ネクストモードが両ツールの特徴や用途の違いを解説
急成長中の「Notion」と「Asana」、タスク・プロジェクト管理ツールとしての実力は?
2024年07月16日 11時00分更新
ネクストモードは、2024年6月27日、「Notion×Asana機能比較セミナー タスク・プロジェクト管理に最適なツールはどっち?」と題したオンラインセミナーを開催した。
ノートやWiki、データベース、そしてタスク・プロジェクト管理にも利用できるオールインワンツールである「Notion」。チームでタスク・プロジェクトを一元管理できるよう設計された仕事管理ツールである「Asana」。両ツールともに、グローバルだけではなく、日本企業においても急速に導入が進んでいる。
セミナーでは、ネクストモードに所属する両ツールのエキスパートから、タスク・プロジェクト管理ツールとしての特徴や、どのような用途や企業に向いているのかが解説された。
データベースで柔軟に管理、あらゆる情報を集約して有機的に連携できる「Notion」
Notionは、情報・業務・人をつなぐ「コネクテッドワークスペースツール」であり、その豊富な機能の中に、“業務”であるタスク・プロジェクトをつなぐ機能も含まれる。
Notionのセールスエンジニアを務める南栄樹氏は、「企業のアプリの利用が増えて、情報がサイロ化されたり、ツールが連携しづらくなっている中で、様々なユースケースに適用できるのがNotionの強み」と説明する。
タスク・プロジェクト管理、あるいはNotion自体の要となるのが、「データベース」の機能だ。各アイテム(タスク)に対して属性(プロパティ)を付与でき、タスク管理においては、ステータスや担当者、期限、優先度などの属性を持たせて、キーとなる情報を可視化したりや整理するのに役立つ。
また、それぞれのタスクには、通常のNotionのページと同様、フリーフォーマットで様々なコンテンツを配置できる。「各タスクで共通した情報はプロパティで管理して、タスク固有の情報はページ内に記載するといった形で、どんな情報でも柔軟に整理できる」と南氏。
データベースのリレーション機能で、データベース同士をつなぎ、複雑な情報管理をすることも可能だ。プロジェクト用とタスク用のデータベースを紐づけ、タスクの完了率にあわせて進捗率を表示することなどができる。
また、各データベースは、プロパティをキーに表示方法を変えることもできる。例えば、担当者がアサインされていないタスクや期限切れのタスク、プライオリティの高いタスクなど、日々の業務の中でよく見る条件でビューを作成しておくと、タスク管理がしやすくなる。データベース自体の表示方法も、カレンダー形式やガントチャート形式、ボード(カンバン)形式など柔軟に切り替えられる。
さらには、タスクだけではなく、共有事項やナレッジ、メンバーの詳細など、周辺情報も整理できるのはNotionならでは。様々な情報を集約して有機的に管理できるのがNotionの強みだといえるだろう。
シンプルな設計ですぐ使える、大規模プロジェクト向けの機能も豊富な「Asana」
一方のAsanaは、タスク・プロジェクト管理に特化した設計で、シンプルなUIを備え、誰でも迷わず使い始められるのが特徴だ。
まずメンバーとしての個人のタスク管理では、「マイタスク」に割り当てられたタスクが一覧表示される。タスクは、「最近の割り当て」以外にも、期日やプロジェクト別といったセクションで区切ることができ、自由に仕分けが可能だ。タスクの表示方法も、リスト形式やカレンダー形式、ボード(カンバン)形式などに切り替えられる。
ネクストモードでAsanaを担当する城内秀仁氏は、「推奨するのは、『最近の割り当て』のタスクを、期日ごとに仕分けるところから始めること。その後、“今日”に仕分けたタスクを中心に作業を進める」と説明する。
また、「受信トレイ」では、タスク割り当てや自分宛のコメントといった通知が一覧で表示される。確認したらアーカイブ化して、後で見たい場合はブックマークするといった利用方法ができる。
チームのメンバーとは「タスクベースでコミュニケーションをとるのがお勧め」と城内氏。特定メンバーに対してメッセージを送付する機能もあるが、タスクに紐づいてコミュニケーションの履歴が残るためだ。タスクの更新があると登録者に通知が飛ぶ、メールの同報(CC)のような機能も備えている。
さらに、チームリーダーやマネージャーが、プロジェクト全体もしくはプロジェクトまたいで管理するための機能が豊富なのも、Asanaの強みだ。
プロジェクト管理の画面では、Notion同様にさまざまな表示方法に切り替えられ、マイタスクと同様のリストやボードの他には、ガントチャート(ガントビュー)形式も選択できる。「ダッシュボード」機能では、プロジェクトにおけるタスクの進捗やメンバーのタスク量などが、視覚的に一目で把握できる。
また、マネージャー向けの「ポートフォリオ」機能は、複数プロジェクトをまたいだタスクやメンバーの現状を把握でき、工数で管理することも可能だ。ダッシュボードと異なり、複数のプロジェクトを視覚的に俯瞰できる「レポート」機能も用意。さらに「ゴール」機能では、個人やチーム単位に加えて、会社全体の目標を立てて、プロジェクトの進捗と紐づけることができる。