絵文字も消えた——国境越える中国のグレート・ファイアウォール
国力を高めてきている中国の検閲行為は、もはや自国内にとどまらない。海外に移住した中国人や、世界中のインターネットユーザーにさえ影響を及ぼすようになっている。
ランサムウェア戦争・場外戦 セキュリティ企業と研究者の 知られざる攻防
5月に、米国のパイプライン企業がダークサイドと呼ばれる組織のランサムウェア攻撃を受け、東海岸のガソリン価格が高騰した。実は、その5か月前に、2人の研究者が同組織のランサムウェアで暗号化されたファイルを復号する活動を密かに始めていたが、ウイルス対策企業の宣伝行為で台無しになっていた。
厳しい制約下での圧倒的こだわり——世界初の中国語フォント誕生秘話
80年代初期にパソコン向け中国語フォントの開発に挑む人たちがいた。当時のパソコンは現在のものとは比べものにならないほど性能が低く、アルファベットと記号を表示するのがやっとだった。数え切れないほどの制約がある中で中国語フォントを作り上げるには、気が遠くなるほどの細かい作業が必要だった。
NASA探査機が20年ぶりに最接近した「ガニメデ」最新画像
NASAのジュノー探査機は6月7日、木星最大の衛星であるガニメデの近傍を通過し、これまでで最も近い距離から同衛星を撮影した高解像度の画像を送ってきた。ガニメデに探査機が接近するのは、2000年のガリレオ探査機以来、約20年ぶりだ。
NASAが2つの金星探査ミッションを採択、30年の冷遇に終止符
NASAは6月2日、2件の金星探査ミッションを新たに採択したと発表した。2件のミッションをほぼ同時期に実施することで、金星が現在のような過酷な環境になった経緯と理由が明確になることが期待される。
250万人の個人情報集めた 余剰ワクチン予約サイトの闇
米国で余剰ワクチンの接種を希望する250万人近くの人々が登録した無料サービスは、実際に役に立ったのか? 取材を申し入れたが、明確な回答は得られなかった。収集した個人情報の扱いも不透明だ。
米国でセミが17年ぶりの大量発生、観察報告アプリが人気に
米国で17年に一度、大量発生するセミの観察を、スマホアプリを使用したクラウドソーシングで実施している研究者がいる。屋外での観察がパンデミック中の娯楽に適していることに加えて、親しみやすい市民科学活動であることから人気を博し、当初の目標を大幅に上回る報告が寄せられている。
主張:プライバシーは「個人の問題」ではない、集団的保護を
人々のネット上の活動に関するデータを企業が収集することによって受ける被害は、個人単位では比較的小さくても、集団として見ると大きなものになる可能性がある。個人のデータを保護するだけなく、集団として受ける被害を未然に防ぐすべきだ。
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