レノボはCES 2023で「ThinkPhone by Motorola」(以下ThinkPhone)を発表した。ThinkPad誕生30周年を記念して投入されるモデルで、ThinkPad X1 Carbonシリーズを思わせるカーボン仕上げ調の背面デザインとし、ビジネスユーザーをターゲットとした製品として展開される予定だ。
主なスペックはチップセットがSnapdaragon 8+ Gen 1、ディスプレーは6.6型FHD+で、メインカメラは5000万画素。充電は68Wの急速充電に対応する。本体素材はフレームに航空機にも使われるアルミを採用し、また背面はアラミド繊維を使用している。ThinkPadのノートPC同様に高い剛性を持っており、IP68の防水防塵、MID-STD-810H規格に対応する。ディスプレーはGorilla Glass Victusでカバーされている。
本体右側面にはThinkPadの象徴でもある赤いボタンを搭載。アプリのワンタッチ起動やノートPCとの連携をワンプッシュで可能にする。なお電源ボタンやボリュームボタンは左側面に配置した。本体下部にはUSB Type-C端子とSIMカードトレイを搭載。eSIMにも対応するとのこと。
カメラの詳細スペックはまだ発表されていないが、メインが5000万画素の広角、サブが超広角、そしてもう1つのカメラ(恐らくマクロか深度測定用)を含む3つを搭載。カメラ周りのみ仕上げを変えて背面のアクセントとしている。カメラのモードは「スローモーション」「動画」「写真」「ポートレート」「プロ」「詳細(その他)」。写真撮影は通常はピクセルビニングにより1200万画素で撮影されるが、詳細から「50MP」を選ぶと5000万画素での撮影も可能だ。動画は最大8K30fpsの撮影に対応する。
ThinkPhoneはThinkPadなどノートPCとの連携も強化されている。両者を近づけると自動的に接続され、ThinkPhoneの画面をPCのデスクトップ上に表示し、アプリを起動することもできる。接続はワイヤレスで可能だ。両者が接続中に、たとえばブラウザーでテキストを選択すれば、接続先のデバイスのアプリに「Ctrl+V」でそのままペーストできるなど、クリップボード連携を強化。ThinkPhoneで写真を撮影してそのままPC側のアプリで読み込むこともできる。レノボによるとこの機能は「Think 2 Think」と呼ばれる。
ThinkPhoneのアプリをより大きいサイズで表示したいときは、デスクトップモードも利用できる。これによりPCの全画面でThinkPhoneのアプリを動かすことも可能だ。
PCでオンライン会議をするときは、ThinkPhoneをPCのウェブカメラとしても利用できる。会議参加者が1名の場合はメインカメラで、2名など複数の場合は自動的に超広角カメラに切り替わり、複数名を同時に写してくれる。ただの外付けカメラではなく、顔認識機能も搭載されているわけだ。
付属の充電器は68WのTurboPowerチャージャー、ThinkPhneとPCの同時充電も可能とのこと。
ThinkPhoneの発売日や価格はまだ未定だ。ThinkPadユーザーはもちろん、ビジネスでスマートフォンを多用するユーザーに向いた製品であるだけに、日本での発売も期待したい。
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