Ada Lovelace採用GeForceの実機をお披露目
GeForce RTX 4090 Founders Edition開封の儀!超ド級カードの気になるポイントをチェック
2022年10月05日 22時00分更新
文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII
「GeForce RTX 4090 Founders Edition」の化粧箱。側面の三角形状の構造物は発泡スチロール製であり、側面以外の面を紙で覆った凝った形状になっている。今回も日本での入手ルートはショップの並行輸入や個人輸入に限定されている
NVIDIAの超エンスージアスト向けGPU「GeForce RTX 4090」(以下、RTX 4090)の発売が10月12日に迫っている。TSMCによる5nmプロセス、Ada Lovelaceアーキテクチャーの採用、さらに16384基ものCUDAコアを備え、「GeForce RTX 3090 Ti」(以下、RTX 3090 Ti)の2倍、ゲームや設定によっては4倍近い性能を出せるとNVIDIAは主張する。
フラッグシップモデルだけあって予想価格が30万円弱からである点は少々残念ではあるが、「金で買える最高のGPU」が欲しい人には何をおいても手に入れたいパーツであることは間違いない。
そんなRTX 4090を搭載した、NVIDIAオリジナルデザインのビデオカード「GeForce RTX 4090 Founders Edition」(以下、RTX 4090 FE)がついに筆者のもとに届いた! パフォーマンスのレビューに先駆けて、今回はRTX 4090 FEの“開封の儀”をお目にかけたい。
金で買える最高のGPUを搭載したカードは、これまで筆者が触れてきたビデオカードをいろいろな意味で超越する“イカれた(褒め言葉)”カードだった!
化粧箱のフタを開けると、三角形の巨大なディスプレースタンドに変身。カードの埋まっている部分に集中線が描かれているのが、製品の性格に反してちょっとコミカルな印象を与えている
RTX 4090 FE本体。「GeForce RTX 3090 Founders Edition」(以下、RTX 3090 FE)よりもファン口径が大きくなり、エアフローは15~20%増加。X字状に見える独特のフレームは一体成形であり、三次元的な構造でカード全体の強度を高めている
カード全長は304mmなので、既存のビデオカードと比較して極めて長いということはない。カード幅も137mmと、大型カードとしては一応“常識的な”大きさにおさまっている。上下のフィンはGDDR6Xチップの冷却を主に担当しているが、今回メモリーチップは前世代より消費電力を抑え、エアフローも改善することで高温になりにくいよう工夫されているという
前世代から引き続き「Dual Axial Flow-through」デザインを採用しており、カード裏面にもファンを配置。RTX 3090 FEではロゴの下側にNVLinkのエッジコネクターが隠されていたが、Ada LovelaceではダイからNVlinkのコントローラーそのものが削除されたため、コネクターも消滅している
ワークステーションでは大型カードの後端にカードホルダーを固定し、PCケースのフロント側に連結することが多い。RTX 4090 FEでは着脱式カバーを外すとカードホルダー装着用のネジ穴が顔を出す
3スロットをキッチリ使いきる厚みと、大きく切り取られた排気口に追いやられるように映像出力端子が配置されている。HDMI 2.1+DisplayPort 1.4a×3で、最高8K /120Hz(HDR対応)までの表示が可能だ
補助電源はRTX 3090 Tiで採用された12VHPWRを引き続き採用。RTX 3090 FEと異なり、コネクターが基板に対して平行に設置されている
12VHPWRを直出しできない電源ユニットでも運用できるよう、従来の8ピンを変換するケーブルも同梱されている。RTX 4090 FEのTGPは450Wなので8ピン×3で済むはずだが、このケーブルは8ピン×4で最大600W供給できるように設計されている。これは何を意味するのかはパフォーマンスレビューをお待ちいただきたい
変換ケーブルの先端。RTX 3090 Tiの時のようなMicro-Fit12ピンではなく、4ピンが追加された12VHPWR仕様となる
簡易マニュアル的なものも同梱されているが、前掲の変換ケーブルがPCI Express 5.0準拠の設計であることが示されている
RTX 4090 FEの基板はカード全長の半分程度にすぎない。発熱の大半はGPUによるものだが、性能を稼ぐためにはVRAMも近くに置かざるを得ないのだ。なお、電源回路の設計も改良し、前世代よりも電力の変動量がより小さくなるよう改良された。また、電源は23フェーズとのこと
パフォーマンスレビューをお楽しみに!
RTX 4090 FEはコンテンツクリエーション、特に最新のグラフィック技術を駆使してゲームを作りたい人、超高解像度で動画編集をしたい人に向けて設計されている。「DLSS 3 Frame Generation」(AIを活用したフレーム補間技術)のようにゲーマーにも嬉しい機能もあるが、どちらかといえばクリエイター寄りのプロダクトになっている。「なぜここまでCUDAコアを盛らねばならなかったのか? 性能だ! 性能が全てだからだ!」とノータイムで答える人のためのカードだ。
今回公開できるのはここまで。パフォーマンスに関するレビューは後日解禁となる。最強のビデオカードを手にし、内なる平穏を得たい人は、後日のレビューをお待ちいただきたい。