春のおでかけに!バスで巡る和歌山「世界遺産」の旅へ
提供: 和歌山県観光振興課
春目前! だんだん暖かくなってきて、旅行などおでかけがしたくなってくるこの時期。和歌山県には、世界遺産や心洗われる絶景、ご当地グルメなど、魅力あふれるスポットが盛りだくさん!
4月1日から高野山と熊野を結ぶバス「世界遺産『高野山-熊野』聖地巡礼バス(https://www.ryujinbus.com/seichijyunrei/)」の運行が開始する(11月30日(土)まで※火・水曜日は運休)。和歌山の世界遺産を巡るのに便利なのでおすすめ!
今年は、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録をされて20周年という記念すべき年。この記念すべき年に、和歌山の魅力的な世界遺産の春の旅を楽しんでみては。
春は桜やシャクナゲが咲く、天空の聖地「高野山」
標高約800mの山上盆地に広がる高野山の春は比較的ゆっくり。4月下旬から桜が開花し、ゴールデンウィークの頃には、シャクナゲの花も楽しめる。春色に染まるうららかな高野山は見どころがいっぱい。
―高野山の中心に位置する「金剛峯寺」。正門前のシダレザクラが見事!
高野山真言宗の総本山である「金剛峯寺(こんごうぶじ)」。高野山真言宗3600カ寺の総本山で、高野山内117カ寺の本坊。檜皮葺の屋根と大玄関の装飾が壮麗な主殿や斎藤等室(とうしつ)によって描かれた襖絵、国内最大級の美しい石庭を持つ桃山様式の別殿などを拝観することができる。
高野山内にある各寺院には、大切に受け継がれてきた桜が多く、桜を巡りながら散策は春ならではの楽しみ方!なかでも金剛峯寺正門に通じる橋のたもとに咲く2本のシダレザクラは、高さ約6mの木から垂れ下がり枝一面をピンク色のかわいい花々が埋め尽くす見事な咲きぶりで、足を止めて記念写真を撮る人が多い。
金剛峯寺
住所:伊都郡高野町高野山132
TEL:0736-56-2011
時間:8:30~17:00(最終受付16:30)
休み:なし
料金:外からの参拝無料、金剛峯寺拝観料1000円
ホームページ:https://www.koyasan.or.jp
―「壇上伽藍」には、西行桜や対面桜など名桜が点在
「壇上伽藍(だんじょうがらん)」は、弘法大師空海が高野山を開創した際、真言密教を日本に広めるための根本道場が造られた場所。特に、根本大塔は、真言密教の世界観を表す重要な建物で、内陣には「胎蔵界」「金剛界」の両界曼荼羅の仏像が安置され、「胎蔵界」「金剛界」が融合した立体的な両界曼荼羅の世界が表現されているので、内陣をぐるりと回ってお参りしよう。
壇上伽藍には、平清盛と弘法大師空海が対面した場所にあった桜として伝わる「対面桜」や、西行法師がお手植えしたと言われている「西行桜」がある。
壇上伽藍
住所:伊都郡高野町高野山152
TEL:0736-56-2011(金剛峯寺)
時間:8:30~17:00(最終受付16:45)
休み:なし
料金:外からの参拝無料、金堂・根本大塔各拝観料500円
ホームページ:https://www.koyasan.or.jp
―「奥之院」で神秘的なパワーを体全体で感じよう
「奥之院」は、835(承和2)年3月21日に世の中の平和と人々の幸福を願い、永遠の瞑想に入られた弘法大師空海の御廟が祀られている神聖な場所。また、四国八十八ヶ所の結願成就の報告のために、多くのお遍路さんが最後にお参りすることでも知られている。
