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業界人の《ことば》から 第592回

まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン

2024年05月27日 08時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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今回のひとこと

「現場を知り、意見を聞き、その上で議論し、意思決定をする。高い目標とテーマを設定し、実行することが、業績目標の達成につながる。まずは、2024年度の業績を達成することが第一義である」

(ダイキン工業の竹中直文次期社長)

(ダイキン工業の竹中直文次期社長)

 ダイキン工業の代表取締役社長兼COOに、竹中直文専務執行役員が、2024年6月27日付けで就任する。同社は、2024年に創業100年の節目を迎える。その節目に社長交代を含めた経営体制の刷新を図ることになる。

竹中直文専務執行役員

 30年に渡って経営の舵取りを行い、人を基軸とした経営や、FUSIONによる経営戦略モデルを定着させ、中興の祖と言われる井上礼之取締役会長が名誉会長に就き、その地盤をより強固なものにし、過去最高業績を更新し続けてきた十河政則社長が、代表取締役会長兼CEOに就任する。そのなかでの新社長登板となる。

 2024年4月に、十河社長に社長室に呼ばれた竹中氏は、社長就任の打診を受け、「青天の霹靂というのは、まさにこういうことなのかと思った」と笑う。

 「私がたじろいでいると、間髪言わさずに、『立場が人を育てる。これまでの経験を強みにし、厳しく、衝突を恐れず、挑戦に次ぐ挑戦、改革に次ぐ改革に邁進せよ』という言葉をもらった。自問自答し、覚悟を決めた」と、そのときの様子を振り返る。

 「100周年の節目の年を、最高業績で迎えられることをうれしく思う反面、その節目に社長に就任する責任の重さに身が引き締まる思いである」とし、「これまでの経営陣が築き上げてきた強みは、先見性がある経営判断と実行力である。また、独自性の追求やFUSION経営の推進、人を基軸に置く経営も、ダイキン工業の強みである。これらをしっかりと継承する。その上で、現場の第一線に入り込み、実行のスピードと成果の創出を加速することに全力を尽くす」と抱負を述べる。

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