⾓川アスキー総合研究所は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)による若手研究人材育成事業「覚醒プロジェクト」の2024年度の研究実施者および研究テーマを発表した。⾓川アスキー総合研究所は産総研から本事業を受託し、業務実施機関として事業を推進している。
「覚醒プロジェクト」は、若手人材が産業技術総合研究所の保有する先端的研究設備を活用することで、ディープテック分野における独創的かつ斬新な研究開発を推進し、社会課題解決にチャレンジするプロジェクト。2024年度は、4つの研究領域(AI、生命工学、材料・化学、量子)について研究テーマを募集し、厳正な審査の結果、24件(研究実施者24名)を採択した。
採択されたテーマの研究実施者は、プロジェクトマネージャー(PM)やスーパーバイザー(SV)の伴走支援、300万円の支援、産総研が保有する最先端研究環境の無償利用、採択者や経験豊富な支援人材とのネットワーク形成支援などを受けながら、研究を推進する。
本年度の研究実施者およびテーマ、担当PMは以下のとおり。
研究実施者 | 所属 | 研究テーマ | 担当PM |
---|---|---|---|
五十嵐 俊治 | 東京大学大学院 / Augmented Communications株式会社 | 実生活空間の電力波形分析によるプライバシーに配慮した適時的相互作用技術の開発 | 大西 正輝 |
綱島 秀樹 | 早稲田大学 | 因果推論による系統的汎化エージェント | |
加藤 拓也 | 大阪公立大学 | CAE活用の幅を広げ、熟練技能を代替する高速なFEMサロゲートモデルの構築 | 牛久 祥孝 |
篠田 理沙 | 京都大学 | 農業分野における現場応用のための大規模言語視覚モデルの開発 | |
髙橋 舜 | 奈良先端科学技術大学院大学 | 統合的音声言語モデルの開発:世界の言語に通用する自然言語処理の実現に向けて | 金崎 朝子 |
滝沢 力 | 京都産業大学 | 人の発音能力を活用した音響合成技術の研究 | |
田中 雄輝 | 慶應義塾大学 | 動作の位置と力に着目したMotion Image Captioning+Fusionモデルに基づくロボットの未知動作生成 | 谷中 瞳 |
髙橋 利孔 | 公立はこだて未来大学 大学院 | 大規模言語モデルを用いた階層構造に従った手続き的な物語作成支援システム | |
恩田 健太郎 | 東京大学 | 母語話者音声コーパスのみを用いたデータ拡張による外国語訛りに頑健な自動音声認識システムの構築 | 井本 桂右 |
安田 裕介 | 名古屋大学 | オープンなデータに対して生成AIの信頼性を改善する最適主観評価のシステム基盤 | |
佐久間 航也 | 名古屋大学 | 迅速構造決定手法の開発による新規有用酵素の発掘・合理改変サイクルの加速 | 阿部 敬悦 |
安田 佳生 | 東京大学 | 実験データと分子シミュレーションを融合し機械学習で実現する、抗体小型化を指向した環状ペプチド設計手法の開発 | |
川久保 修佑 | 東京大学 | 感染症の制御に向けたウイルス進化予測技術の開発 | 瀬々 潤 |
羽田 政司 | 東京大学 | ジアリールエテンを用いた新規高次クロマチン構造解析方法DE-C法の開発とマウス精子への応用 | |
飽田 寛人 | 広島大学 | 「超」ヒト脳オルガノイドにより切り拓く次世代バイオコンピュータ開発 | 湯元 昇 |
武井 仁志 | 東京理科大学 | マウスへの心理的ストレス負荷による慢性睡眠障害の発症におけるオレキシン神経系の関与 | |
伊東 周昌 | 東京大学 | ハイスループット実験と大規模計算によるゼオライト触媒設計およびデータベースの構築 | 谷池 俊明 |
菅野 杜之 | 東北大学 | 深共晶溶媒を用いた新奇ハイエントロピー合金合成法の開発 | |
長田 浩一 | 東北大学 | ハイスループット実験により加速する可視光駆動型分子性金属酸化物によるCO2変換触媒の覚醒 | 藤井 幹也 |
堀 優太 | 筑波大学 | メタン酸化触媒の設計に向けた量子化学とデータ駆動型触媒インフォマティクス | |
中島 優作 | 大阪大学 | 誰もがラボラトリーオートメーションを実装できる社会を目指した自動実験技術の開発 | 長藤 圭介 |
渡辺 悠生 | 九州大学 | セルロースナノファイバーで被覆された木質模倣真球微粒子の構造制御と機能設計 | |
佐藤 優大 | 東京理科大学 | スピン量子ビットのシミュレーションとゲート最適化 | 藤巻 朗 |
竹田 一志 | 広島大学 | 単分子誘電体デバイスの性能向上 |
研究実施期間は2025年3月まで。終了後、成果報告会で研究成果を発表する予定だ。
■覚醒プロジェクト 公式Webサイト
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