一の橋から弘法大師空海の御廟がある奥之院までの約2kmの石畳の参道には、樹齢千年にも及ぶ杉木立や、20万基以上の時代や宗派を超えた基碑や供養塔が並び、織田信長や武田信玄などの戦国武将や著名人の墓碑も多くある。歴史好きにはたまらない。
奥之院
住所:伊都郡高野町高野山550
TEL:0736-56-2011(金剛峯寺)
時間:燈籠堂開扉6:00~17:00、
御供所11~4月8:30~16:30、5~10月8:00~17:00
休み:なし
料金:参拝無料
ホームページ:https://www.koyasan.or.jp
神々が棲まう自然崇拝の聖地「熊野三山」
高野山での春を満喫した後は、「世界遺産『高野山-熊野』聖地巡礼バス」に乗って、蘇りの聖地“熊野”へ向かおう。熊野は古より川や滝、巨岩などを神とする自然崇拝の地で、「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」「那智山青岸渡寺」の三社一寺を総称し、熊野三山と言われている。
平安時代には、皇族らの御幸が盛んに行われ、時代が進むにつれ、武士から庶民にまで広がり、多くの人が峠を歩く姿は「蟻の熊野詣」と言われたほど。先人たちに思いを馳せながら、熊野三山へ参拝に行こう。
―難行苦行の道のりを乗り越えて最初たどり着く「熊野本宮大社」
熊野古道の中でも多くの人がたどった中辺路を歩くと、最初にたどり着くのが「熊野本宮大社」。立派な檜皮葺き白木造の社殿が見え、落ち着いた雰囲気を漂わせている。
―桜の名所でも知られる熊野本宮大社旧社地「大斎原」
かつて熊野本宮大社は「大斎原(おおゆのはら)」と呼ばれる中洲に社殿があったのだが、1889(明治22)年の大洪水で、社殿の多くが流出し、1891(明治24)年に被害を免れた上四社が現在の場所に遷座された。
大斎原は、神秘的なパワースポットとして知られていて、春には日本一の大鳥居の周辺を淡いピンク色の桜が彩り、その光景に感動! 熊野本宮大社から歩いてすぐのところにあるので、ぜひ訪れよう。
熊野本宮大社
住所:田辺市本宮町本宮1110
TEL:0735-42-0009
時間:7:00~17:00、社務所・授与所8:00~17:00
休み:なし、宝物館は現在休館中
料金:参拝無料、宝物館300円(要予約)
ホームページ:http://www.hongutaisha.jp/
―全国熊野神社の総本宮である熊野三山の一社「熊野速玉大社」
イザナギノミコトとされる熊野速玉大神とイザナミノミコトとされる熊野夫須美大神の夫婦神を主祭神として、十八柱の神々が祀られている。また、境内には国の天然記念物に指定された樹齢1000年の御神木ナギの大樹があり、熊野権現の象徴として古くから信仰されている。ナギは海の凪に通じ、熊野詣の旅路は波風の立たない穏やかな旅であることを願い、このナギの葉を御守りとして持ち帰ることが習わしだったと言われる。
熊野速玉大社
住所:新宮市新宮1
TEL:0735-22-2533
時間:5:00~17:00(授与所8:00~17:00)
休み:なし
料金:参拝無料、神宝館拝観料500円
ホームページ:https://kumanohayatama.jp/
―急峻な石段を登り「神倉神社」から望む絶景に桜が彩りを添える
神倉神社は、権現山の南端に鎮座する熊野速玉大社の飛地境内摂社で、崖から迫り出すような巨岩“ゴトビキ岩”が御神体。この地は、熊野の神が初めて降臨した場所と言われている。
