今年のスーパー耐久は
プロゲーマードライバーのチームに密着!
2021年のスーパー耐久シリーズが3月20~21日にツインリンクもてぎで開幕。ASCII.jpが今年密着するのは、ST-3クラスにエントリーする39号車「AIRバスターWinmax RC350 TWS」と41号車「エアバスター 55Garage RC 350 TWS」の2台。39号車には2016年にe-Sportsの世界大会であるFIAグランツーリスモマニュファクチャラーカップで優勝をした冨林勇佑選手が所属しているため、バーチャルから飛び出てリアルのレースで活躍するプロゲーマーでもあるドライバーを中心にレポートしていく。
さて2021年の初戦だが、結果から報告すると39号車は優勝に一歩及ばずのクラス2位。41号車はクラス6位で終えた。
今シーズンからスーパー耐久はオフィシャルタイヤサプライヤーが変更され、新たに韓国のハンコックが全車にタイヤを供給することとなった。昨年は新型コロナウイルスの影響で開催日程が変更され、最終戦は2021年1月(緊急事態宣言の影響で開催中止)という異例のものとなった。そこから約2ヵ月間のインターバルで、ハンコックタイヤへの切り替えをしなければならず、各チームとも慌ただしく準備を進めることとなった。
そんな中、TRACY SPORTS with DELTAは2台のレクサスRC350を導入。昨年クラス王者に輝いた39号車は冨林勇佑/大島和也のコンビで参戦し、新たに加わる41号車は庄司雄磨/伊藤善博/鵜飼龍太のメンバーで開幕戦に臨んだ。
ただ39号車は新車で、開幕前々日の木曜日にシェイクダウンという、バタバタな形での開幕戦となった。最初は細かな問題点も見つかったが、チームが迅速に解決し、土曜日の予選では、52号車のトヨタ クラウンRSに対して、総合タイムで0.5秒差に迫るタイムをマーク。ST-3クラス2番手から決勝レースに臨んだ。
迎えた3月21日の決勝日は、それまでとは一転し雨模様に。ハンコックタイヤが導入されて、ほとんどのチームが事前にウェットタイヤのテストができていなかったことから、急きょ決勝レース前に15分間のフリー走行セッションが追加され、5時間の決勝レースに備えた。
ウェットタイヤのデータがまったくない中、どのチームもぶっつけ本番となったが、39号車は序盤から52号車とトップ争いを展開。10周目にトップに浮上した。スタートドライバーを担当した大島は順調なペースで周回を重ね、冨林にバトンタッチ。その後も、52号車と激しいトップ争いを繰り広げた。
しかし、レースが進むにつれて雨足が強くなっていき、コース上ではスピンする車両も続出。開始から2時間が経過したところで安全確保のためセーフティカーが導入された。約15分ほどでレースが再開されるが、コンディションはさらに悪化。開始から2時間40分すぎに2度目のセーフティカー導入となり、3時間25分を迎えたところで赤旗中断となった。
天候回復を待ったものの、その見込みはなく、開始から4時間を迎えたところで、途中終了が決定した。
実は、2回目のセーフティカー中に39号車はピットストップを敢行。しかし、ピットロード出口がレッドシグナルとなっており、セーフティカーの隊列が過ぎてからのコース復帰となった。トップを争っていた52号車の前には出られたものの、244号車の日産フェアレディZの先行を許す形となり、悔しいクラス2位でレースを終えることなった。
一方の41号車はクラス5番手からスタート。序盤にポジションをひとつ落とす形となったが、着々と周回を重ね、クラス6位で完走をはたし、次回につなげる走りをみせた。
この連載の記事
-
第7回
自動車
グランツーリスモからプロレーサーへ! スーパー耐久のデルタ田中代表が冨林勇佑にかける想い -
第6回
自動車
スーパー耐久最終戦で39号車は3位! 3連覇を目指し、早くも新たな試みが -
第5回
自動車
スーパー耐久第5戦で39号車が優勝し、最終戦を前にチャンピオン獲得! -
第4回
自動車
スーパー耐久第4戦でASCII.jpも応援する39号車がついにクラス優勝! -
第3回
自動車
24時間レースは最後まで目が離せない! スーパー耐久の富士24時間で39号車はクラス5位 -
第2回
自動車
スーパー耐久第2戦、ASCII.jpが応援する39号車は2戦連続2位表彰台に - この連載の一覧へ