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業務を変えるkintoneユーザー事例 第169回

伴走DXでkintone活用に成功した2社の成功事例

内製化、外注に続く第三の選択肢「伴走DX」とは!?

2023年02月17日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

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 2022年11月に開催された「サイボウズデイズ2022」では、多数のセッションが開催され、様々な知見が共有された。今回は、その中から「kintoneユーザーがリアルに語る!プロと一緒に進める伴走DX」というテーマのセッションをレポートする

「伴走DX」を導入して成功した2社の事例が共有された

伴走は「業務改善のパーソナルトレーナー」

 kintoneは業務アプリを内製化できるのが大きなメリットだが、魔法のように簡単に作れるものでもない。とは言え、開発を外注してしまうと、ノウハウが社内にたまらずkintoneのメリットが小さくなってしまう。そこで、注目されているのが伴走DXだ。

 今回は、サイボウズの営業本部営業戦略部 Co-creation Teamの寺岸成美氏がモデレーターを務め、伴走DX導入により、DXを実現した2社が登壇した。

「kintoneは業務システムを自分たちで作ることができるプラットフォームです。そう紹介すると、じゃあ、kintoneでどんなアプリを作ろうかなと、アイデアが溢れてくると思いますが、少し待ってほしいのです。実は、私たちはkintone導入というのは、何を作るかよりも、どう進めるのか、というのが重要だと考えています」と寺岸氏。

kintone導入は何を作るかよりもどう進めるかが重要。モデレーターは寺岸氏

 従来、kintoneを導入する方法としては、自分で開発する内製とプロに依頼する外注という2パターンがあった。今回のテーマである伴走DXは第三の選択肢になるという。

 まずは従来方法の課題点をおさらい。自分が困っていることを、自分がkintoneアプリを作って解決できれば理想的だ。しかし、通常は大きな壁が立ちはだかる。たとえば、何から手をつけていいかわからないとか、連携サービスが多すぎて選べないとか、kintoneやプラグインの学習をする時間が取れないといったケースだ。もし、アプリを作れたとしても、ユーザーに使ってもらえない、ということもある。

 内製は魅力的な選択肢ではあるものの、現場担当者がひとりで進めるのには限界がある、とサイボウズも感じているそう。次に、プロに外注する方法がある。とは言え、外注すれば負担が減ると考えるかもしれないが、そう簡単な問題ではないという。

「システム外注時の一般的な流れでは、まず、担当者が自社の課題を整理し、要件書を作成します。そして、ITベンダーが要件書を元に要件定義をして、システムを開発します。開発されたシステムについて、担当者は受け入れ入れテストをしてリリース。その後の運用管理は自分たちでしなければいけません。外注は、自分の負担を減らせそうだなと思いますが、大きな落とし穴があるのです」(寺岸氏)

 たとえば、要件をまとめること自体が難しかったり、完成したシステムがイメージと違ったり、せっかくお金をかけて開発してもらったのに、社内で全然使ってもらえないといったケースがある。アプリを修正したい時にも、また外注しなければならず、時間やコストがかかってしまうという課題もある。

内製化も外注もデメリットがある

「そこでお薦めしたいのが、kintoneの伴走DXです。自社だけでは解決できない課題について、kintoneの専門家にアドバイスをもらいながら、自分たちで継続的にDXを進めていく方法です。私たちは『業務改善のパーソナルトレーナー』と紹介しています。本気で結果を出したいのであれば、プロにアドバイスをもらいながら、自社に1番合ったアドバイスをもらいながら進めていくほううが、効率がいいと思いませんか」(寺岸氏)

 すでに伴走DXを利用しているユーザーは多く、kintone hiveに登壇している企業の多くでも、実は伴走パートナーが付いているところが多いという。

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