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独立BIベンダーとして、AI契機に日本市場での席巻を狙う

AIの賢さとBIの正確さの融合 ― マイクロストラテジー、生成AIをBIプラットフォームに統合

2023年10月25日 12時00分更新

文● 大河原克行 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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AIを契機に国内BI市場での席巻を狙う

 マイクロストラテジー・ジャパンのカントリーマネージャーの三ッ谷直晃氏は、日本における取り組みについて語った。

 三ッ谷カントリーマネージャーは、日本市場における取り組みとして、既存顧客のMCE(MicroStrategy Cloud Environment service)への移行や、新たなユースケースでのMCEの活用による「クラウド」、MicroStrategy ONEの推進や最新バージョンへの移行による「モダナイゼーション」、SIerに加えて、コンサルティングファームなどとの連携も強化する「パートナーアライアンス」、あらゆる従業員が日常業務でデータに基づいた意思決定を行える「データ主導文化の醸成」、BIの生産性と導入を10倍加速させ、さらにAIの導入を10倍加速させる「AI」の5つのポイントに注力することを示した。

マイクロストラテジー・ジャパン カントリーマネージャーの三ッ谷直晃氏

 「BI分野において、しっかりと日本語を使って、AI機能を提供できる製品版は、現時点ではMicroStrategyしかない。この点を前面に押し出し、日本の市場での地位を高め、顧客の日々の業務を改善したい」と述べた。

 また、「かつては多くのBIベンダーが存在したが、買収され、BIと全体のポートフォリオのなかで競合が発生し、革新的な取り組みができないという課題に直面している。それに対して、MicroStrategyは、独立系BIベンダーとして機能の進化を図ってきた。AIをきっかけにして、改めてBI市場を席巻していきたい」と意気込みを語った。

 日本を含むアジア太平洋地域を統括しているMicroStrategyのRegional Vice President, Sales Asia Pacificであるローネン・ネイシュタイン氏は、「APAC地域での過去3年間の実績は、毎年20%以上の高い成長となっている。プラットフォームを統合したMicroStrategy ONEの成長が高いこと、AIに対する引き合いがあり、様々な業種で生成AIを取り込む動きが加速していることが背景にある。また、オンプレミスからクラウドへの移行が進み、クラウド化が高い成長を支えている。さらに、DXに対する投資が高まり、データドリブン文化が定着し、スマートな意思決定に対するニーズが高いことも、APACにおける成長要因のひとつである」と語った。

 その上で、「日本における投資を加速している。営業チームやプロフェッショナルチーム、サポート体制も拡大している。APACの約50%を日本が占めている。日本での成長がAPACの成長を牽引していくことになる」と述べた。

MicroStrategy Regional Vice President, Sales Asia Pacificのローネン・ネイシュタイン氏

 また、ビデオメッセージを寄せたMicroStrategyのフォン・リー社長兼CEOは、「日本でビジネスを始めて、20年を迎えた。東京海上やヤフー、住友商事などの大手企業と長い付き合いがあり、多くの日本の企業が、マイクロストラテジーのプラットフォーム上に、ビジネスや分析戦略を構築している。日本は、世界でもっとも重要な市場の1つで、年度によっては、米国に次ぐ収益をあげることもあり、APACではつねに最大規模となっている。今後も継続して日本に投資を行う。日本の次の20年にも期待している」と述べた。

 さらには、「今年は、BIが次の段階に入る重要な節目になる。マイクロストラテジーは、1990年代初期にBIを開発し、その後、ウェブやモバイルで使えるBIを世界で初めて開発し、クラウド上のBIも開発した経緯がある。ハイパーインテリジェンスを提供する世界初の企業として、AI/BIプラットフォームを発表した。セキュリティ、安定性、セマンテックレイヤーを包括したBIが、AIと統合することで、BIの次の大きな波が生まれる」と続けた。

MicroStrategyのBIの進化の歩み

ビデオメッセージを寄せたMicroStrategyのフォン・リー社長兼CEO

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