また、538段の急峻な階段を30分ほど登った先にある巨岩のゴトビキ岩は、息をのむほどの存在感。この場所から眺める市街地と熊野灘の遥々とした景色は抜群に素晴らしい! さらに、春には、ゴトビキ岩と朱色の神倉神社の社殿に色を添える桜の楚々とした姿も風情がある。石段は急勾配なので、必ずスニーカーを履いて訪れて。
神倉神社
住所:新宮市神倉1-13-8
TEL:0735-22-2533(熊野速玉大社)
時間:参拝自由(但し、夜間は明かりがないため危険)
休み:なし
料金:参拝無料
ホームページ:https://kumanohayatama.jp/?page_id=18
ー熊野三山へ向かう参詣道「熊野古道」もパワースポットの聖地
「熊野那智大社」へと続く熊野古道・中辺路「大門坂」は、熊野古道らしい風情を感じる石畳と苔むした石段が約640mに渡って続く。大門坂は多くの杉が立ち並び、引き込まれるような神聖な空気が漂っており、昔から変わらない風景にタイムスリップしたような気分が味わえる。自然のエネルギーをたっぷりと感じながら、心身ともにリフレッシュしよう。
―熊野詣の最後に詣でる「熊野那智大社」「那智山青岸渡寺」
熊野那智大社は青岸渡寺とともに熊野信仰の中心地で、熊野古道・中辺路をたどってきた人々が最後にたどり着く聖地。御本殿は6棟からなり、主祭神のイザナミノミコトとされる熊野夫須美大神のほか十二柱の神々が祀られている。
主祭神の夫須美大神は、「結(むすび)」という意味も持つことから縁結びの神様としても崇められている。
熊野那智大社には、奥州の武将・藤原秀衡が熊野詣をした際に奉納したと伝えられる高さ約15mのヤマザクラや、後白河法皇が植えたと伝えられる高さ約8mのシダレザクラがある。
熊野那智大社
住所:東牟婁郡那智勝浦町那智山1
TEL:0735-55-0321
時間:7:30~16:30、宝物殿8:30~15:30
休み:なし(宝物殿は水曜)
料金:拝観無料、宝物殿拝観料300円
ホームページ:https://kumanonachitaisha.or.jp/
西国三十三所の一番札所「那智山 青岸渡寺」。那智の滝を中心とした神仏習合の一大修験道場だったが、明治初期に青岸渡寺と那智大社に分離。今も双方参拝する人が多い。
那智山青岸渡寺
住所:東牟婁郡那智勝浦町那智山8
TEL:0735-55-0001
時間:7:00~16:30
休み:なし
料金:参拝無料、三重の塔入場料大人300円
ホームページ:https://seigantoji.or.jp/
―マイナスイオンを全身で浴びよう!日本一の落差を誇る「那智の滝」
熊野那智大社の別宮である飛龍神社の御神体として祀られ、熊野の信仰のシンボルとして崇められてきた「那智の滝」は、水柱の高さ133mと日本一の落差を誇る。滝つぼから離れた場所でも、細かい水飛沫が舞い、マイナスイオンをたっぷり感じることができる。
那智の滝(飛瀧神社)
住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山
TEL:0735-55-0321
時間:7時30分~16時30分(お滝拝所は7時30分~16時)
休み:なし
料金:見学自由。お滝拝所参入料300円
ホームページ:https://kumanonachitaisha.or.jp/
聖地巡礼バスで行ける温泉もチェック!
