その昔、元祖スマホ(PDA情報端末)が登場した少し後に、一瞬だけ登場した超楽しいガジェットがあった。スマホの小さな画面を、モバイルPCサイズの画面で見てPCキーボードで操作するドッキング製品だ。当時は、それを実現しているテクノロジーやコンセプトに強く惹かれものだった。
そんなこともあり、ここ2年ほどの内に再登場したスマホをケーブルでつないで、あたかもパソコンの様に変身させる「令和のポケットボード」を3台も買ってしまった。4台目にあたる今回ご紹介するモデルは昨年夏、クラウドファンディングのキックスターターで見つけてプレッジし、年初に入手した。
風変わりな製品名の由来は知らないが、FicihpにはK1モデルとK2モデルの2種類が用意されている。K1モデルは、パンタグラフ方式(シザー式)キーボードを採用したモデル。K2モデルはチェリータイプのメカニカルなキースイッチを採用したモデルだ。筆者がプレッジしたモデルは、安価なK1モデルだ。
いずれのモデルも、12.6インチ(1920×515)横長バックライト液晶を搭載した「MULTIFUNCTIONAL TOUCH KEYBOARD」が製品名だ。本体キーボードやケーブル以外には専用のソフトウェアは何も付属しないハードウェア単体の商品だ。
商品のカテゴリーはあくまで「外付けキーボード」だが、Ficihp K1にできるとことはパッケージ裏面に、3つ紹介されている。まずデスクトップモードを持っているスマホをケーブル接続してパソコン化、スマホアプリをより大きなディスプレーとフルサイズキーボードを活用して便利に効率的に使えることだ。
2番目は昨今の大型画面を採用したAndroidタブレットなどにも見られるが、WindowsやmacOSのパソコンとUSBケーブルでつないで、Ficihp K1をパソコンの拡張外部ディスプレーとして利用できることだ。
3番目は、HDMIポートや複数のUSBポートを備えているWindowsデスクトップPCと付属ケーブルで接続し、拡張ディスプレーとタッチパネル付きUSB外付けキーボードとして、Ficihp K1を活用できることだ。
商品パッケージには、以上3つの動作スタイルをすべてを実現できるようにFicihp K1本体と取説のほかに2種類のケーブルが同梱されている。またFicihp K1を持ち歩いたり移動時に本体を保護するファブリック性の専用ポシェットも付属する。
2本の付属ケーブルのうちの1本は、両端がType-Cプラグのケーブル。Type-Cポート付きのスマホや電源に加えて、映像出力も可能なType-Cポート付きのモバイルPCとFicihp K1の接続に使用する。
もう1本の多少ごてごてしたケーブルは、一方の端はFicihp K1の後面のType-Cポートに接続するためのType-Cプラグ、もう一方の端は3分岐していてHDMIとUSB Type-Aプラグが2個取り付けられている。このケーブルはFicihp K1をHDMIポート付きのモバイルPCやデスクトップPCと接続して使うためのものだ。
Ficihp K1の後面にはこれらのケーブル接続用のType-Cポートが1つと、USB Type-Aポートが2個用意されている。今のところ、普段使いのTrackPoint付きTEXのShinobiキーボードに満足しているので、PCの外付けキーボードをFicihp K1に交換する必要性は感じていないが、Ficihp K1もひとまず取り付けてみた。
Ficihp K1は英語配列なので、筆者の場合はKeyboardの言語切替は必要だが、ごく普通の外付けUSBキーボードとして問題なく動作した。Windows 10環境でマウスやTrackPointを使わず、Ficihp K1の拡張ディスプレーとタッチパネルをポインティングデバイスに使いたいユーザには、Ficihp K1は便利な選択肢かもしれない。
筆者は当初からメインの使途は、スマホのパソコン化計画だったのでK1タイプを選択したが、外付け拡張キーボードとしての使用が目的なら、安価なシザーキーモデルではなく、好みはあるがクリッカブルなメカニカルキースイッチを採用したFicihp K2モデルも、良いだろう。
Ficihp K1の基本は、キーボードなので1段のペデスタルスタンドも付属。Fnキーと最上段のFNファンクションキーのマルチ押しでWWW BackやForward、任意のアプリの呼び出し、マルチメディアのサウンドコントロールなども可能だ。液晶右横の3つのキーは、Ficihp K1の電源オン・オフと画面照度の変更が+−の2つのキーでできる。
スマホ・パソコン化計画のデバイスなら屋外にも持ち出したいところだが、Ficihp K1を実測してみたところなんと1.1Kgもあり、筆者の常用モバイルPCであるFMVムサシやThinkPad X1 Nanoと比べても、はるかに重い。やはりFicihp K1は本質的には自宅やオフィスに置いてスマホや既設のパソコンとの連携で便利に使うが立ち位置の製品だ。
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