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こんな所までこだわるの!? GALLERIA(ガレリア)の品質向上の取り組みを徹底取材! 第4回

ユーザーに安心とワクワクを感じてもらうために改良したGALLERIAの梱包箱もチェック

6段階に及ぶ徹底した検査を実施、サードウェーブが追及する安心・品質管理への並々ならぬこだわりとは

2021年12月08日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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しっかりした強度とワクワク感の演出にこだわり

 ゲーミングパソコン「GALLERIA」が入っている梱包箱。実は、今年リニューアルされている。

 このリニューアルの理由は大きく2つ。1つは、箱の強度を高めたかったこと。そしてもう1つが、高価なゲーミングパソコンを購入した際の開封時に、ワクワク感を得られるような体験をさらにプラスすることはできないか、というものだ。

 楽しみにしていたパソコンが自宅に届いたとき、開封時にワクワクするような気持ちは誰しも同じだ。それをもっと高めたい、なにより、PCメーカーとしてユーザーに喜んでいただきたいという気持ちが強かったという。

 「GALLERIAの梱包箱を変えようという話が出て、実際にプロジェクトが始まったのが、2020年の8月です。そこから様々なタイプのダンボールを検討し、実際に製品を入れての落下テストなども行なって選んでいきました。もちろん、運送業者の集配所で万が一ほかの荷物が当たっても大丈夫な表面強度なども考慮しています。最終的にこれで行きましょうと決めるまで、半年くらいかかりました」(堀内氏)

 素材でもっとも重視したのが、突き刺し強度。これは、こすれや衝突から内部を守るためで、最終的に「ABフルート」と呼ばれる2重のダンボールを採用している。

 ダンボールの構造は、波型の中芯(フルート)をライナーと呼ばれる厚紙で挟むものになっている。この波型のピッチの細かさで、Aフルート、Bフルート、Eフルートなどの種類がある。

 Aフルートは一般的なダンボールで使われており、クッション性が高いというのが特徴だ。これに対してBフルートは強度が高く、重量物の梱包に向いている。これらの両方の特徴を持つのがABフルートとなるため、パソコンの梱包に最適といえるだろう。

上のピッチの広いほうがAフルート、下の狭いほうがBフルートとなり、2つが貼り合わせられているのがわかる

 大切なパソコンを守る梱包としてはこれだけでも十分だが、さらに付加価値として、最初に開けたときのワクワク感も含めて届けたいという想いがあった。

 動画投稿サイトでよくあるのが、新製品の開封動画。いわゆる「開封の儀」と呼ばれるものだ。わざわざ動画を撮影してアップしない人でも、開封している様子を写真に残しているという人は少なくないだろう。

 どうすれば印象に残るのかを探るため、PCに限らずスマートフォン、家電、日用品まで、あらゆる開封動画を片っ端から視聴してまわり、ユーザーがどの部分に注目するのか、どんなことがあると喜んでもらえるかをリサーチしたという。

 その結果できたのが、この新しい梱包箱となる。

どんなデザインになっているのか、開封の様子を紹介

 言葉で説明するより、実際にみてもらったほうが早いので、写真多めで紹介していこう。

デザインに凝っているものの、主張を控えたシンプルなものとなっていた

 側面にGALLERIAのワンポイント、上面(外フラップ)に“BREAK THE NORMAL”の文字をあしらった、比較的シンプルなデザインを採用。上面の文字の向きで、自然と製品の天地方向がわかるようになっている。

 文字を正確な向きに置き、観音開きで開封すると、内フラップに施されたGALLERIAのロゴマークとネイビーカラー。いきなり本体がみえるのではなく、ワンクッション置くことで期待が高まる。

外観はほぼ茶色だったのが、上面を開くとネイビーに。なにか特別な感じがあるという演出だ

 なお、この内フラップにはメッセージが添えられており、ここでも製品の天地方向が統一されている。ちなみにこのメッセージは、20パターンほど案を作ったという。

 そのうえで表現ひとつとっても漢字とひらがなどちらにするか、どのような印象のフォントを使用するか、行間はどのくらい空けるかなど、ディテールを詰めていったそうだ。

 ダンボールを完全に開くと、中央に付属品の入った箱が見える。この箱にもこだわりがあり、サイズは本棚に入るように書籍の規格を採用している。

 なぜ本棚に入るサイズにしたかというと、こういった付属品は中身だけ取り出して引き出しの奥にしまい、箱は捨ててしまうというのがよくあるパターンだ。もしくは、もとの箱の中に入れっぱなしにして、必要になったときに取り出すかだ。

