G-Master Velox II Intel Editionをレビュー
厳選PCパーツの鉄板ゲーミングPC、13900&RTX 4070 Ti構成なら4K高画質でも怖くない
2023年04月05日 10時00分更新
CPUもストレージも十分高性能
続いて、性能面を定番ベンチマークソフトで見ていこう。
まずはCPU性能を「CINEBENCH R23」でチェック。CGレンダリングにかかる時間からCPU性能を測ってくれるベンチマークソフトで、結果は「pts」という単位の独自スコアーで教えてくれる。このスコアーが高ければ高いほど、高性能なCPUとなるわけだ。
なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理が得意とする分野。そのため、CPUの負荷が非常に高く、常時フルスレッドで動くので最大性能がわかる。テストはすべてのスレッドを使う「Multi Core」と、1つだけ使う「Single Core」の2種類。標準の約10分間回す設定で試した。
Multi Coreテストの結果は23177ptsと、24コア/32スレッドCPUということを考慮すると、このスコアーはそこまで高くないと思われる方もいるかもしれない。これは短時間の処理であれば高クロック動作で終わらせるが、長時間かかる処理では動作クロックを落とし、電力効率を重視した動作になるというCPUの仕様によるものだ。
Core i9-13900は短時間処理向けの最大ターボパワー(PL2)こそ219Wと高いものの、長時間処理のベースパワー(PL1)は65Wと低く抑えられている。そのため、上位モデルのCore i9-13900K(PL2=253W、PL1=125W)と比べると、やや見劣りする結果になる。
ただし、Single Coreの2211ptsというスコアーはかなり高めだ。シングルスレッド性能が重視されるゲームでは、この強みが活きてくる。
なお、この結果はCPUクーラーが空冷だからではないかと疑う人もいるかと思う。しかし、ベンチマーク中のCPUパッケージ温度は最大77度だったので、CPUクーラーのせいではないと断言できる。この結果はPL1による電力制限によるものだ。
実はUEFIの設定をいじると、このPL1の設定は125Wまで上げられる。この時の性能と温度はのちほど紹介するとして、今は標準の65W設定のまま性能を見ていこう。
続いて総合性能となる「PCMark 10」の結果だ。こちらはPCの最大性能ではなく、一般的なソフトを使った場合の総合性能を測るもの。結果は総合スコアーだけではなく、ブラウザーやビデオ会議といった一般用途の「Essentials」、オフィスソフトを中心とした「Productivity」、動画や写真編集などの「Digital Content Creation」の3つのサブスコアーにも注目だ。
総合スコアーは9362とかなり高めで、誰もが満足できる結果と言える。CPUとビデオカードが高性能ということもあり、サブスコアーでは特にDigital Content Creationが優秀だった。
ストレージはPCIe 4.0×4接続の「Crucial P5 Plus」(500GB M.2 SSD)だが、こちらの実力も簡単に見てみよう。使用したベンチマークソフトは「CrystalDiskMark」。標準設定のままテストを3回繰り返し、シーケンシャルアクセスが最速の結果を選んでいる。
シーケンシャルアクセスはリードが約6757MB/s、ライトは約4444MB/sと高速だ。これだけ速ければ、大容量ファイルのコピーなどでも待たされずに済むだろう。ソフトの起動速度やゲームのロード時間でもまず困ることがない速度だ。