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パンのサブスクから水泳教室のDXまで 東急×スタートアップ9社の事業共創を発表

東急アライアンスプラットフォーム2021 DemoDay

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(4)パンフォーユー × 東急電鉄・東急グルメフロント・東急レクリエーション・ 東急リゾーツ&ステイ

株式会社パンフォーユー 取締役 山口 翔 氏
東急電鉄株式会社 運輸計画部沿線 マーケティング課 小島 光昭 氏
株式会社東急レクリエーション 事業創造本部 エンターテインメント開発部 課長 小俣 明徳 氏
株式会社東急グルメフロント 営業部 FCグループ マネージャー 林 壮 氏
東急リゾーツ&ステイ株式会社 ステイDiv企画統括部 企画第一部 前澤 希 氏

 パンのサブスクリプションサービスを手がける株式会社パンフォーユーでは、東急グルメフロントが運営する12店舗のベーカリーで、パンフォーユーの全国パン共通券を導入する。冷凍パンなどを組み合わせて食品廃棄への取り組みも行っているほか、109シネマズではコラボメニューの展開など他の東急グループ4社と連携するなど、密な関係を持つ。

 冷凍とITを駆使した生産者(パン屋)と消費者をつなげるソリューションを展開しており、パンスクというサブスクリプションでは全国のパン屋のパンが定期的に届く。冷凍することで、消費期限を伸ばし、販路拡大することで、食品ロスの削減にもなるというものだ。冷凍のための専用の袋と冷凍のタイミングにより、焼き立ての美味しさを損なわないことで、パン屋、利用者双方の利用者が増えているという。

 法人向けには、冷凍庫とストッカーがあればどこでもパンを販売できるサービスなども展開。その他、新たに全国パン共通券を、大手ベーカリーチェーンの参加を得てスタートするなど、パンに関する事業を広く展開している。

 特許となるのはどの技術かという質問には、冷凍のタイミングとその袋にあると回答がなされ、パン以外にも冷凍の技術を応用して欲しいというリクエストもあがった。デリバリーの仕組みに関しては、個人向けではパン屋からユーザへ直送するのがベースで、法人向けには一部冷凍倉庫に集約することもあると説明。送料が高くなってしまう部分に関しては、新しいパン屋との出会いなどの体験に価値を見出してもらうよう心がけていると示された。

(5)和空プロジェクト × 東急電鉄

株式会社和空プロジェクト 企画部 岩本 健治 氏
東急電鉄株式会社 鉄道事業本部 運輸部 中目黒駅 駅係員 千葉 和士 氏

 和空プロジェクトでは、神社仏閣に眠る観光資源や、文化・歴史コンテンツを活かして、神社仏閣を起点とした地域の存続や活性化に取り組んでいる。お寺や神社は、コンビニの2.7倍以上もあり、国宝の5割以上が神社仏閣関連のもので、まさに日本の歴史そのものだという。また、夏祭りに人が多くあるまるなど、地域の中心的な役割も果たしている。

 一方で、数は多いもののかつてのような身近な存在ではなく、今後3~4割ほど失われる予想があるなど、存在が危ぶまれている。そうなると夏祭りなども集まる「場」がなくなり、後継者も少なくなる中で、夏祭りが開催されない恐れもあるという。これは歴史や文化の継承が危ぶまれるだけでなく、地域イベントがなくなることが、地域の活性化に影を落とす問題となる。

 今回は、東急電鉄の鉄道利用の減少の対策と絡めて、遠征活性化に関する取り組みが紹介された。

 「東急線“花”御朱印巡り」では、お寺や神社を身近な存在になってくれればという願いが込められており、東急線沿線の51の社寺が参加予定。オリジナルデザインのワンデーパスを東急18の駅窓口で販売。御朱印を集めるある種の「スタンプラリー」の要素や、手水や御朱印デザインに花をあしらうなど、モチベーションを高める工夫も凝らしている。

 今後の展望としては、東急電鉄にとどまらない東急グループとの共創で、新たな地域活性化のモデルを作りたいと締め括られた。

 審査員からは、神社仏閣では元々商売っ気はない中で、参拝者を増やすための設備を整備するなどのやる気を起こさせるのが課題という感想が示されたのに対して、寺社側も参拝者に来てもらうための整備など努力をする必要があり、参拝者が増えれば寺社側も嬉しいという気持ちになるよう理解してもらえるよう継続したいと回答があった。

 また、御朱印という企画で新たな参拝者を呼び込むことも良いが、有名な神社仏閣がある一方で、地域に根差したところは観光に適さない風景、環境になっていることもあると指摘、東急との共創にとどまらず、寺社を巻き込んだ取り組みが進むと良いという意見も寄せられた。

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