先端テックニュースまとめ読み from MITテクノロジーレビュー 第127回
白鳥座X-1ブラックホール推定より巨大だった/「富裕国は人工肉を食べよ」 ビル・ゲイツ、 気候変動問題を語る
2021年03月01日 15時00分更新
白鳥座X-1ブラックホール、従来推定よりはるかに巨大だった
57年前に発見された「白鳥座X-1」のブラックホールの質量がこれまでの推定より50%も大きいことが、超長基線電波干渉計(VLBA)の新たな観測結果から分かった。天文学者は、恒星の進化やブラックホールの挙動について再考する必要に迫られるかもしれない。
「富裕国は人工肉を食べよ」 ビル・ゲイツ、 気候変動問題を語る
『気候災害を避ける方法(How to Avoid a Climate Disaster、未邦訳)』を出版したビル・ゲイツが、自身の気候変動に対する考え方の進化や楽観主義の限界、人工肉、温暖化対策としての植林プロジェクトの是非について語った。
ビル・ゲイツと 気候ソリューショニズムが 地球を救えない理由
ビル・ゲイツが新著において、テクノロジーによる気候変動問題の解決に焦点を当てていることは、解決がより難しい政治的障壁を避けるためのように思える。気候変動が引き起こす症状に対処することを目的とした大規模介入は、新たに別の問題を生み出す可能性がある。
ディープフェイク・ポルノ、 やっと動き出した規制への道
ディープフェイクで作成されたポルノ画像による性暴力は、被害者に破滅をもたらす可能性があるにもかかわらず、これまで規制の対象とはされてこなかった。しかし、被害者を守るために活動家らが長年に渡って戦ってきた中で、議員らが注目せざるを得ない状況がようやく生まれている。
新型コロナワクチン、子どもが「対象外」の理由とその影響
子どもは新型コロナウイルス感染症で重症化するリスクが低く、子どもを対象にしたワクチン治験には倫理的問題が存在することで、各国におけるワクチン接種の優先度は低くなっている。しかし、子どもたちへのワクチン接種の遅れは、パンデミックの収束に影響を及ぼす可能性がある。
NASA探査機「パーサビアランス」が火星に着陸、生命探索を開始へ
NASAの探査機「パーサビアランス」は2月18日に火星に無事着陸し、火星の景観の最初の画像を送信してきた。今年の夏には探査車が着陸地付近の本格的な調査を開始し、太古の生命の痕跡を探す予定になっている。
伸び続けるスクリーン・タイムとよりよく付き合う方法
人とのつながりる手段が大きく制限されているパンデミック下で、デジタル機器の画面を見続けるスクリーン・タイムは増えている。どのように、何にデジタル機器を使うとその恩恵を受けられるのか? 個人に適したスクリーン・タイムを見つける方法を紹介しよう。
惑星科学研、火星で氷を得るのに最適な場所を特定
人類が将来、火星に入植することを考えると、火星で水を得られる場所を知っておくことは重要である。惑星科学研究所の研究者たちは、複数の探査機が収集したリモートセンシング・データを分析して、火星で比較的容易に氷を入手できそうな場所を特定した。
MITテクノロジーレビューのムック
人類共通の指針となった「SDGs(持続可能な開発目標)」。今、世界中の企業や機関の技術者・研究者たちが各地で抱える社会課題を解決し、持続可能な世界の実現へ向けて取り組んでいます。
マサチューセッツ工科大学発のテクノロジー・メディア「MITテクノロジーレビュー」日本版Vol.2では、気候変動や貧困といった地球規模の課題の解決策としての先端テクノロジーに焦点を当て、解決に挑む人々の活動を取り上げます。また、日本企業がSDGsを経営にどう取り入れ、取り組むべきか、日本が国際社会から期待される役割について、専門家の提言を紹介します。
企業の経営層や経営企画部門、シンクタンク、政府関係者など、SDGsの推進に関わる方の情報収集におすすめの1冊です。
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