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日本が舞台の豪華な総合エンターテイメント、直球勝負のシリアスストーリーに注目!

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』は重く深いテーマに真正面から向き合う物語、それでもプレイが止まらないテンポ力や様々な要素もスゴイ

2021年10月23日 16時00分更新

文● KAMEX 編集●八尋/ASCII

止まらないゲームプレイ、長編シナリオをノンストップで遊ばせるテンポ力がスゴイ

コメディ路線多めなサイドケース。本作には欠かせない気分転換

 イジメ、復讐、答えのない問い。長時間ゲームとして遊ぶには気が重くなるようなネタを扱っていながら、私はプレイ中にプレイヤーをグイグイと引き込んでくる「テンポ力」を感じた。「次にこれがほしい」と無意識に感じたことを先回りして提供してくれるほか、それとしっかり連動したシナリオなのも魅力だ。

 例えば「シリアスな場面が続くなあ」と思っていたら、狙いすましたように自由進行の「サイドケース」(必須ではないクエスト)が発生し、プレイヤーに通知される。サイドケースは体感的に99%はコメディタッチのシナリオ(残りは人情話)で、プレイ中の清涼剤になり得ると感じた。気分転換したいときはサイドケースをプレイできるし、自由進行なので無視してメインシナリオを続行することもできる。

前作から洗練されたアクション。カンフーアクションと環境利用を組み合わせよう

 アクション・アスレチック・サスペンスのバランスも見事だ。事件が展開していき鬱屈とした話が続くと、よいタイミングでバトルが発生した。アクションで悪い奴らを倒し、「動」のパートでプレイヤーをスカッとさせてくれる。

パルクール的なアスレチック要素も満載

 アクションパートで敵を倒し続けていると、今度はアスレチックパートが開始される。ビルのどこが登れそうかを観察し、踏破していく「静」のパートへ。アスレチックパートのプレイ中は「早く進行したいなあ」と、やきもきさせられもした。しかし振り返ってみると、空間認識に集中できるアスレチックのパートはまさに気分転換であり、ゲーム体験を単調化させないテンポ作りに貢献していることに気付かされる。

サスペンス要素。本格アドベンチャーゲームとしての側面も持つ

 やがて目的にたどり着き、サスペンスパートが展開される。入手した証拠品を使って状況を整理したり、重要人物から情報を引き出していく。本作のシナリオはかなり奥深く情報量が多いのだが、定期的・能動的にプレイヤーに情報整理を行なわせている。こうして次の目標をプレイヤー自身に見つけさせ、次のサイクルに移っていく。目標を見失うことなく、終始ゲームに没入できるようになっている。

前作から続投のチェイスパート。増えたロケーションで犯人を追い詰めよう

 さて一例としてゲームプレイの流れを提示したが、本作はほかにもステルスや尾行など、多種多様なジャンルの“遊び”が待ち構えている。シナリオの展開にできる限り沿うように、カットシーンを眺めるだけの無操作時間を減らしつつ、没入感を高める工夫なのだろう。

 なかでも一番作り込まれていると感じたのはアクションパートだが、この“遊び”のサイクルによって、私はメインシナリオ中に「早くバトルしたい!」とアクションの飢餓感が生じた。おかげで、街でエンカウントするチンピラたちとのバトルを苦痛に感じたことはなかったのだ。

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