皆様、そばはお好きでしょうか。駅の立ち食い、緑のたぬきなんかも含めて蕎麦はうまい。おうちで作るバーモントカレーから銀座のムルギーランチまで、いずれのカレーもおいしいように、そばにも貴賎はございません。
とはいえ材料が植物の種子ですから旬はございます。新米がうまいように新そばもうまい。そうです、いままさに新そばの季節。新鮮な香りを堪能するには手打ちを啜るのが一番。それをぜひ秋空のもとでやりたい。ずずずずずーっと。
なにより蕎麦を食った後に、めんつゆの残り香を楽しみながら、天井を開けて帰るのは最高。オープンカーはそのためにあると言っても過言ではありません。
新車を買った情報2021、私は四本淑三です。本日の話題の中心といたしますのはSOBAそば。
うちの近所にファーマーズマーケット併設のそば屋さんがありまして、自家栽培の実をそのまま挽いて打って食べさせてくれるんですが、これが実にうまい。持ち帰り用の麺とタレもあるので、これを外で食べたいと、そういう話であります。
ところがアウトドアで手打ちそばをゆでる人は少ない。乾麺、チルド麺はよく見るものの、手打ちそばはYouTuberでも滅多にやっていません。
ゆで汁も飲んでしまえはSDGs
まず屋外で調理する麺類として、蕎麦は環境に優しいはずです。
たとえば登山やキャンプのマナーとして「麺の茹で汁をそこらに捨ててはならぬ」というものがあります。キャンプ場の芝生にお湯なんかまいたら、草が枯れてハゲちゃいますからいけません。高山なら土の中の種子や微生物が死に、ゆで汁に含まれる塩分や油が植生に影響を及ぼすとも言われます。
だからカップラーメンや麺を半分に折ったカルボナーラといったものが野営活動家に好まれるのでしょう。これは調理の手軽さと同時に、温排水の処理が問題にならないから。つまり全部胃に収めてしまえばいいのです。
だったらそばは最高のはず。ゆで汁イコール蕎麦湯。飲んでしまえばSDGs。むしろ捨てるなどは愚の骨頂。手打ちなど食わぬ方がマシというくらいのものであります。それでもアウトドアでやる人は少ない。

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