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選択肢がストーリーの結末を決める!

Dead by Daylightが題材のホラーADV、ホラーゲーム好きにも刺さる先が読めない物語性も魅力

2024年09月17日 18時00分更新

文● いちえもん 編集●八尋/ASCII

『The Casting of Frank Stone』

 『The Casting of Frank Stone』は、日本でも根強い人気を誇る『Dead by Daylight(以下、DbD)』を題材にしたホラーアドベンチャーゲームだ。販売はBehaviour Interactive、開発はSupermassive Gamesが務めている。2024年9月4日より、PlayStation 5、Xbox Series X|S、PC(Steam/Epic Games Store/Windows)で販売中だ。

 DbDを土台にしたオリジナルストーリーに加え、複数の登場人物が交錯する群像劇、物語の展開を左右する選択肢、ファンサービス旺盛の小ネタなどが本作の特徴。シングルプレイ重視のDbDを楽しみたい方に打ってつけのタイトルといえるだろう。

 今回、筆者は『The Casting of Frank Stone』をクリアできたので、本記事ではクリア後レビューをお届けしたい。

結末が気になるストーリーにドハマリ!
殺人鬼「フランク・ストーン」にまつわる恐怖の物語

 まずはDbDがどのようなゲームなのかを軽く説明しておきたい。

 DbDとは、Behaviour Interactiveが手がけた非対称型サバイバルホラーゲームだ。2016年にリリースされてから8年が経つが、現在もなお世界中で高い人気を得ている。

DbDは、4人の生存者と1人の殺人鬼の攻防を描く非対称型サバイバルホラーゲームだ

 プレイヤーは4人の生存者と1人の殺人鬼のいずれかを操作し、各々の目標を達成すべく行動する。生存者は殺人鬼に見つからないように発電機を直して脱出、殺人鬼は生存者を見つけて倒すことが目的。わかりやすくいえば「サバイバル要素の強い鬼ごっこ」だ。

生存者は三人称視点で操作する。勝利条件は、ランダムに設置された発電機を修復して脱出用のゲートを解放し、エリアから脱出すること。攻撃手段はなく、殺人鬼に見つかったら逃げるしかない

殺人鬼は一人称視点で操作する。勝利条件はサバイバーの殲滅。倒した生存者たちの魂を邪神「エンティティ」に捧げることが目的となる

 そんなDbDの派生作が、今回紹介する『The Casting of Frank Stone』だ。本家のDbDはマルチプレイだったのに対し、本作はシングルプレイ専用となっている(最大4人の協力プレイもある)。

 本作の舞台は、アメリカ・オレゴン州にある架空の町「シーダーヒルズ」。1960年代に殺人鬼「フランク・ストーン(Frank Stone)」が残忍な凶悪事件を起こしたことで名高い町だ。

 1960年代に発生したフランク・ストーンの殺人事件は、1りの巡査の活躍によって幕を閉じる。フランク・ストーンは巡査に射殺されたが、彼の魂は死んでおらず、「シーダーヒルズ製鋼所」の地下で眠り続けていた。1980年に、4人の若者がこの製鋼所を訪れるまで……。

1968年のシーダーヒルズからスタートする。シーダーヒルズ製鋼所を訪れたひとりの巡査だが、そこで目にしたものは……

 『The Casting of Frank Stone』は序章の「1968年」から始まり、それ以降は「1980年」と「2024年」のパートが交互に進行する。異なる時代を行き来しながら、複数の登場人物が織りなす群像劇を体験するといった形だ。数々の困難をかいくぐり、エンディングに到達すればクリアとなる。

 建物内の探索やちょっとした謎解き、殺人鬼からの逃走と、プレイヤーを飽きさせない展開が続く。さらに8ミリカメラを使ったバトルもあり、本作の遊び応えはかなり高い。

1980年パート。4人の若者たちがホラー映画の撮影でシーダーヒルズ製鋼所を訪れるのだが……

2024年パート。幻のホラー映画のフィルムを巡るストーリーが描かれる。ある邸宅を訪れた男女が体験する恐ろしい体験とは?

8ミリカメラを使って悪霊と戦う場面。これは本作独自のバトルシステムで、名作ホラーADV『零』を彷彿とさせる

 『The Casting of Frank Stone』はDbDと異なる世界線が舞台なので、原作を知らない人でも十分楽しめると感じた。筆者はDbDをそこまでプレイしていないうえに、世界観もイマイチわかっていない人間だ。しかし本作はDbDの知識がそこまで問われないため、初見でも違和感なく遊ぶことができた。

 また、結末を見てみたいという欲がだんだん強くなるストーリーテリングが秀逸だった。登場人物の表情がリアルなのもそうだが、ホラー映画や海外ドラマのような先が読めない物語性が筆者の心に強く刺さった。さすがはホラーゲーム職人のSupermassive Games。

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