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【DMM GAMESプレイ日記】 第24回

一般人でも冒険がしたい!ファンタジー世界をめぐるシビアなオープンワールドRPG「Outward」をプレイ

2020年12月09日 18時00分更新

文● 佐藤ポン 編集● ASCII

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 12月10日、DMM GAMESから、近年あまり類を見ない珍しいタイプのRPG「Outward(アウトワード)」がリリースされる。Steam版では以前から販売しているが、今回同社からはPlayStation 4版、Xbox One版、DMM GAME PLAYER版が発売する。

 本作のいったい何が珍しいのかと言うと、主人公がとにかくよく死ぬ。公式サイトのキャッチコピーに「あなたは神でもなければ、選ばれし勇者でもありません」と書かれている通り、本作の主人公は単なる冒険者。ごく普通の一般人というのが特徴だ。今回、PlayStation 4版で本作をプレイしてみたので、どんなゲームなのか紹介していこう。

 よくあるRPGの主人公は、伝説の勇者の末裔だったり、巨大な武器を振り回せる剣の達人だったり、よくわからない能力で敵を殲滅できる能力者の場合が多い。しかし、「Outward」でプレイヤーが操作するのは普通の一般人。それどころか、ゲーム序盤では借金の返済に追われている社会的ヒエラルキーが低い側の人物になっている。

ゲーム中で語られる主人公の境遇は、どうやらあまり良い立場ではないらしい

 「主人公は特別な存在ではない」。この事実を理解してからプレイしないと、筆者のようにすぐ死んでしまう。序盤に筆者が受けた試練を列記すると以下の通りだ。

●町の外に出て数十秒後、鶏に襲われて死亡
●弱そうなごろつきに戦いを挑むも、返り討ちにあって死亡
●空腹に耐えられず死亡
●餓死したくないので拾ったキノコを食べたら食中毒
●風邪をひいてフラフラになったあげく睡眠不足で死亡
●牢獄にぶち込まれ、看守に殴られて死亡

 このように、とにかく普通のRPGではまず問題にならないようなレベルの些細なことで死ぬ!倒れても復活できるので、厳密には「死亡」ではなく「気絶」のような感じだが、世界観に馴染むまでは度々冒険を中断させられた。実にシンドい!!

 ここまでネガティブなことしか書いていないが、なぜ本作を紹介するのかと言うと「それでもおもしろい!」からだ。プレイすればするほど、「一般人が冒険に出るのはこんなに大変なのか」と気づかせてくれるゲームだ。何度も死んで、その度に対処方を考えつつ、冒険していくのが本作のキモだと思うので、なるべくネタバレになる情報を避けて遊ぶのがオススメ。もちろん、本稿でもネタバレには細心の注意を払って紹介していく。

死にたくなければ
しっかり準備をして出かけよう

 「Outward」の世界では、冒険に出る前にしっかり準備を整えていくことが重要。前述したように本作の主人公は空腹になると倒れてしまうため、水と食料は最重要アイテムだ。それに加えて、戦闘用の武器と防具、さらに怪我を治すための包帯も必要。以上が旅に出るときに携行する最低限の荷物になる。

 しかし、ここで問題が出てくる。主人公は一般人なので、荷物を無限に持ち運べる力持ちではない。持ち運べる荷物の量が決まっているのだ。「リュック」を背負えば可搬重量は増えるが、それでもすぐにパンパンになってしまう。重量オーバーになると歩行速度が遅くなり、敵から逃げにくくなる。なので、冒険に出かける前は「今日は日帰り」とか「今回は2日分」などと予定を立てて、必要最低限な量の物資だけを携行すべきだ。

 ゲームの序盤、プレイヤーは「シエルツォ」の街にある「灯台」を根城にしている。灯台の1階には倉庫(隠し場所)があるので、必要のないアイテムはすべて倉庫に保管しておくことをおすすめする。

 また、ここまでしっかり計画を練って出かけたとしても、旅先で頭を悩ませることがある……というか、毎回悩まされる。それは、可搬重量ギリギリで旅をしていると冒険中に見つけたアイテムを持ち帰れないということだ。特にダンジョンに入った場合は、すべてのアイテムを持ち帰るのは無理。どうしても使いたいアイテムだけ選んで持ち帰るか、自分が着ている防具を捨てて、代わりに見つけた防具を着て帰るしかない。

 幸運なことに「Outward」のアイテムは捨てた場所に残るので、すべて手に入れたい場合は何往復もすればよい。時間はかかるが、取捨選択できないときの最善策だ。

アイテムクラフトが楽しい
強力な武器や防具を生成しよう

 何度も言うが、主人公はただの一般人。よくあるRPGのように、敵を倒しただけで筋力や体力が上がってくれるようなことはない。主人公の戦闘能力を高めるには、強力な武器と防具を装備する必要がある。アイテムは敵から奪うのが手っ取り早いが、強力な武器を持つ敵は当然強い。剣が欲しいからと言って、棍棒で立ち向かうのは分が悪い。さて、どうしたものか!

