前回、来年から始まる新NISAに向けて「9月から動き出せ」とお伝えしたが、今回はさらに時間がない。9月までにやらなければならないことがある。それは「ふるさと納税」だ。
今までやったことがある人ならば「えっ? 今年中にやればいいんじゃないの?」と思ったかもしれないが、今年は絶対9月までに全て使い切った方がいい。そして今まで「何か手続きが難しそう」と「ふるさと納税」を敬遠していたサラリーマンの方も、実は今めちゃめちゃ簡単になったので、これを機会に始めましょう。増税なども含め、なかなか厳しい政府が与えてくれた2つのチャンスカードが「新NISA」と「ふるさと納税」。これは使わない手はないぞ!
ふるさと納税の「本音」と「建前」
2008年から始まった「ふるさと納税」。本音と建前を含めて簡単に説明すると、東京都渋谷区に住んでいる僕が、東京都に納める税金を他の自治体に寄付することで、寄付金から2000円を引いた金額が、住民税や所得税から差し引かれる……という仕組み。
たとえば僕が「妻の地元、石川県金沢市を応援したい」と5万円寄付したとします。僕の支払わなければならない住民税が8万円だった場合、5万円から2000円を引いた4万8000円が差し引かれて、「住民税は3万2000円だけでいいですよ」ということになります。
僕は寄付をする。というか、自己負担額2000円で税金を納める自治体を東京都渋谷区から石川県金沢市に変更する。すると金沢市から「ありがとう」の感謝を込めて返礼品が届く──これが建前の説明です。
本音で言えば、「地方と大都市の格差是正」の目的でもある「ふるさと納税」。自治体は税金獲得のため「より魅力的な返礼品を」と競争を激化させました。制度利用側もよりお得な返礼品を探し求めました。結果、返礼品の還元率は上昇し、地元とまったく関係のない商品を返礼品とする自治体まであらわれました。
そして2019年6月に管轄する総務省からルールにメスが入りました。新たなルールは、
- 原則として返礼品は地場産品とする
- 返礼品の返礼割合は3割以下とする
というもの。たとえば1万円の寄付の場合、返礼品は3000円以下の地元のものにしなければなりません。もっとわかりやすく書けば、
今まで寄付額1万円に対して自治体から送られていたお米が10kgから5kgになりました。
これが6月1日から始まるとなったら、5月31日までに駆け込みませんか?
10月1日からルール厳格化 牛肉は1kg→800gへ?
そして今回、10月1日からルールが見直し、並びに厳格化される旨が、総務省のサイトに書かれています。
- 募集に要する費用について、ワンストップ特例事務や寄附金受領証の発行などの付随費用も含めて寄附金額の5割以下とする(募集適正基準の改正)
- 加工品のうち熟成肉と精米について、原材料が当該地方団体と同一の都道府県内産であるものに限り、返礼品として認める(地場産品基準の改正)
わかりやすく説明すると、「ふるさと納税」は返礼品や送料、決済などの手数料を含む費用を寄付金額の5割以下にしなければならないというルールがあります。しかし寄付金の受領証の発行事務費用などの経費は含めなくても問題がないとされていました。それにより経費が5割を超える自治体があり、総務省は「10月1日から経費は絶対5割」と決めたのです。
そして他の自治体から持ってきた肉を地元で熟成させて「地場産品」としている自治体もあり、こちらも「10月1日から最初の肉も地場産品」と決めました。考えられることはこうなります。
- 9月30日まで「1万円寄付で返礼品牛肉1kg」
- 10月1日から「1万円寄付で返礼品牛肉800g」もしくは「1万2000円寄付で返礼品牛肉1kg」
これでわかりましたね。9月までに今年の「ふるさと納税」を終わらせましょう。

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