山本 敦の「新選! オーディオレポート」 第21回
ビートルズの新曲『Now And Then』をiPhoneでハイレゾ再生! Apple Musicで楽しむ方法
2023年12月01日 19時00分更新
ビートルズの最後の新曲『Now And Then』が、2023年の11月2日から配信を開始しています。Apple Musicで96kHz/24bitのハイレゾロスレス音質で配信されている話題の楽曲を、iPhone 15シリーズで再生する方法を紹介します。
ビートルズの『Now And Then』は、アナログのマスターテープに一緒くたになった状態で録音されていたジョン・レノンの「ボーカル」と「ピアノ」を、最先端のML(マシンラーニング:機械学習)のテクノロジーにより分離。それぞれをミキシングの段階で調整可能なデジタル音源にできたことから、ついに日の目を見ることになった幻の“新曲”です。
通常のロスレス版よりも解像度の高いハイレゾロスレス版で聴くと、わずかにボーカルとピアノによる旋律の境界線が曖昧に感じられる箇所が見えてきたり。音源の修復を担当したエンジニアたちによる奮闘を想像しながら、待望の新曲を何度も美味しく聴けてしまいます。
USB-C端子を搭載するiPhone 15シリーズで「手軽にハイレゾを楽しむ方法」については本連載の第1回で紹介しました。続く第2回では、スマホなどAndroid系のデバイスで「ハイレゾを聴く際に知っておきたいポイント」もまとめています。それぞれにハイレゾ再生のための環境を整える手順については既出のレポートを参考にしてください。
iPhoneの場合はミュージックアプリの「設定」を開き、少し画面を下にスクロールしたところにある「オーディオ」から「オーディオの品質」に入ります。設定項目の「ロスレスオーディオ」をオンにすると、アップル独自のApple Lossless Audio Codec(ALAC)という圧縮技術により収録されたCDと同じ44.1kHz/16bitのロスレス再生や、楽曲によっては最高192kHz/24bitの高解像度ハイレゾロスレスの音楽再生が楽しめるようになります。
以前にも触れましたが、ミュージックアプリではモバイル通信/Wi-Fi/ダウンロードのそれぞれの聴き方ごとに音質が設定できます。ハイレゾロスレスは再生時に消費するデータ使用量が、ロスレス再生と比べても圧倒的に多くなります。圧縮フォーマットによってもその差は出るのですが、アップルは192kHz/24bitのハイレゾロスレス音源を3分間ストリーミング再生した場合、約145MBのデータが消費されると案内しています。
iPhoneでモバイル通信によるストリーミング再生を楽しむ際には、データ容量が無制限のプランを契約していればハイレゾ再生も余裕かもしれませんが、それ以外の場合は音質とデータ消費のバランスがよいアップル独自のAdvanced Audio Codec(AAC)方式で圧縮する「高音質」を選ぶとよいでしょう。
筆者はデータ容量の制限付きプランを契約しているので、Apple Musicのハイレゾロスレス再生は自宅などの場所でWi-Fiストリーミングを使って聴くか、またはiPhoneにダウンロードして聴いています。
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