アプリで旅行の満足度が上がる
ANAが目指すのは、搭乗する人がほとんどがスマートフォンを使い、アプリなどで搭乗手続きをする世界観だ。井上慎一社長は「現状、5割のお客さんが空港で搭乗手続きをしているが、今後は9割のお客様が空港での搭乗手続きが不要になる」と語る。
もちろん、従来通りの紙のチケットによるチェックイン手続きも、有人カウンターで対応する予定だ。
ANAが「Smart Travel」というコンセプトに舵を切るのは、顧客接点の強化という点が大きい。搭乗客のほとんどがスマートフォンアプリを使っていれば、万が一、飛行機が遅延や欠航した際の振り替え便の案内などをタイムリーに直接、顧客に通知することができる。
紙のチケットでは、顧客に対して、空港内の館内放送、掲示板、カウンターでの対応しか、次の案内を伝えることができない。
スマートフォンのアプリを快適に使おうと思えば、当然のことながら、ANAマイレージクラブの番号があったほうがいい。顧客はANAにメールアドレスや電話番号も登録するようになるのだから、結果として、ANAと顧客がつながり続けることになる。
また旅に行きたくなるようなメールを送ったり、通信販売のダイレクトメールを送付するなど、様々なマーケティング活動が可能となるのだ。
すでにANAを頻繁に利用するビジネスパーソンなどは何の抵抗もなく使ってくれるだろうし、むしろ、よりスムーズに旅ができるので満足度がかなり上がるのは間違いない。
この連載の記事
-
第217回
トピックス
シャオミ台数急増 理由は安くても品質に自信大 -
第216回
トピックス
総務省の“アップルつぶし”か スマホ下取り価格規制 -
第215回
トピックス
クアルコム、経済圏拡大に“邪魔者” アームとの対立深まる -
第214回
トピックス
ドコモよりauとソフトバンクの体感品質が上がっている事実 -
第213回
トピックス
総務省がソフトバンクを刺しに来た? もう割引規制なんて撤廃すべきだ -
第212回
トピックス
「折りたたみスマホ」いまだに低調 欲しいと思える「何か」が足りない -
第211回
トピックス
KDDIローソン、狙いは“学生” 「無料ギガ」と「吊るし」でアピール -
第210回
iPhone
アップル「iPhone 16」シリーズ、オススメはこの2つ -
第209回
トピックス
スマホがどこでも買える今、ソフトバンクの“英断”は理にかなっている -
第208回
トピックス
通信品質の低下が指摘されるドコモ、大規模イベントで驚きの対策 -
第207回
トピックス
楽天モバイル好調のワケ 「三木谷キャンペーン」が金脈に - この連載の一覧へ