サブブランドや新料金プランとの差別化要素に
楽天モバイルがApple Watchの取り扱いを始めることで、筆者がもう1つ気になっているのが他のキャリアに与える影響です。
というのも、大手3キャリアはApple Watchの取り扱いをメインブランドでの提供にとどめているからです。ワイモバイルやUQ mobileといったサブブランド、ahamoなどの新料金プランでは、Apple Watch向けの通信サービスは提供していません。
もちろん、どのキャリアでもiPhoneとApple Watchを組み合わせて使うことはできますが、Apple Watch単体でセルラー通信をしたい場合は、大手3社のメインブランドしか選択肢がないという状況でした。
ここに楽天モバイルという選択肢が加わることは、同価格帯で競合する他社のサブブランドや新料金プランに対して、明確な差別化になるでしょう。
すでにApple Watchの対応機種を持っている人は、楽天モバイルのために新たに買い直す必要はありません。具体的にはiOS15.4以上の「iPhone」と、watchOS 8.5以上の「Apple Watch Series 3〜7」「Apple Watch SE」の組み合わせなら利用できるとのことです。
これまでメインブランドを使っていた人がApple Watchを理由に楽天に乗り換えたり、サブブランドと楽天の間で迷っている人が楽天を選択したりするケースが、少しずつ出てくるかもしれません。大手3社がここに対抗策を打ち出してくるかどうか、注目しています。
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