クラウドと同じく、IoTも部品を組み合わせてスピーディーに
ソラコムの2人に聞いた そもそもプラットフォームってなに?
提供: ソラコム
「これ使えばもっと便利になるのに」は意外とない
大谷:実際の事例でいい使い方があれば教えてください。
桶谷:私が気に入っているお客様の活用例は、「SORACOM Arc」と「SORACOM Gate」の組み合わせです。
SORACOM Arcは仮想SIMを発行することで、どこからでもSORACOMにつなげるというサービスなんですが、これを使うとD2D(デバイスtoデバイス)でクラウドを使うことができます。たとえば、AWSであればAmazon EC2にSORACOM Arcを入れてもらえば、仮想サーバーをIoTデバイスのように扱うことができ、デバイスのネットワークに参加できます。
SORACOM Arcが出た当初は、あえてWi-Fiや有線LANからSORACOMプラットフォームに接続するメリットを模索していましたが、既存の設備が流用できるという点が見えてきました。C2C(クラウドtoクラウド)ってネットワーク同士なので、専用線とか大がかりになりがちなんですが、SORACOM Arcなら簡単につなげます。
また、IoTシステムの開発時にもSORACOM Arcは役立ちます。たとえばデバイスから任意のデータをサンプルで送るのってデバイスの実機を用意したりと手間がかかりますが、、SORACOM ArcであればパソコンをIoTデバイスのように扱えるため、コマンドからサンプルデータを送れます。すごくいい事例が、もうすぐ出せるはずです(笑)。
大谷:SORACOMってプラットフォームとして、いろいろなサービスを提供しているじゃないですか。桶谷さんとしては、お客様に対して、このサービスを使えばもっと便利なのにとか、使ってなくてもったいないなあと感じることってあるんじゃないですか?
桶谷:いや、それがあまりないんですよね。
SAとして案件に入っているのですが、あくまでもお客様が実現したい事を支えるのがプラットフォームの役割ですから、お客様の実現したいIoTが可能になる、課題が解決できるなら、極論SORACOMサービスを無理に使う必要はないと思っています。たとえば、Beamを使えばデバイス側の実装は楽になるんですが、デバイスの実装がほぼほぼ終わっている段階で会話をスタートするようなケースでは、追加の実装のためのリソースが必要となり、プロジェクトが成果を得られる時期を遅らせてしまうこともあります。状況によっては、そのままの構成で進めた方が、お客様のためにもなります。
大谷:うわ、かっこいい。
プラットフォームのスタックでお客様の価値をもっと高くしたい
大谷:最後、プラットフォームとしての今後のソラコムの方向性を教えてください。
松下:お客様がIoTで実現したいことは、お客様の数だけあります。一辺倒の機能提供ではなく、お客様の状況に応じて選んでいただける選択肢を提示することが、最終的にお客様の利益につながると考えています。
例を挙げれば、通信は最初はセルラーを提供していました。そこへ長距離の省電力無線通信「Sigfox」が選べるようになり、SORACOM Arcの登場で既存のWi-Fiや有線も選択できるようになりました。こういう組み合わせの自由が、新たな価値を生む土壌だと思います。
大谷:クラウドの世界はまさにつなげて、連携して、価値を高めるのが魅力ですからね。
松下:冒頭の「プラットフォーム=駅」の話ですけど、乗り入れる路線が多ければ多いほど、お客様のメリットになるんです。だから、「何線が乗り入れてくれたら便利ですか」「どんなお店が入ったらうれしいですか」みたいなお客様の声を聞きながら、プラットフォームのレベルを高めていきます。
桶谷:ソラコムがいて、パートナーがいて、お客様がいて、みんなでプラットフォームを進化させていくというイメージですかね。AWSのJAWS-UGのようなユーザーグループがあれば、ユーザー同士での情報交換がすごく発達し、AWSが想定していなかった使い方やアンチパターンが出てくる。こうしてプラットフォーム自体が大きく、成長していくんでしょうね。
松下:CTOの安川も「AWSがなければ、SORACOMができなかった」と公言していますが、やはりプラットフォーマーとしてはAWSをオマージュしています。技術的にはプラットフォーマーであるAWSにSORACOMが乗っかっていますし、SORACOMの上にもどんどん乗って欲しい。これがSaaSでもない、インテグレーターでもない、プラットフォーマーとしてのソラコムの立ち位置です。
こういうスタックによってお客様のサービスの価値を高められれば、まさにプラットフォーマー冥利に尽きます。テクノロジーももちろんですが、人のつながりも含めて、乗り入れて魅力のあるプラットフォーマーになりたいですよね。
大谷:ありがとうございます!
(提供:ソラコム)
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