「世界遺産『高野山-熊野』聖地巡礼バス」は、龍神温泉や湯の峰温泉、川湯温泉などの温泉に立ち寄りながら、熊野へ向かう。世界遺産巡りだけでなく、温泉巡りも堪能できる。
―日本三美人湯の一つ「龍神温泉」
約1300年前、弘法大師空海が難陀龍王(なんだりゅうおう)のお告げによって開いたと言われている「龍神温泉」。江戸時代、紀州徳川家の初代藩主頼宜が気に入り、藩費を用いて保護したと伝えられている。また、龍神温泉は、ナトリウム炭酸水素塩泉の泉質で美肌効果が高く、島根県「湯の川温泉」、群馬県「川中温泉」とともに、日本三美人湯として有名。美肌効果以外にも、冷え性や神経痛、肩こりなどにも効果があると言われているので、日頃の疲れが癒されること間違いなし。
―世界で唯一、世界遺産に登録された入浴できる温泉がある「湯の峰温泉」
湯の峰温泉は、熊野本宮大社へ続く熊野古道の一つ、中辺路沿いにあり、開湯約1800年の歴史を持つ温泉地。今も昔ながらの温泉情緒を残し、湯の町の風情がたっぷり。
また、温泉街のほぼ中央には、世界で唯一、世界遺産に登録された入浴可能な温泉「つぼ湯」がある。「つぼ湯」は、熊野詣の際の湯垢離場(ゆごりば/神仏に祈願する前に湯を浴びて心身の穢れを取って清める場所)として用いられていた。温泉で癒されるだけでなく、世界遺産の温泉入浴できるという貴重な体験をしよう。
つぼ湯
住所:田辺市本宮町湯の峰110
TEL:0735-42-0074
時間:6:00~21:00(30分交代制)
休み:不定休
料金:入浴料大人800円、12歳未満400円(つぼ湯利用者は、湯の峰温泉公衆浴場の一般湯、またはくすり湯にも1回入浴可)
ホームページ:https://www.hongu.jp/onsen/yunomine/tuboyu/
―川原を掘れば温泉が湧き出す全国でも珍しい「川湯温泉」
川底から沸く70度以上の源泉に、熊野川の支流・大塔川の清流が混ざり合い、程よい温度の温泉に。川原を掘れば、たちどころにお湯が沸くので、自分だけのオリジナル露天風呂を楽しめるという全国でも珍しい温泉。
川湯温泉
住所:田辺市本宮川湯
TEL:0735-42-0735(熊野本宮観光協会)
休み:なし(清掃等により休みになる場合あり)
料金:無料
旅の醍醐味のひとつ!ご当地グルメも充実
その土地でしか食べられないご当地グルメも旅の醍醐味。海、山、川に囲まれた和歌山県は、食材も豊富で、おいしいご当地グルメが堪能できる。
―宿坊や高野山周辺で「精進料理」を味わう
高野山を訪れた際に味わいたいのが精進料理。精進料理とは、仏教の戒律に従い、魚や肉類を使わず、季節の野菜や豆類、小麦製品などを調理したもの。高野山の精進料理は、振る舞い料理がルーツと言われていて、塗りの御膳にたくさんの品が並び、見た目も豪華。
―熊野地方の郷土料理「めはり寿司」
かつては、ご飯一合をソフトボール大の大きさに握り、塩漬けした高菜でくるんだものが一般的で、口を大きく開けて、目を見張りながら食べたことから、その名が付いたと言われている。テイクアウトができるので、小腹がすいた時やお土産にも最適。
―新鮮さはピカイチ!那智勝浦町名物「まぐろ丼」を満喫
全国有数の生鮮まぐろの水揚げを誇る那智勝浦町で新鮮なまぐろ丼を味わおう。しっとりとした食感と、濃厚な旨味が抜群の生まぐろのトリコになること間違いなし。
今年、世界遺産登録20周年という記念すべき年を迎える「紀伊山地の霊場と参詣道」。この記念すべき年に、神聖な空気に包まれた世界遺産の地を巡ろう。4月1日から「世界遺産『高野山-熊野』聖地巡礼バス」が運行され、和歌山の世界遺産や温泉などの旅がより便利に。
また、熊野本宮大社からは、熊野速玉大社や熊野那智大社、那智山青岸渡寺を結ぶ熊野御坊南海バスも運行(通年)されている。「悠遊フリー乗車券」がお得な乗車券も! ぜひこの機会に、高野山と熊野を巡る旅に出かけよう!
【世界遺産「高野山-熊野」聖地巡礼バス】
https://www.ryujinbus.com/seichijyunrei/
【熊野御坊南海バス 悠遊フリー乗車券】
https://kumanogobobus.nankai-nanki.jp/tickets/free-pass-ticket/