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Windows Info 第404回

開発者向けに性能が高い、Windowsの「開発ドライブ」を試す

2023年11月05日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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実際に開発ドライブを作ってみる

 現行のWindows 11 Ver.22H2は、ReFSに対応し、開発ドライブを作ることができる。そのためには、ハードディスクや空きパーティションが必要になる。

 作成は、設定アプリの「システム」→「ストレージ」→「記憶域の管理」→「ストレージの詳細設定」→「ディスクとボリューム」から実行する。Windows 11がOSビルド22621.2361以降になっていれば、ここに「開発ドライブを作成する」という項目があるはずだ(記事冒頭画面)。

 空きハードディスクやパーティションがあれば、開発ドライブを作成できる。なお、仮想ハードディスク上に作成することも可能だ。ただし、開発ドライブは最低でも50GBの容量を必要とする。

 「開発ドライブの作成」ボタンを押せば、自動的に作成可能な空きドライブや空き領域を探して候補を提示する。

開発ドライブ

作成可能な未フォーマットドライブや空きパーティションが存在すると、開発ドライブの作成先として提案される。そのほか、VHDファイル内に作成するパーティションサイズ変更の機能を呼び出すことも可能

 また、ここから既存パーティション(領域)の縮小機能を呼び出す、仮想ハードディスク(VHD)で開発ドライブを作ることもできる。空きドライブを指定すると、ディスクラベル、ドライブ文字、パーティション容量の指定だけで開発ドライブが作成できる。ファイルシステムの作成、フォーマットからマウントまでが自動的に進む。

開発ドライブ

開発ドライブの作成に必要な情報は、ディスクラベル、ドライブ文字、ドライブサイズなど

 開発ドライブに関する情報表示などは、コマンドラインのfsutil.exeを使う。開発ドライブやReFSのドライブの情報を得るには、

fsutil.exe fsinfo refsinfo <ドライブ文字またはボリュームパス>

とする。

開発ドライブ

開発ドライブに対して、fsutilのfsinfo refsinfoやfsinfo volumeinfoコマンドを適用したところ。Windows 11 Ver.22H2(OSビルド22621.2506)では、ReFSのバージョンは3.10だった

 たとえば、Eドライブが開発ドライブだった場合、「fsutil.exe fsinfo refsinfo E:」とする。fsutil.exeでは、「fsutil fsinfo volumeinfo」で、ボリュームの機能などを表示させることが可能だ。これを見るとReFS Ver.3.10では、「拡張属性」がサポートされている。ただ、今のところVer.3.10に関する情報がなにも提供されていない。このほかにReFS専用の回復ツールとしてrefsutil.exeがある。

 開発ドライブは、ReFSではあるが、セキュリティ設定やファイル整合性チェック設定などが標準とは異なる。また、Windows 11 Ver.22H2 Proでは、フォーマット時にReFSを指定することはできず、コンピュータの管理やDiskPartでは、NTFSボリュームしか作成することができない。

 Windows 10 Home/Pro Ver.1709のときにGUIからReFS機能が削除され、それが継続している。ただし、PowerShellのReFS管理コマンドは有効である。Windows 11 22H2でのReFSサポートは開発ドライブのみの限定的なものであるようだ。

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