8月Ryzen 5000G発売&モバイル向けRadeon RX 6000M発表! AMDがCOMPUTEX 2021で発表した注目ニュースはこれだ!
2021年06月01日 14時45分更新
文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ/ASCII
ゲーミングノートのあるべき姿をまとめた「AMD ADVANTAGE」
さらに、AMDは同社製プラットフォームを採用したゲーミングノートPCをより高品質にするための取り組み「AMD Design Initiative」も発表した。これからのゲーミングノートはどういうスペックを備え、どうあるべきか……という内容をまとめたものだ。今までこうしたガイドライン的なもの全くなかった訳ではないだろうが、AMD製プラットフォームであることのメリットをより効率良く製品に反映させるための施策というべきだろう。
そして、この施策から生まれたガイドラインが「AMD ADVANTAGE」だ。ライバルであるインテルの「Project Athena」やその後継である「Intel Evoプラットフォーム」の、AMD版(ゲーミング特化)といえる。
AMD ADVANTAGE準拠をクリアーするためのハードルは様々だが、Ryzen 5000シリーズ+Radeon RX 6000Mシリーズをベースに144Hz&低遅延仕様のIPS/OLEDパネル、NVMe SSDを使った高レスポンス性やWASDキーエリアの温度40℃以下などの要素を満たしつつ、10時間以上のバッテリー動作が要件となっている。
完成度の高いゲーミングノートに求められる要素は様々で、メーカーのノウハウ任せにしてはプラットフォーム全体の進化はままならない。これをAMDが旗振り役となって進めていこうというのが「AMD Design Initiative」となる
AMD製プラットフォームを搭載したゲーミングノートはどうあるべきか、を総合したものが「AMD ADVANTAGE」だ。「Amplified Performance」「Premium Display」「Built to Game」が大きな柱となる
まず、Amplified Performanceについては、CPUはRyzen 5000シリーズ、GPUはRadeon RX 6000Mシリーズを組み合わせ、さらにCPU/GPUのパフォーマンスを引き出すためにRadeon Softwareを動かすというのが一つの条件になっている。この中にはSmartShiftやSmart Access Memoryへの対応も含まれる
Premium Displayとは、リフレッシュレート144HzのFreeSync Premium対応のIPS/OLEDパネル、かつ輝度300nit以上、さらにLow Framerate Compensationかつ低遅延なものと定義づけられている。解像度に対する縛りは記載されていないが、フルHD以上と考えるのが妥当だ
Built to Gameとは主に快適さに関する規定になっている。NVMe SSDでレスポンスを速くすることや10時間以上のバッテリー持続時間、さらにWASDキーのあたりでは40℃以下に抑えるなどの条件が盛り込まれている
近日登場するAMD ADVANTAGE準拠のゲーミングノートを紹介しておこう。まずはASUS「ROG STRIX G15」。Ryzen 9 5900HX+Radeon RX 6800Mという最強の組み合わせのほか、リフレッシュレート300HzのフルHDもしくは165HzのWQHD液晶を備える
HP「HP OMEN 16」はRyzen 9 5900HXとRX 6600Mを組み合わせた組み合わせた製品。ディスプレイはリフレッシュレート165Hzの16インチ液晶を採用。搭載GPUの性能からして費用対効果の高いフルHDゲーミングになりそうだ
この他にもMSIやLenovoからもAMD ADVANTAGE準拠のゲーミングノートが6月より順次投入される予定だ