自宅ネットワークの改善に「Orbi Pro WiFi 6」を購入、デバイス台数が多くても安定稼働
技術商社のフェローが語る「自宅のメッシュWiFiでもトライバンドが大切」
2022年12月19日 08時00分更新
広島県東広島市在住の伊藤祐治さんは、メーカーやSIベンダーなどでの職務を経て、現在は広島市に本社を持つ技術商社で技術フェローを務める人物だ。そんな伊藤さんが、木造2階建の自宅ネットワーク環境を改善するために、ネットギアのトライバンドメッシュWiFiシステム「Orbi Pro WiFi 6」を購入した。
自宅でのリモートワークも行う伊藤さんは技術的な側面から検討し、「安心を買う」ためにOrbi Pro WiFi 6を選択したという。その背景や導入後の評価について、伊藤さんのご自宅を訪問して詳しく話をうかがった。(※本記事の取材は2022年9月に行いました)
在宅勤務では全国の顧客工場とリモート会議
伊藤さんが勤める技術商社は、製造業を中心とする顧客の工場にセンサーや制御機器などを提供している。全国および海外に拠点を構え、独自製品のセンサーや監視/解析システムを開発するメーカー機能も持つ。伊藤さん自身は計測器メーカー、SIベンダーの技術職を経て、現在は技術フェローとソリューション企画の責任者を務める。
「もともとは、製造工場の制御系システムを構築するのがメインの会社でした。しかし近年の製造業では上のレイヤー、ERPや会計といった情報系システムとの垂直統合ソリューションが求められており、工場の“上から下まで”全部を構築するようなお仕事も増えています」
伊藤さんは、技術フェローとして制御系と情報系、それらをつなぐネットワークの知見に基づく技術的な助言を行うとともに、自社開発ソリューションのプリセールスエンジニアとして、顧客への提案や受注を行っている。
ソリューションの導入先となる顧客の製造工場は全国にあるため、出張で全国を飛び回るような生活だ。ただし、平均で週1、2回は在宅勤務も行っているという。
「現在はコロナも落ち着いて客先を訪問できるようになりましたが、コロナの厳しい時期は訪問もできず、お客様とはWeb会議で商談、打ち合わせを続けていました」
Web会議ツールには「Microsoft Teams」や「Zoom」を、また顧客との資料共有には「Box」を主に使っているという。加えて、工場などの現場とチームビューワーの「Assist AR」でつなぎ、スマートフォンカメラで現地の様子を見せてもらいながらやり取りすることもあるという。
「お客様の工場でも、かつては『携帯の持ち込み禁止』など管理の厳しいところが多かったのですが、コロナ前から少しずつ変化してきています。そうした(チームビューワーのような)ツールもOKになり、活用され始めていますね」
WiFi接続デバイスの増加で古いルーターが頻繁にダウン
伊藤さんは奥様との2人暮らしだが、自宅ネットワークに接続するデバイスの台数はゆうに10台を超え、現在は15台ほどになっている。「仕事とは関係なく、もともとこういうものを使うのが好きなんです」と伊藤さんは笑う。
まず在宅勤務中は「iMac」と「MacBook Air」の2台を同時に立ち上げて、Web会議やデスクワークをこなしている。これに加えて、システム開発の作業では別途Windows PCを使うこともある。また、プライベート用のWindows PC、タブレット、スマートフォン2台、プリンタ、IoT家電としてインターネット対応TV、ブルーレイレコーダー、エアコン、スマートスピーカー2台などがある。趣味で所有している「Macintosh SE/30」も有線でネットワーク接続している。
「2人暮らしの家庭としては多いほうかもしれません。ですが大人数のご家庭だと、家族それぞれがパソコンとスマートフォンをつなぎ、そこに家電も加わって、やはり同じくらいの台数になっているのではないでしょうか」
接続デバイスの台数が増えてくると、一般的な家庭向けのWiFiルーターではネットワーク接続が切れたり、不安定になったりしがちだ。実際に伊藤さん宅でも、以前はそうしたトラブルが起きていたという。
「以前使っていたWiFiルーターは、光回線のプロバイダーが推奨する国産の製品だったのですが、しばしば勝手にシャットダウンしてしまいました。最初は1カ月に1回程度だったのが、だんだん増えて、そのうち1日、2日に1回くらい『あっ、切れた』と。使っている最中にいきなりネットワークが切れるのは本当に困ります」
特に、在宅勤務でWeb会議をしている最中にネットワークが切れると大問題だ。仕方がないので、スマートフォンのテザリング回線を使ってWeb会議に出ていたと、伊藤さんは苦笑いする。
「ルーターメーカーに問い合わせても『原因はわからない』との回答だったのですが、つないでいるデバイスが多いから処理がオーバーフローしているんじゃないか、としか思えませんでした」
