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みやさとけいすけの工具探検隊 第3回

やっぱり工具が好き

わずか8秒で350℃!すぐに使える温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」は買って損なし

2023年07月10日 19時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス

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温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

 電子工作や創作系の趣味を嗜む人にとって、ハンダごては身近な存在です。しかし、ドライバーやニッパーなどと違い、日常生活で使う機会がまずないため、中学の授業以来触ったことがない……という人もいるでしょう。

「いいかい、一般家庭に“ハンダごて”はないんだよ」と言われて驚いたことがありますが、そういうものかもしれません。納得いかないですが。

 電子工作に興味を持った場合、各種キットのお世話になりますが、そのほとんどがハンダ付け入門みたいなもの。せっかく興味を持ったのに、ハンダごてがないからという理由で諦めてしまうのは、あまりにもったいない。

 これ以外にも、自作キーボードに手を出したいとか、プラモデルのダメージ加工をしたいとか、用途は人それぞれで多数あることでしょう。

 つまり何を言いたいかといえば、使いたいと思い立った瞬間に使えるよう、ハンダごては文房具レベルで家庭にあるべきものだということです。(個人の感想です)

 と、まあ、鼻息荒く力説したところで実際は、ハンダごてを買ってもあまり使いません。そこで、どうせ買うのであれば、ハンダごてそのものに興味を持てるものを選ぶ、というのはどうでしょうか。

 今回紹介する「FNIRSI HS-01」(実売価格5000円前後)は、そんな製品のひとつ。コンパクトでスタイリッシュなデザインに加え、USB PD対応電源で動作、約8秒で使える温度にまで上昇するという実用性まで備えているのが特徴です。工具というよりデジタルガジェットに近いため、むしろガジェット好きのほうが食指が動きそうです。

温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

ハンダごてというより、ガジェット的な印象が強い

基本スイッチオンから8秒で350℃に

 ハンダごてとしての能力でいうと、出力13.5〜96W(USB PD時は最大65W)、最大温度420℃。こて先は交換可能で、全6種類が用意されています。

 使い方は簡単。まずは、先端の固定用ナットを緩めて外し、こて先を挿し込みます。続いて、ナットを戻してこて先を固定し、USB PD対応充電器とケーブルで接続。これで準備完了なので、最後に左のボタンをポチっと押せば、こて先が加熱されていきます。

温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

ハンダごては箱に入った状態で到着。各パーツを取り出します

温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

固定用ナットを外して、こて先を取り付けます

 350℃まで上がるのに、かかった時間は約8秒。ほぼ待ち時間なしといっても過言ではありません。温度の調整も簡単で、左右どちらかのボタンを押すだけ。温度は10℃刻みで、左ボタンで下降、右ボタンで上昇です。

 設定する温度は、使用するハンダの種類や対象物によって変えていくといいでしょう。例えば鉛フリーのハンダで細かな電子部品を付けるなら350℃、大きな部品なら+10℃にする、といった具合です。

 ボタンを両方同時に押すと、設定画面が表示されます。設定画面では、電圧や明るさなどの項目が変更できますが、基本的にはあまりいじる必要はありません。出力が足りない充電器を使う場合はうまく動かないことがあるので、その場合は電圧設定を手動で下げてやると使えます。

温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

9〜20Vまで選択可能。5Vでは動かないので注意

 ちなみに操作の基本は、左右ボタンで選択、左ボタン長押しでキャンセル、右ボタン長押しで決定です。

 当然ですが、電圧が低いほどこて先の温度は上がりにくくなります。20V時は最短8秒ほどで350℃まで上昇しましたが、9Vでは30秒以上と結構かかります。

 また、結構な電流が流れるので、USB PD対応のモバイルバッテリーを使う場合は注意。実際に20W出力、12V1.65Aとなっているモバイルバッテリーを接続してみたところ、容赦なく12V2Aまで引っ張られました。

 このハンダごてはUSB PD対応ですが、見ているのは電圧だけで、容量や電流までは気にしていない様子。マニュアルに電圧と電流の表があるので、これを見て手動で電圧を設定するというのが安全です。

温調ハンダごて「FNIRSI HS-01」

12Vでは2A以上なので、20Wのモバイルバッテリーでは9Vにしましょう

 イロイロ考えるのが面倒な場合は、65W以上のUSB PD充電器を使えば問題ありません。

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