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ユーザックシステムのRPAで実現した業務自動化の事例 第26回

kintoneアプリの管理もAutoジョブ名人で自動化

味の素冷凍食品のRPA浸透プロセス 5つのステップで現場開発者を育成 

2022年12月16日 09時00分更新

文● 指田昌夫 編集●大谷イビサ

提供: ユーザックシステム

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 ユーザックシステムは、2022年11月にオンラインセミナー「第9回 RPA勉強会」を開催した。その中で、味の素冷凍食品のIT部門担当者が登壇し、同社におけるRPA全社展開のための教育と管理体制について説明した。講演は、同社経営企画部情報戦略グループマネージャーの本村貴幸氏と、同部の堀睦氏の2名が担当した。

伴走支援から自立支援へステップアップさせる育成体制

 味の素冷凍食品は、1970年に創業した冷凍食品の研究開発、製造販売企業である。従業員数は味の素冷凍食品グループ全体で約2900名、発売50年を迎えたロングセラーである冷凍ギョーザなど、多くの人気商品を販売する。

 同社では、2019年3月にAutoジョブ名人を導入した。新たな企業価値の創造に必要な業務時間を、RPAを用いた単純作業の自動化によって捻出することが狙いだ。当初は本村氏1人が事務局として運営を担当していたが、現在は堀氏が加わって2名体制となっている。また、社内のRPA開発者は53名で、内訳は生産部門の所属が36名、コーポレート14名、営業部門3名となっている。営業部門は今後増加していく見込みだ。現在、RPAの利用部門は全体の44%の54部門まで広がっている。

RPAの推進体制

 RPAの開発環境は、事務局用に開発機1台、実行機1台があるほか、現場部門の開発者向けに開発機2台と実行機3台を設置して、計7台のサーバーで運営している。開発者向けの5台のサーバーでデータベースは一元化され、開発したスクリプトを実行機で稼働させる際に、スクリプトの出し入れを不要にしており、開発と管理の効率を高めている。

 また、開発者はリモートデスクトップから本社の開発環境にアクセスする仕組みをとり、自宅またはオフィスのどちらからでもRPAの開発と利用ができるようになっている。「リモートに対応していたため、コロナ禍でもRPAの開発スピードが落ちなかったことはよかった」と本村氏は振り返る。

 次に本村氏は、RPA開発者の育成方法について説明した。同社では5段階の育成ステップを設定しており、ステップ1~3を「伴走支援フェーズ」、ステップ4、5を「自立支援フェーズ」と呼んでいる。

RPA開発者の育成方法

 基礎教育からスタートし、最終的に自部門や周辺部門でRPA展開ができる人材として自立するところまでを事務局がサポートする。「育成プロセスでは、スキルだけでなく、業務課題をどう解決するかを学ぶ。成功体験を積んでもらい、安心感と自信を与えることを狙っている」(本村氏)

 特に、ステップ1の基礎教育は、非常に丁寧な座学の仕組みを構築している。ユーザーはAutoジョブ名人の利用ルールと基本操作をはじめ、使用頻度が高いWebブラウザやExcelシートの操作に関するスクリプト開発、繰り返し処理、スケジューラーによる自動実行の設定方法などを学ぶ。カリキュラムは合計8時間で、Teamsによる集合教育形式で2~3回に分けて実施される。講義は全て自社で開発した学習コンテンツを使用する。

 続くステップ4、5の自立支援フェーズでは、開発者の学びと交流を推進するために、Teamsの専用チャンネルを開設して意見交換の場としている。このチャンネルは自社内のコミュニティのため、外部のコミュニティよりも質問する際のハードルが低く、活発なやりとりが行なわれているという。

 「社内の専門用語で業務課題について会話ができることも社員には好評だ。成果を共有することで、スクリプトのブラッシュアップや重複した開発を防ぐことにもつながっている。また、開発者間でノウハウ共有、課題解決などを教え合うことを通じて、推進リーダーが育っている点も成果の1つである」と本村氏はアピール。開発者から推進リーダーへ転じた人材は、自分の職場だけでなく、他組織へのRPAの横展開もリードしている。

 現場の組織で開発者の育成サイクルを回すことができるようになったため、事務局のIT部門は、RPAの導入ができていない組織への導入と利用促進に力を注ぐことができている。

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