 そんな時に頼りになるのがクラフト機能だ。「Outward」は、武器や防具などのアイテムを作れるクラフト機能が充実している。鍛冶屋に行くと武器と防具だけでなく、アイテムのレシピを販売しているので、これを入手して必要な装備を作成するのがいいだろう。もちろん、潤沢な資金があれば完成品の武具を購入できるが、借金に追われる一般人である主人公は極貧生活真っ只中。比較的安価なレシピを購入し、必要な素材は自分で収集して自作するのがよさそうだ。

 また、アイテムクラフトは武器と防具だけでなく、料理や焚き木、包帯など、日用品も制作可能。さらにゲームを進めれば錬金も可能になるので、強力なポーションも自作できるようになる。序盤に手に入れた用途不明なアイテムも、ゆくゆくは必要になってくる可能性があるため、大事に保存しておいた方がいいだろう。

ゲームを進めれば魔法を習得
RPGの主人公っぽく立ち回れる

 「主人公は一般人」と度々紹介してきたが、少しだけRPGの主人公っぽいのが「魔法」を使えるところ。物語をある程度進め、「体力」と「スタミナ」に続く第三のリソース「マナ」を開放すると魔法を放てるようになる。

 本作の魔法がおもしろいのは、複数の魔法を組み合わせると強力になるところだ。例えば「スパーク」は単体だと小さな火の玉を放つだけだが、事前に「火のシギル」で魔法陣を描き、その中でスパークを詠唱すると威力がアップする。火のシギルを詠唱するときにアイテム「火の石」を消費するため、事前に錬金で大量生産しておくのがいい。

冒険は危険がいっぱいだからこそ
新たな土地を目指す旅がワクワク

 「Outward」ではマップを表示できるが、現在地は記されていない。いま自分がどこにいるかをしっかり把握しておかないと、広大なフィールドで迷ってしまう。なので、ゲームに慣れるまでは始まりの街「シエルツォ」の周辺を探索し、徐々に行動範囲を広げていくことになる。

 それでも道に迷ってしまった場合は、高台に登って周囲を見渡したり、ランドマークや太陽の位置を目安に帰路につくしかない。夜になれば真っ暗になってしまうので、テントを建てて野営しなければならないこともある。

 そんな過酷な旅を続け、マップの端に到達すると隣のマップへと移動できる。どのルートで行くべきか、それにはどれだけの物資が必要か、などと考えながら旅の計画を練ろう。ただし、たとえ綿密に計画を練ったとしても、計画通りに事が運ぶとは限らない。筆者が体験したのは、遠征中に雪が降ってしまい風邪をひいた冒険。風邪をひくとデバフがかかった状態になるため、旅が思うように進まない。結局、予定を変更して街に帰り、しっかり寝てから再出発するしかなかった。

 その他にも、食中毒にかかったり暗闇で路頭に迷ったり、「Outward」の旅はとにかくトラブルがつきもの。本作を遊んでいると、いままでプレイしてきたRPGがぬるま湯のように感じてくるほどだ。本作をプレイしたばかりのころはかなりの不便さで少々ストレスも感じたが、慣れてくるとこの不便さが楽しくなってくる。

 現実社会で旅をしたとき、予定通りに旅行を終えるよりも、多少トラブルがあったほうが記憶に残るもの。「Outward」もそれと同じで、問題が発生したほうがゲーム内の冒険の記憶が深く印象に残る。突発的なハプニングにいかに対応するか考えるのも、本作の楽しみの1つだろう。

 これから年末年始、じっくり遊べるゲームを探している読者はぜひ体験してほしい。特に旅やキャンプが好きな人は適しているタイトルだと思う。ただプレイするだけでも十分楽しいが、遊びながらブログやTwitterで「Outward冒険記」を書いてもおもしろいかもしれない。また、本作は画面を上下2分割した2人同時プレイに対応しているため、家族や友人と一緒に、この冒険の大変さを共有するのも楽しみ方の1つだ。正月休みに自宅で冒険気分に浸ってみてほしい。

(提供:DMM GAMES)

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