もうひとつ別の問題もあった。伊藤さん宅は5LDKの木造2階建住宅だが、2階のルーター設置場所から離れた部屋や庭にはWiFiの電波が十分に届かなかった。
「1階の外にテラスがあるので、そこにテーブルを出してちょっと仕事をしたり、YouTubeを見たりしたいと思ったのですが、WiFiが弱くてできませんでした。それもあって、WiFiルーターの買い換えを決断しました」
「トライバンドの」メッシュWiFi製品にこだわった理由
新しいWiFiルーターを選ぶうえではまず、「メッシュWiFi」に対応していることを要件とした。屋内のあらゆる場所、屋外のテラスや庭も含めてWiFiでカバーするには、メッシュWiFiで複数台のアクセスポイントをつなぎ、カバーエリアを広げるのが効率的だ。
ただし、ここで伊藤さんは「トライバンドの」メッシュWiFi製品であることを重視した。トライバンドのメッシュWiFi製品では、ルーター(親機)とサテライト(子機)の間をつなぐバックホール(無線接続回線)に、ほかのWiFiデバイスが接続しない専用チャンネル(周波数帯)を使用することで、デバイス接続台数が増えてもバックホールの通信には影響を与えないメッシュWiFiを実現する。
トライバンドを重視した背景には、伊藤さんがこれまでさまざまな顧客企業のネットワークを見てきた経験があるという。
「ひとまずアクセスポイントを設置する、接続するデバイス台数が増えたら(メッシュ接続で)アクセスポイントを増設するという、場当たり的な対処をされているお客様も多くいます。その結果、『つながらない』『すぐ切れる』WiFiネットワークになってしまいます。われわれが提案する場合は、やはりトライバンド対応の製品をおすすめします。非対応の製品より割高にはなりますが、『つながらない』『すぐ切れる』ストレスがなくなりますから」
ただし、当時販売されていたトライバンド対応のメッシュWiFiルーターは、まだ選択肢が少なかった。ここで候補のひとつに挙がったのがネットギアのOrbi Pro WiFi 6だった。ネットワーク構築の仕事も手がける伊藤さんは、ネットギアの名前は知っていた。
「ただし、こちら(広島)のほうでは(Orbiシリーズが)お店に売っていないんです。ネットでは見ていたんですが、実際に使ったことはないのでどうしようかなと。それでもトライバンド対応ですし、思い切って買ってみよう、と思いました」
ちなみに、一般家庭向けのOrbiではなくビジネス向けのOrbi Proを選んだのは、屋外のテラスまで十分に電波を届かせるためには、電波のカバレッジがより広いほうがいいと考えたからだという。
Orbi Proの導入で家中どこにいても快適なWiFi接続が実現
伊藤さん宅では、光回線が引き込まれている2階の仕事部屋にルーターを、1階のリビングにサテライトを設置している。「離れた場所にある寝室や階段の途中など、家のどこにいてもWiFiが届くようになりました」と伊藤さんは満足そうだ。設置時の初期設定も簡単で、ルーターとサテライトの接続もすぐにできたという。
以前のWiFiルーターでは、伊藤さんと奥様が別々のパソコンでYouTubeなどを視聴すると「あっ、遅くなったな」と体感できるほどだったが、Orbi Proの導入でそうした問題はすっかり解消したという。
在宅勤務でも安心してWiFiが使えるようになった。2台のMacを開き、Web会議やWebセミナーにつなぎながら別の作業をしても問題ない。「Web会議の打ち合わせ中に資料のファイルをBoxやTeamsで共有する(アップロードする)のも、ストレスなくできます」と語る。
ルーターとサテライトがそれぞれ有線LANポートを備えている点も、伊藤さんが評価するポイントだ。サテライトはリビングにあるTVの脇に設置しており、そこからTVやブルーレイレコーダーを有線接続している。また仕事部屋のルーターには、プリンタやSE/30を有線接続している。
Orbi Proを導入してから、以前のルーターでは頻繁に起きていたネットワークのダウンもまったく起きていないという。デバイスの台数が多くても安定して使える、さらに新しいデバイスを接続するのも簡単だったと、満足しているポイントを語った。
最後に、価格は高いと感じなかったかと伊藤さんに尋ねてみた。
「普及モデルの製品と比べるとたしかに高いですよね。ただ、結局は『安心を買う』ものだと考えました。ほしい機能がすべてそろっていて、性能も高いのでいいかなと。また、同じ機能、同じスペックの製品どうしで比べると、他社製品の価格ともあまり変わらないと思います」
(提供:ネットギア)
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