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独立BIベンダーとして、AI契機に日本市場での席巻を狙う

AIの賢さとBIの正確さの融合 ― マイクロストラテジー、生成AIをBIプラットフォームに統合

2023年10月25日 12時00分更新

文● 大河原克行 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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 MicroStrategyは、2023年10月20日、BIプラットフォームであるMicroStrategy ONEに生成AI機能を搭載した「MicroStrategy AI」を、日本市場で展開することを発表した。また、2023年9月に、マイクロストラテジー・ジャパンのカントリーマネージャーに就任した三ッ谷直晃氏が、設立から20周年を迎えた日本法人の事業戦略について語った。

エンタープライズアプリケーションに生成AIは必要

 MicroStrategyは、1989年に設立したBI専業ベンダー。27カ国に展開し、従業員数は2000人以上、顧客数は大企業を中心に全世界で4000社以上に達している。

 来日したMicroStrategyのExecutive Vice President & Chief Product Officerであるサウラブ・アバヤンカール氏は、「生成AIは年間で4兆4000億ドルの市場を生み出すと予測されており、あらゆる業界で生産性を高めることができる。世界中の大手企業が生成AIについて議論しており、70%以上の企業が生成AIの活用を検討しているとの調査結果もある。個人的にはこれを上回る勢いを感じている」と生成AIの現状について説明。

 その上で、「企業が厳しいレースに勝つには、生成AIをエンタープライズアプリケーションの中で使う必要があり、そのためのスキルを獲得するには時間がかかる。MicroStrategy AIを組み込んだMicroStrategy ONEを活用することで、その課題を解決できる。生成AIによって、BIは新たな進化を遂げることになる」と語った。

MicroStrategy Executive Vice President & Chief Product Officerのサウラブ・アバヤンカール氏

生成AIのハルシネーションをBIの信頼性で解決 ― 4つのパーソナルAIアシスタント機能

 今回発表されたMicroStrategy AIは、「Auto」と呼ばれる4つのパーソナルAIアシスタント機能で構成され、Azure OpenAIライセンスによる大規模言語モデル(LLM)と生成AIを活用するとともに、プロンプトエンジニアリング、MLモデル実行用Pythonエンジンを統合。同社は、データ活用を変革するものになると位置づける。

MicroStrategy AIの概要

 Autoの一つ目のアシスタント機能は、セルフサービス分析を支援する「Autoアンサー」だ。生成AIを活用することで、データに関する質問に対して、即座に文脈に関連した回答を受け取ることができる。たとえば、自然文で「なぜ、大阪府の売上高が高いのか?」と入力すると、生成AIがその理由を回答するといった仕組みだ。デモストレーションでは、男性顧客の購入金額が平均より高く、大阪府では男性顧客の比率が高いと回答。購入傾向や全国平均との比較によって、生成AIが答えを導き出したようだ。

 また、ダッシュボードに表示された内容に関して、質問をプロアクティブに提案し、問い合わせを簡単に作成できるオートコンプリート機能や予測機能、キードライバー分析、トレンド分析機能なども提供する。

Autoアンサーによるセルフサービス分析支援のデモンストレーション

 二つ目の機能は、AIコラボレーターとしての役割を担い、詳細なダッシュボードを作成する「Autoダッシュボード」だ。オートコンプリート機能を使用して関連するオブジェクトを特定し、問い合わせプロセスを簡素化できる。また、自然言語を活用しながら、データポイントやサマリー、予測やキードライバー分析の結果などを、視認性の高いビジュアルで表示する。

 たとえば、「地図を使い、都道府県別の売上ダッシュボードを作って」と指示するだけで、日本地図の上に都道府県ごとに売上結果を色分けして表示し、地図上の都道府県をクリックすると、それぞれの都道府県の詳細な情報を表示できるダッシュボードが完成する。

Autoダッシュボードによるダッシュボード作成のデモンストレーション

 三つ目の機能は、アーキテクト向けに用意した「Auto SQL」だ。データベースへの問い合わせプロセスを簡素化する。自然言語での問い合わせを効率的なSQLクエリに変換、テーブルの作成や結合を可能にし、生成されたSQL文の背後にあるロジックを理解しやすい言葉で説明する。技術的な成熟度に関係なく、すべての人がデータベースを活用できるようになる。

 そして四つ目となる、「Autoエキスパート」は、MicroStrategyのリソースや学習教材へのアクセス方法を再定義。AIチャットボットにより、ユーザーの問い合わせに基づいて回答やリソースを表示する。

 MicroStrategyのアバヤンカール氏は、「生成AIが持つハルシネーションの課題を、BIが持つ信頼性で解決できる。MicroStrategyのBIプラットフォームは、34年間に渡り、ガバナンス、信頼性、正確性を担保しており、複数のデータソースにアクセスし、大規模なデータを蓄積している企業が多い。MicroStrategy ONEは、AIのインテリジェンスと、BIの正確性、信頼性を組み合わせるのに最適なプラットフォームである」と強調した。

MicroStrategy ONEは、AIの賢さとBIの正確さを統合する

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