ASCII Power Review 第133回
i9-11980HKとGeForce RTX 3080でもちろん爆速
GE76 Raider 11U 実機レビュー = トップエンドCPU+GPUに速いだけじゃない作りの良さを実感
2021年07月06日 09時00分更新
MSIは第11世代(Tiger Lake)の「Core i9-11980HK」とGeForce RTX 30シリーズを組み合わせた17.3型ゲーミングノートPC「GE76 Raider 11U」を発売した。
ハイエンドCPU&GPUに17.3型ディスプレーを組み合わせているだけにボディーは2.9kgと重量級だが、そのぶん装備は充実しており「ウルトラハイエンド」と位置づけられているマシンだ。
今回、Core i9-11980HK/GeForce RTX 3080 Laptop GPU/RAM64GB/SSD1TB/4Kディスプレーという構成の最上位モデルを借用したので、その威力を存分に味わってみよう。
CPUもGPUも最上級
「GE76-11UH-598JP」は直販モデルのみ
GE76 Raider 11UはOSに「Windows 10 Pro 64ビット」、CPUに「Core i9-11980HK」、ディスクリートGPUに「NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPU」または「同3080」を採用。メモリーは32GBまたは64GB(DDR4-3200)、ストレージは1TB(M.2 NVMe PCIe Gen4 x4)を搭載している。
ディスプレーは17.3インチ4K(3840×2160ドット、リフレッシュレート120Hz、AdobeRGB相当)と17.3インチフルHD(1920×1080ドット、リフレッシュレート360Hz)の2種類を用意。解像度と色域をとるか、リフレッシュレートをとるかは悩ましい選択だ。
用意されているのは下記の3モデル。
・「GE76-11UH-598JP」(直販価格45万9800円)
Core i9-11980HK/GeForce RTX 3080 Laptop GPU/RAM64GB/SSD1TB/4K
・「GE76-11UH-595JP」(量販店価格47万円前後)
Core i9-11980HK/GeForce RTX 3080 Laptop GPU/RAM32GB/SSD1TB/フルHD
・「GE76-11UG-596JP」(量販店価格38万円前後)
Core i9-11980HK/GeForce RTX 3070 Laptop GPU/RAM32GB/SSD1TB/フルHD
なお最上位の「GE76-11UH-598JP」のみ直販モデルとなっている。また、製品本体国内保証が3年間で、ほかの2機種については2年間である点も留意しておこう。
これ以外のスペックは共通。インターフェースは、Thunderbolt 4×1(USB PD非対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、Mini DisplayPort×1、HDMI×1、有線LAN(2.5Gbps)×1、3.5mmコンボジャック×1、SDメモリーカードリーダー×1を搭載。ワイヤレス通信機能はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.2をサポートしている。
本体サイズは397×284×25.9mm、重量は2.9kg。バッテリーは飛行機機内に制限なしに持ち込める限界容量の99.9WHrを内蔵している。バッテリー駆動時間は非公表なので、ベンチマークの章で確認してみよう。
右側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A×2、SDメモリーカードリーダー×1、左側面にはセキュリティーロックスロット×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、3.5mmコンボジャック×1を配置
パッケージには、本体、ACアダプター、電源ケーブル、変換アダプター、説明書類(USER GUIDE、F3 HOTKEY RECOVERY FUNCTION、MSI Reward Programのカード)、クリーニングクロスが同梱
万全の日本語配列キーボード
AdobeRGBカバー率98.4%の色域を確認
GE76 Raider 11Uのキーピッチは実測18.2mm前後、キーストロークは実測1.8~1.9mm前後。キーボード左右にステレオスピーカーが内蔵されており、またテンキーも用意されているのでキーピッチはやや狭いが、キーストロークは深めに確保されており打鍵感は良好だ。また強く叩いても打鍵音は低めに抑えられている。
「]」と「Enter」キー、「\」と「Shift」キーが密着しているのがやや変則的だが、一方で「Enter」キーとテンキーの間隔は広げられており、日本語変換の確定時に誤入力することはなかった。少し慣れればフルスピードでタイピングできるキーボードだと思う。
タッチパッドは実測105×65mmが確保されており、3本指ジェスチャーも容易。また、浅めのストロークによりクリック感も良好だ。ただキーボードのホームポジションに合わせてかなり左寄りに配置されているので、左クリックしたつもりで右クリックになることが何度かあった。慣れるまでは意識してクリック操作する必要がある。
ウェブカメラは207万画素と解像度が高く、また室内灯下でも明るく撮影でき、発色も自然だ。ただその一方でノイズが結構目立った。外光を取り入れたり、照明などを活用して、ある程度光を補ったほうがよさそうだ。
ディスプレーについては、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率98.4%、AdobeRGBカバー率98.4%、DCI-P3カバー率86.4%という色域を確認した。DCI-P3よりAdobeRGBの色域を優先しているので、写真現像などに向いたディスプレーということになる。
CPU、GPUの性能を最大限に引き出す
「究極のパフォーマンス」設定を用意

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