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最新パーツ性能チェック 第346回

GeForce RTX 3080 Ti最安値のPalit「GamingPro」の実力をチェック

2021年06月08日 17時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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6本のヒートパイプとアルミフィンで構成されたGPUクーラー

 続いては、GPUクーラーを見ていこう。6本のヒートパイプがベースプレートから2つのヒートシンクブロックにつながっている。メモリーや電源回路部には熱伝導パッドを備え、各部の熱をクーラーに効率よく伝えるようになっている。また、メモリー実装部の裏に位置するバックプレートには、熱伝導パッドが貼られており、高発熱なGDDR6Xメモリーチップの冷却を助けている。

取り外したGPUクーラー。メモリーや電源回路部に熱伝導パッドを備える。補強フレームはGPUクーラーにネジで固定されていた

バックプレートに熱伝導パッドを装備。メモリーの放熱を手助けする

メモリーの熱は、GPUコアとともに熱伝導パッドを介してヒートシンクに伝える

電源回路部は補強フレームに接しており、ヒートシンクに熱を伝える構造になっている。直接ヒートシンクに接する構造ではないのは残念なところだ

受熱ベースプレートからは6本のヒートパイプが伸びており、熱をヒートシンク全体に伝える

ヒートシンク後部のスリット。基板自体は短いので、ヒートシンクを通った熱風がバックプレート側から抜けていくことになる

冷却性能や静音性をメインに
そのパフォーマスをチェック

 Ryzen 9 5900Xを搭載したPCに取り付けて性能をチェックしていこう。GeForce RTX 3080 Tiのゲーミングパフォーマンスは別の記事でお伝えしているので、ここではGPUクーラーの冷却性能や静音性をメインに見ていく。

 ビデオカードの消費電力指標であるTGP(Total Graphics Power)の最大値は、「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」におよばないが、最大GPUブーストクロックは、同じ1665MHzだ。ゲーミング中の実ブーストクロックは冷却性能で変わってくるが、おおむね1800MHz台で推移すると思われる。

GPU-Zの画面。GPUコアクロックはリファレンス準拠で、ブースト時で1665MHz。Resizable BAR対応VBIOSになっている

「Temperature Limit」は定格83度、最高91度に設定されていた。「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」と比べて、最高が1度高い

「NVIDIA BIOS」の「Power Limit」設定を見ると、TGPの最大値は365Wになっていた。Founders Editionは最大400Wまで引き上げられるので、価格重視モデルらしく、オーバークロックは控え目だ

「HWiNFO64 Pro」のシステム情報

シンプルだがPC内に彩りをプラスできるLEDイルミネーション

ビデオカードのモニタリングやオーバークロックなどができる専用ユーティリティー「ThunderMaster」もある

ファンの回転数を手動で設定できる。ファン制御は「中央、左」と「右」の2つにわかれている

LEDイルミネーションの制御も可能だ

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5900X」
(12コア/24スレッド、3.7~4.8GHz)
CPUクーラー ARCTIC「Liquid Freezer II 280 Rev.4」
(280mmラジエーター)
マザーボード MSI「MEG X570 UNIFY」
(AMD X570、ATX)
メモリー G.SKILL「F4-3600C16D-32GTZNC」
(DDR4-3600、16GB×2)
ビデオカード Palit「GeForce RTX 3080 Ti GamingPro」
(GeForce RTX 3080 Ti、GDDR6X 12GB)
SSD Western Digital「WD_Black SN850 NVMe WDS200T1X0E-00AFY0」
(PCIe4.0 NVMe、2TB)
電源ユニット Cooler Master「V850 GOLD」
(80PLUS GOLD、850W)
OS Microsoft「Windows 10 HOME」64bit版
(Windows 10 October 2020 Update適用)

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