 これだと、付属品を使いたいときにすぐに取り出せない、もしくはどこへしまい込んだか記憶が定かではないというのが悩みだった。その点、本棚に入るサイズで作っておけば、箱ごと棚に立てておいておける。収納場所を考えなくていいし、必要になればすぐに取り出すこともできるというわけだ。

ダンボールに添えられたメッセージ。最初に目にするメッセージだけに、こだわったそうだ

中央の箱が書類入れで、この下に付属品のケースがある

付属品の箱を裏返すと、「この箱は、本棚などで保管するのに適したサイズとなっています。」と書かれている

 この付属品の箱と周囲のカバーを取り除くと、ようやくパソコン本体との対面となる。従来は透明なビニールで本体をくるんでいたが、不織布のカバーへと変更されている。

黒の不織布でくるまれた本体。ロゴの向きが正しくみえるよう、梱包箱の外観から誘導されている

梱包箱のみた目だけでなく、実用性にもこだわり

 開封の様子でも少し触れたが、みた目のデザインだけでなく、実用性の面でもよく考えられたものとなっている。

 その1つが、内フラップの形状だ。通常なら四角くカットしてあるだけなので、そのまま開くと外フラップにぶつかり、擦れる嫌な音がしてしまう。

周囲を少しカットし、擦れる音や開けにくさを軽減。こうした細かい部分にもこだわっている

 これを回避し、開け閉めしやすくするため、内フラップの外周をカット。また、角を丸くすることで、角のよれを防ぐとともに、もの作りの丁寧さも伝わってくる。

 もう1つ実用性の高いポイントとなるのが、本体を支える緩衝材だ。以前はかぶせるようなものを採用していたため、パソコンを取り出すのに隙間に手を突っ込み、引っ張り出す必要があった。新しい緩衝材は左右で分割されているため、先に緩衝材を取り除いてから、パソコンを出せるというのがメリットだ。

 実はこれ、パソコンを取り出すときよりしまうときのほうがメリットが大きい。本体に緩衝材をセットして、丸ごとダンボールにしまうというのはなかなか難しいが、新しい緩衝材なら、梱包箱の底に緩衝材をセットしてからパソコンをのせ、さらにその上に緩衝材をはめる、という手順で梱包できるからだ。

 サードウェーブはeスポーツ大会へのパソコン貸し出しも行なっているが、返却時の梱包がしやすくなったと好評だということだった。

 もちろん、一般ユーザーでもメリットはある。故障時のパソコンの返送、引越しでの梱包などで、苦労することなくしまえるからだ。

 「ダンボール外観のデザインを守る工夫もしてあります。避けたかったのは、GALLERIAのロゴの上に配送業者の送り状が貼られてしまう、というような事態です。いくらデザインにこだわっても、その上に送り状が貼られてしまえば、デザインが台無しになってしまいます」(堀内氏)

 そこで、出荷時に配送業者がどこに送り状を貼るのかをリサーチし、明確に貼ってほしい場所をデザインで示すこと。具体的になにをしているかといえば、ガイド線を加えたことだ。

少しみづらいが、左側面の奥、上面との境にみえるのがガイドとなる線だ

 ガイドの位置は、上面と側面の2か所。これは、配送業者によって送り状を貼る位置が異なるためで、両面にガイドを作ることで、意図せぬ場所に送り状が貼られないようにしている。

 ちなみに、この新しいダンボールの荷物重量想定は25kgまでとのこと。ハイスペック構成のモデルをいくつかチェックしてみたが、本体重量が約14kgとなっていることからも、十分な強度があることは明らかだ。

 なお、このダンボールは4段まで積むことを想定しているそうなので、店頭モデルとして積み上げられるという実用性の面でも強い。

改善を繰り返す徹底した品質管理と、色々なアイディアの詰まった梱包に驚き

 製造でのこだわりや取り組みにも驚いたが、品質管理面からの取り組みもまた、徹底されていることに感心してしまった。しかも、単純に改善を行なって終わり……ではなく、その効果までしっかりと検証し、確認を行なうというのは、口でいうのは簡単でも、なかなか徹底できないものだ。

 こういった細かいチェックの繰り返し、積み重ねで、より品質の高い製品が作られていくのだろう。

 また、梱包箱1つとっても、しっかりとした考えの元でデザインされており、魅せるためのアイディア、そして実用性までふんだんに盛り込まれていることに驚いた。

 どちらの取り組みも、コスト削減ばかりを考えていては出てこないもの。こういったこだわりを持って製造しているだけに、品質を高めていけるのだろうと感じた。

(提供:サードウェーブ)

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