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「M4300」「GC728X」でスタジオの基幹ネットワーク部分を10ギガ化、無線LAN環境も確実に

ライデンフィルムのアニメ制作現場を支えるネットギアの製品

2021年01月28日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

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 「オルタンシア・サーガ」「はたらく細胞BLACK」など、テレビや映画のアニメーション作品制作を数多く手がけるライデンフィルム。同社では本社・東京スタジオの規模拡張に合わせて「M4300」や「GC728X」「WAC510」といったネットギアのネットワーク製品を順次導入し、多数のスタッフが快適に業務を進められるネットワーク環境整備を進めている最中だ。

 アニメーション制作スタジオのネットワークにはどんな課題があり、それをどう解決してきたのか。今回は同社 システムセクション セクションチーフの馬場智之氏に話を伺った。

ライデンフィルム コーポレートサービスグループ システムセクション セクションチーフの馬場智之氏

「このままでは大変なことに」? オフィス拡張を機にネットワーク強化を決断

 ライデンフィルムでは、東京のほか京都、大阪、深谷(埼玉県)に制作スタジオを構えている。馬場氏の所属するシステムセクションは、これら全拠点のシステム構築や運用管理を担当する社内IT部門だ。必要に応じて、東京から各拠点に出張することもある。

 同社の社員数は現在、全拠点合わせて100名強だ。ただし、アニメーション制作ではフリーランスのアニメーターが作品ごとに参加するため、東京スタジオだけで常時200名程度が出入りしていると馬場氏は説明する。こうした外部スタッフ向けにも、快適に作業ができる業務IT環境を提供しなければならない。

「ちなみに、業務内容にもよりますがPCはふつうのゲーミングPCレベルのものがほとんどで、それほど特殊ではありません。またモニターも基本は1人1台ですね」(馬場氏)

 馬場氏がライデンフィルムに入社したのは2015年末のこと。それ以後、社員数は3倍に増えているという。こうした組織規模の拡大に合わせて、東京スタジオでは2019年にスペースを2倍に拡張し、ビルの1フロアを丸ごと使うようになった。現在のデスク数は300席強で、ほかにも会議室、ミーティングスペース、サーバースペースなどがある。

 このスペース拡張工事のタイミングで、馬場氏はオフィスネットワークにまつわる課題の解消に取り組むことにした。

 「アニメーション制作は24時間、常に誰かが動き続けている世界です。そのため、全員が制作作業を止めるのは、大規模な机の配置換えを行うこの(拡張工事の)タイミングしかなく、ここで思い切ってネットワーク周りを刷新したいと考えました。『ここでやらないと、たぶん会社が大変なことになる』という危機感もありましたね」

 「大変なことになる」とはどういう意味なのか。

 アニメーション作品の制作は、演出、原画(作画)、動画、色彩、背景、3D CG、撮影、編集、制作進行といった、幅広い役割のスタッフがかかわるチーム作業だ。ライデンフィルムの場合、作品制作に関わるデータはサーバールーム内のファイルサーバーに集約されており、そこを通じてスタッフ間、部署間のやり取りも行われる。

 ただし旧来のネットワークでは、ファイルサーバーと各エッジスイッチとの間は基本的に1ギガビットEthernet(1GbE)接続であり、それがボトルネックになって業務にも支障を及ぼしていたという。馬場氏は「クレームは結構来ていました」と苦笑いする。

 「同じ作品に携わり同じ作業をするスタッフは、チームとして同じテーブル(デスクの“島”)に座っています。そのため、たとえば映像データをチェックする段階では、6人ほどが同時に数ギガバイトの映像データをダウンロードすることになります。1ギガビットの回線帯域を分け合うのでボトルネックが生じ、ダウンロードだけでも1時間以上の時間がかかるケースがありました」

 社員数が増えたこともあり、この課題は徐々に大きな問題となりつつあった。そこで馬場氏は、ファイルサーバーとエッジスイッチ間をすべて10ギガビットEhternet(10GbE)に更新し、より快適に作業ができる環境を整えることを決断した。

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