サムスン電子の「Galaxy Tab S8+/S8 Ultra」の日本発売が決まりましたが、Wi-Fiモデルで11万5500円(S8+)と価格はスペック相応です。海外では5G対応モデルも出ているのですが、さらに価格は高いために日本への追加投入はなさそうです。iPadも一部モデルは5G対応品が出ているだけに、単体で通信できる5Gタブレットがもっと増えてほしいところです。
最近はノートPCの中にも5G搭載モデルが増えており、2in1 PCの5Gモデルも海外ではよく見かけるようになりました。富士通クライアントコンピューティング(FCCL)が6月中旬に発売予定の13.3型2in1 PC「FMV LOOX」もCTOモデルに5Gを追加できます。ちなみに、このPCは「富士通ブランドPC40周年事業」の一環として発売されるもので、「LOOX」の名前に懐かしさを覚える人も多いでしょう。
さて海外でも5G搭載タブレットは様々な製品が出てきていますが、格安系のタブレットメーカーも5G対応品の投入を始めています。フランスブランドのArchosは「ARCHOS X20 5G」を発売しています。なおArchosの本家サイトには情報はなく、現在は香港でのみ販売されているようで、詳細なスペックは不明です。
チップセットはUNISOCのSpreadtrum UD710、メモリー8GB、ストレージ128GB。ディスプレーは10.36型(2000×1200ドット)。カメラは800万画素+500万画素。OSはAndroid 10を搭載します。本体重量は524g。5Gの対応周波数などは不明ですが、5G対応で価格は2588香港ドル、約4万1000円は安いと言えるでしょう。なお、UD710のAnTuTuスコアは23万程度なので、5G対応チップセットとしてはSnapdaragon 480やDimensity 700よりも下回ります。
中国でも低価格の5Gタブレットが出てきました。PCメーカー酷比魔方の「ALLDOCUBE iPlay 40 5G」はDimensity 720にメモリー6GB、ストレージ128GB、10.4型(2000×1200ドット)ディスプレーに1300万画素と500万画素カメラを搭載。バッテリーは6000mAh、OSはAndroid 11です。価格は1799元(約3万5000円)ですが、発売から若干時間が過ぎていることもあってか、現在は1499元(約2万9000円)で販売されています。Archosの製品より性能は若干高めですね。ただし中国販売品なのでGMSの搭載はなさそう。
スマートフォンからテザリングすればタブレットに5Gの搭載はなくても困らないかもしれませんが、単体でネットにつながる利便性は捨てがたいものです。またバッテリー容量が大きいので逆にタブレット側に5GのSIMを入れ、そこにスマートフォンなどを接続する、というのもいいかもしれません。ちなみに酷比魔方はタブレット購入者に同時購入できる20GBのSIMカードを0.01元、わずか0.2円で販売していますが、「Wi-Fiではなく4Gや5Gタブレットを買って活用しよう」とユーザーに提案しているのでしょう。
ところで日本や海外ではWi-Fi版しか販売されていないシャオミのタブレット「Xiaomi Pad 5」ですが、中国では上位モデルとして「Xiaomi Pad Pro 5G」が販売されています。ただしSnapdragon 870を搭載する高性能モデルのため価格は3499元、約6万9000円と高価です。シャオミにはぜひともRedmiブランドのタブレットに5Gを搭載、「Redmi Pad 5G」として4~5万円程度で販売してほしいところです。
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