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コスト、人材、セキュリティ…… データ活用の課題を包括的に解消するHPEの取り組み

なぜHPEがソフトウェアを? 統合データ基盤「HPE Ezmeral」に注力する理由を率直に聞いた

2024年08月07日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: 日本ヒューレット・パッカード(HPE)

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Q:「HPE Ezmeral」はどんなソフトウェア? その特徴は?

――そうした顧客企業の課題を解消するために、HPE Ezmeralがどういう役割を果たすのでしょうか。

木村氏:HPE Ezmeralは統合データプラットフォームとして、大きく「データをためる」と「データを活用する」の2製品で構成されています。この2つを個別に、段階的に導入できる点がひとつのポイントです。

 まずは「データをためる」取り組みから始めて、あらゆるタイプのデータをひとつのプラットフォームにきちんとためていく。ここでデータをセキュアに管理し、全社的に共有することが可能になります。ためることができたら、次は「データを活用する」で加工や分析を行い、実際にデータから価値を引き出すアクションを起こしていきます。

HPE Ezmeralの概要。「データをためる」HPE Ezmeral Data Fabric、「データを活用する」HPE Ezmeral Unified Analyticsの組み合わせでデータプラットフォームを構成する

――HPE Ezmeralは「データをためる」と「データを活用する」を提供する、というのはわかりやすいですね。

木村氏:データをためるソフトウェアは「HPE Ezmeral Data Fabric」、データを活用するソフトウェアは「HPE Ezmeral Unified Analytics」という製品名です。

 付け加えると、すでにほかのプラットフォームにデータをためている場合は、「データを活用する」HPE Ezmeral Unified Analyticsだけを導入することもできます。同じように、HPE Ezmeral Data Fabricのデータレイクハウスにためたデータに、サードパーティのツールからアクセスして「活用する」ことも可能です。いずれもオープンソースソフトウェア(OSS)をベースに構築されていますから、ほかのソフトウェアとも柔軟に組み合わせることができます。ベンダーロックイン、データロックインの心配はありません。

――これらの2製品は、オンプレミス環境に導入するかたちになるのでしょうか。

加藤氏:いいえ。HPEでは、自らを“Edge to Cloudカンパニー”と位置付け、ハイブリッドIT環境の効率的な活用を提唱してきました。HPE Ezmeralもハイブリッドクラウド環境に対応していますので、オンプレミスにもパブリッククラウドにも展開が可能です。

 先ほど「予算」や「セキュリティ」の課題に触れましたが、HPE Ezmeralならばデータの要件と処理の目的に応じて最適な場所で保管や活用ができるわけです。たとえば、機密度の高いデータなので自社データセンターに保管する、一時的に大量の分析が必要なのでパブリッククラウドで処理を行う、といった具合です。

 また、HPE Ezmeral Data Fabricは分散データ環境にも対応しており、“データのサイロ化”という課題を解消します。たとえば「データをためる」場所が、オンプレミス、A社クラウド、B社クラウド……などと分散していても、ひとつの管理コンソールからすべてのデータへ一元的にアクセスできます。ユーザーは、データの物理的な保存場所を意識することなく活用できるわけです。

多種多様なデータ形式を「ためる」ことのできるHPE Ezmeral Data Fabricと、あらゆるデータユーザー/目的に対応したツールをそろえ「活用」を促すHPE Ezmeral Unified Analytics

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