ChatGPTで話題“ジブリ風”も
WebのUIの機能強化も続いており、しばらく前から、画像をドラッグ&ドロップすると、適当に4つのプロンプトを作ってくれて、それで生成を始めると、一斉に画像のバリエーションを出してくれます。ちょっとしたものから複雑なことまで、様々なことができるようになりました。コンセプト出しの時間が短縮できます。画質の品質もさらに高まっており、例えば、「ジブリ風」の画像もかなり雰囲気が出ます。試しに、Stable Diffusionで生成したSFバイクに乗るキャラクターの画像を読み込ませてみたところ、ジブリ風のキャラクターがSFバイクに乗っているような画像として出力されてきました。
上記の画像から、MidjouneryのUI上で、さらにプロンプトを自動生成したもの。4種類のプロンプトが解析されて自動生成されており、いずれのプロンプトも「Ghibuli(ジブリ)」というワードが入っている。ただ、こういう固有名詞的なワードが入る場合は、著作権侵害の要件の一つである「類似性」を満たす生成物が生まれるリスクがあるので、生成後、類似性を持った画像が生成されていないか、Googleイメージ等でのセルフチェックを推奨したい
もちろん、全体的に表現力が上がっています。ほとんどすべてのジャンルに対応できて、描画できないものはなくなってきているという印象です。
Midjourney→動画生成も増加
画像全体の情報量も増している印象がします。過去のMidjouneryは細かいところが、曖昧になり溶けてしまう傾向がありましたが、v7では、そうした部分に一定の抑制が効いています。ChatGPTが4o Image Generatiorで入れてきたようなマルチモーダル性はまだ入っていないので、同じ画像の角度を変えるといった汎用性はまだないのですが、伝統的なクラウド型の画像生成AIサービスとしては圧倒的ですね。
Midjourneyは動画生成の素材として使われていることも増えています。Midjourneyで作った画像を、Wan2.1やKling AIなどの動画生成サービスで動かすといったものです。
▲キャラクターが乗ったSFバイクをWan2.1でアニメーションにしてみた作例
AI動画生成サービスについては、Midjourney自身も去年から開発していることをアナウンスしていましたが、まだローンチにはたどりつけないようです。4月5日に公式Discordで実施したオフィスアワー(ユーザー向け説明会)では、4月末に完成予定だとしていました。しかしまだリリース日は未定で「手頃な価格モデルを提供することが目標」としています。つまり、現在の画像とは別料金となる可能性がありそうです。ただ、他社との提携やライセンスではなく完全に独自モデルをトレーニングしているようです。
Midjourneyでは3DモデルAIの開発を進めており、さらに、VR/ARハードの開発を進めていることも明らかにしています。ただ、発表時期はまったく未定のようです。それでも、Midjouneryの長期ビジョンとして、単に2D画像生成をつくるだけでなく、メタバース的な世界の自動生成といったものを目指すことは変わっていないようです。

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