Xトレンド解析で見る「大阪・関西万博」最新口コミ 第7回

エリアLOVEWalker総編集長・玉置泰紀のまち散歩 第25回

1970年の大阪万博で「月の石」を見られなかった筆者が、55年の時を超えて大阪・関西万博「アメリカパビリオン」でついに会えた!

文●玉置泰紀(一般社団法人メタ観光推進機構理事)

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アメリカパビリオンの外観

 2025年4月13日に開幕する「2025年日本国際博覧会」(以下、大阪・関西万博)(〜10月13日)のプレス向けのメディアデーが2025年4月9日に実施された。万博大好きメディア人として駆けつけた筆者がお送りする直前リポート第5回は、アメリカ合衆国のアメリカパビリオンを紹介する。

 アメリカパビリオンは、「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」ゾーンに位置し、テーマは「Imagine What We Can Create Together(共に創出できることを想像しよう)」。米国の革新性と独創性を視覚的に表現する。

 木造の外観が特徴的な三角形の建物2棟と並行に、キューブが浮かぶように配置され、ステージも設けられている。パビリオンでは、テクノロジー、宇宙開発、教育、文化、起業家精神における米国のリーダーシップを紹介し、5つの没入型展示エリアが新たな視点から可能性について考えるように来場者を迎える。

 特に、ロケットの発射に立ち会える空間はびっくりすること請け合い。筆者的には、1970年の大阪万博では並びきれず見れなかった「月の石」についに会えたのがうれしかった。

4面の空間(1面は鏡)で体感できるロケットの発射と宇宙空間

1970年の大阪万博のアメリカ館は「月の石が見られる」ということで超人気で入るのをあきらめたが、今回遂に会えた!

フレンドリーなアメリカ人スタッフに写真を撮ってもらった

 およそ3000平方メートルのパビリオンは、ルイジアナ州拠点のトラハン・アーキテクツによる設計で、2つの三角形の木造構造物と、その間に浮かぶ光る立方体「キューブ」が特徴的な外観を形成している。このキューブは夜になるとやわらかく輝き、31フィート(およそ9.5m)の大型LEDスクリーンにはアメリカの象徴的な風景や都市、宇宙の映像が映し出され、視覚的に強い印象を与える。

 パビリオン内部では、5つの没入型展示を通じてアメリカの技術革新、宇宙探査、教育、文化、起業家精神を紹介する。展示は以下の通り。

交流(Exchanges):
アメリカでのレクリエーション、学術、職業プログラムを紹介し、参加者のリアルなストーリーを通じて機会を伝える。

イノベーション(Innovation):
農業技術やナノテクノロジーなど、グローバル課題に対するアメリカの先進的な取り組みを展示する。

トラベル(Travel):
国立公園から音楽フェスティバル、地方の魅力まで、アメリカの自然と文化の多様性を映像で体験できる。

宇宙(Space):
アポロ計画やアルテミスミッション、米日パートナーシップをテーマに、過去と未来の宇宙探査をアーティファクトやプロトタイプで表現。

月への旅とその先へ(Launch: To the Moon and Beyond):
キューブ内で展開される展示で、1970年の大阪万博で展示された「月の石」を再展示。

 パビリオンのガイド役として、アメリカの象徴的なシンボルと色でデザインされたマスコット「Spark」が登場し、来場者を展示へと導いてくれる。

 文化的パフォーマンスも充実しており、ネイティブアメリカンのフープダンサー、ジャズバンド、R&Bシンガー、米軍バンド、大学生ミュージシャンなどが毎日公演を披露。さらに、若者大使(Youth Ambassadors)が来場者と交流し、アメリカの魅力を伝える。

 飲食面では、アラスカのサーモン、メイン州のロブスターロール、ビーフホットドッグ、キーライムパイなど、地域ごとのアメリカ料理が楽しめるレストランが併設される。パビリオン周辺にはアメリカ原産の植物や草花で彩られたガーデンもあり、リラックスした雰囲気を演出する。

 環境面では、東京オリンピックの構造物から再利用された鋼材やテンション生地、空調システムを使用し、万博終了後はこれらの素材を将来のプロジェクトで再利用する計画。パビリオンは事前予約が推奨されており、予約は公式ウェブサイトまたはExpo IDから可能。

 「月への旅とその先へ(Launch: To the Moon and Beyond)」は、ロケットや宇宙探査に関連していて面白いので、もう少し詳しくリポートしたい。この展示は、アメリカパビリオンのシンボルである光る立方体「キューブ」内で展開され、宇宙をテーマにした没入型の体験を提供する。

 アポロ計画やNASAのアルテミスミッションなど、アメリカの宇宙探査の歴史と未来が紹介され、なんと、1970年の大阪万博で展示された「月の石」が再展示される。さらに、月や火星探査に関連する実物大のプロトタイプやアーティファクトが展示され、ロケット技術や宇宙ミッションの進化を体感できる。

55年ぶりに“里帰り”した月の石

貴重な宇宙関係の展示が続々

没入型体験:
31フィート(約9.5m)の大型LEDスクリーンを使った映像で、ロケットの打ち上げや宇宙の壮大な景色が再現される。これにより、来場者はまるでロケット発射の瞬間や宇宙旅行を疑似体験できるような臨場感ある展示が楽しめる。

■公式サイト:
https://usapavilion.us/ja/

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