kintoneの画面からDropboxへのファイル/フォルダの追加やプレビュー、共有といった操作ができる

kintoneとDropbox Businessを連携、新プラグイン「Dropbox for kintone Premium」を知ろう

文●柳谷智宣 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

提供: Dropbox

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 キャップドゥが2022年3月18日、kintoneと各社SaaSを連携させる新しいkintoneプラグインのお披露目セミナーを開催した。本稿では、kintone/Dropbox連携プラグインのバージョンアップ版となる「Dropbox for kintone Premium」の機能紹介セッションについてレポートする。

同ウェビナーではDropboxのほか、PCAクラウド、楽楽明細などとkintoneを連携させるプラグインをお披露目した

Dropbox Japan パートナー営業本部 パートナーディベロプメント マネージャーの牧野菜穂子氏が登壇

Dropbox Businessは多彩なシステムをつなぐ「共通ストレージ基盤」

 Dropboxは現在全世界におよそ7億人のユーザーを持つクラウドストレージサービスで、ビジネス向けのDropbox Businessも約50万社に利用されている。Dropbox Businessの利用拡大をミッションとして、2014年には日本法人が設立された。

 日本は世界の中でも重要なマーケットとして、これまでさまざまなな取り組みを行っている。2019年には日本国内でもデータセンターを運用開始しており、日本のユーザーがアップロードするデータは基本的に国内で保管されるようになっている。Dropbox BusinessにはSOHO/小規模なチームから大企業まで幅広いユーザーがいるが、特に200~1000人規模の企業がスイートスポットだという。

 Dropbox Businessを導入することで、業務データのバックアップやBCP対策、ペーパーレス化の促進、テレワーク環境の整備、IT部門/情シスの業務効率改善、“PPAP”(パスワード付ZIPファイルのメール添付)からの脱却など、たくさんの企業課題を解決できる。

 牧野氏は、Dropbox Businessは「お客さまがご利用中、もしくはご検討中のソフトウェアやハードウェアを横断的に接続/連携できる『共通ストレージ基盤』と位置付けています」と説明する。

 データベース型アプリやCRMツールでファイルを扱う場合、個々のITツール側にデータを保管してしまうと、どうしてもそれぞれのデータが分断される“サイロ化”が起きてしまう。このサイロ化を防ぐためには、共通ストレージ基盤としてDropboxを活用すればいい。特に、大容量のデータを扱っていたり、マルチSaaSを利用している企業では便利に使えるという。

 他社アプリケーションとの連携で必要になるのがAPIだ。APIは外部との“窓口”の役割を果たし、外部からの要求を受け付け、適切な応答を返す。Dropbox BusinessのAPIを利用すれば、ファイルのアップロード/ダウンロード、プレビュー表示など、Dropbox Businessが持つ機能を外部のアプリ側から操作、利用できるようになる。

 キャップドゥのDropbox for kintone Premiumは、このAPIを利用して、kintoneで開発したアプリからDropbox Businessにアクセスできるようにするプラグインだ。

DropboxのAPIを使うことで外部のアプリケーション/サービスと連携できるようになる

操作感もセキュリティも向上した新しいプラグイン

 Dropbox for kintone Premiumは、これまで「Dropbox for kintone」として無償公開されていたプラグインのバージョンアップ版となる(旧版の紹介記事はこちら)。今回のバージョンアップによって大幅に機能強化がなされ、有償のプラグインとなった。

 このプラグインを利用することで、たとえばkintoneのレコード画面の中にDropbox Businessのフォルダー/ファイルにアクセスできるウィンドウを埋め込み、そこからファイルのアップロードやダウンロード、プレビューなどができる。ブラウザの画面を切り替えることなくDropbox Businessにアクセスできるので、違和感なく“共通ストレージ”を活用できて便利だ。

 セミナーでは「Dropbox for kintone Premium」のデモ動画が披露された。まずはその様子を紹介する。

 kintoneにプラグインを追加すると、レコード編集画面の下にDropbox Businessの操作欄が追加される。「Upload File」ボタンをクリックするとアップロード画面がポップアップするので、矢印をクリックしてエクスプローラーでファイルを選択する。ドラッグ&ドロップしてもOK。これで操作欄にファイルが表示される。もちろん、ファイルそのものはkintoneのストレージではなく、Dropboxクラウドに保存されている。

 ちなみに、レコード欄の右にはコメントや変更履歴のアイコンがあるが、その下にDropboxのアイコンも追加されている。このアイコンをクリックすると、画面下の操作欄に飛ぶようになっている。多数のフィールドを設定しているアプリでも快適に利用できるのがありがたい。

レコードの下に「Dropbox for kintone Premium」の操作欄が表示される

ポップアップ画面からファイルをアップロードできる

 また「Preview」ボタンをクリックするとポップアップが開き、そのファイルのプレビューが表示される。Dropbox Businessは、Officeドキュメント(Word、Excel、PowerPoint)、PDF、テキスト、画像、動画、音声など幅広いファイル形式のプレビューに対応しており、kintoneの画面上でそうしたファイルの中身が確認できて便利だ。なお「Dropboxで表示」ボタンをクリックすると、Dropboxの画面を開いて閲覧することもできる。

 ファイル共有もkintoneの画面上から簡単にできる。「Copy Link」ボタンをクリックするだけでファイルのURL(共有リンク)をコピーできる。また「Share Link」をクリックすれば、共有時のパスワードや有効期限を付与した共有リンクを発行できる。

 そのほか、フォルダーを新規作成したり(「Create Folder」ボタン)、フォルダー名を変更したり(「Rename」ボタン)することも可能だ。ちなみに、ファイル名を変更することはできない。

Previewボタンをクリックするとファイルのプレビューが開く

「Share Link」でパスワードや有効期限を設定したファイル共有ができる

 またパーミッションアプリを利用することで、レコードに紐付けられたDropboxフォルダへのアクセス権限を、kintoneアカウントごとに設定できる。権限は「プレビューのみ」「コピー可能」「編集可能」の3種類から選べる。これでファイルをセキュアに扱うことができる。

パーミッションアプリを利用し、Dropbox Businessへのアクセス権も管理できる

 新しいDropbox for kintone Premiumプラグインの、旧版プラグインとの違いは以下の7点だ。

 1:画面下の操作欄にジャンプできるDropboxアイコン
 2:Dropbox窓内の現在のフォルダ名を赤色で表示
 3:Dropbox窓内の表示内容を名前順で並べ替え
 4:Dropbox窓内での検索
 5:パスワードや有効期限を付けた共有リンクの作成が可能
 6:kintoneアカウントごとアクセス権限の設定が可能
 7:kintoneにログアプリを追加し操作内容を記録できる

 操作感がブラッシュアップされたうえ、セキュアにデータを共有できるようになり、アクセス権も管理できるようになっているのがポイントだ。

 Dropbox for kintone Premiumの価格(税別)は、初期費用が5万円、月額利用料金が1万円。年払いの場合は年10万円となる。本格導入前に14日間の無料試用ができるので、kintoneとDropbox Businessを利用しているユーザーはぜひ試してみてほしい。その便利さに驚くこと請け合いだ。

(提供:Dropbox)

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