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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第70回

イラストのペン入れと色塗り、AI使えばわずか1分

2024年07月08日 07時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII

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いずれはお絵描きソフトやレタッチソフトに

 copainterは、コピー機LoRA学習法と同様の技術を使ってチューニングを施していったものと考えられます。線画を抽出する特殊機能LoRAと着彩用の特殊機能LoRAを開発して、さらに画像の白黒化やノイズを消すといった副次的な処理も追加され、品質の高いアウトプットを出せるサービスの実現しているのでしょう。

 copainterの開発者のまっくすさんはXで、もっとラフな絵でも、プロンプト入力と組み合わせることで出力可能にする機能を追加するとコメントしています。画像生成AIは、補足となるテキストプロンプトが追加されることで、より正確に対象物を描写してくれる確率が上がるため、効果は大きいものと考えられます。

 copainterは、人間がイラストを描く作業の補助手段として使いやすい、生成AI系のWebサービスとして登場しました。現在copainterは単機能ですが、多機能化を進めつつ、いずれはお絵かき系ソフトやレタッチ系ソフトに組み入れられていくのではないかと将来の発展を期待できます。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

 

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