「Rainbow Six Siege」ではRyzenのCPU差がほぼ消滅
続いては最新GPUだと超高フレームレートが期待できる「Rainbow Six Siege」で試す。APIはVulkanとし、画質は“最高”をベースに、レンダースケール100%を追加。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを測定した。
以前同様の検証(https://ascii.jp/elem/000/004/028/4028060/)を行なった時はRainbow Six Siegeでインテル製CPUがRyzenに負けなかった数少ないゲームだったが、今回の検証ではRyzen 5000シリーズの圧倒的なパフォーマンスが発揮された形だ。
第10世代Coreプロセッサーの場合、描画負荷の低い解像度ではコア数とフレームレートが連動しているのがよく分かるが、これに対しRyzen 5000シリーズではCPUの影響はほとんど見られない。Zen3で盛り込まれた様々な設計上の工夫が上手く噛み合っていることがわかる。4KになるとCCDが2ダイ構成のRyzen 9 5900X/5950Xよりも1ダイ構成のRyzen 5 5600X/Ryzen 7 5800Xの方が微妙に最低fpsが落ち込みにくい印象だが、これはCCDまたぎによるレイテンシーがないためと考えられる。
「Borderlands 3」ではインテル勢が強かった
次は「Borderlands 3」で試してみよう。APIはDirectX 12を選択し、画質は“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを測定した。最低fpsはログから算出している。
Rainbow Six SiegeではRyzen 5000シリーズが圧倒的勝利だったが、Borderlands 3では逆に第10世代Coreプロセッサーが強い。一般的に解像度を高くするほどCPUの差がなくなってくるものだが、このゲームでは終始第10世代CoreプロセッサーがRyzen 5000シリーズを上回っている。
“差がない”と言えるのはむしろフルHDの6C12Tモデル(Ryzen 5 5600X対Core i5-10600K)だけである、というのも面白い点だ。モノリシック構造でレイテンシーを抑えることのできるインテルのアーキテクチャーとBorderlands 3の設計が上手く噛み合ったと考えられるが、結論を出すにはまだデータが足りない。
6コアが8コアに勝る「Sid Meier's Civilzation VI: Gathering Storm」
少しFPS系が続いたのでストラテジー系でも試してみよう。最近またDLCが出たおかげで時間がどんどん奪われてしまう「Sid Meier's Civilzation VI: Gathering Storm」で試してみた。APIはDirectX 12、画質は最大、MSAAは8Xに設定。ゲーム内ベンチマーク機能の「グラフィック」テストを使用してフレームレートを測定するが、今回はDLC“Gathering Storm”を導入すると利用できるテストを使用した。結果はフレームタイムで提示されるが、フレームレートに変換して比較している。
前のBorderlands 3では第10世代Coreプロセッサーが優勢だったが、Civilization VIではRyzen 5000シリーズのフレームレートが格別に高い。GPUが同じなら6C12TのRyzen 5 5600Xが8C16TのCore i7-10700Kと同等以上のパフォーマンスを出せるのだ。第10世代CoreプロセッサーとRyzen 5000シリーズを比較した場合、 CINEBENCH等の結果でも同傾向がみられたが、GPUが律速になりやすいゲームで6コアが8コアに勝つ状況がここまでキレイに観測されるのは珍しい。
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