リリース時には30人以上の乙女が登場!

新たな乙女たちの存在が判明!スマホアプリ『サクラ革命』先行プレイ体験会をレポート

2020年12月07日 21時45分更新

文● ASCII

 12月1日、都内某所にて、セガとディライトワークスの共同制作タイトルであるスマートフォン向けゲーム『サクラ革命 ~華咲く乙女たち~』(以下、サクラ革命)のメディア向け先行プレイ体験会が開催された。その様子をレポートしよう。

 当日は、ゲーム先行プレイに加え、プロデューサーであるセガの木原卓氏とディライトワークスの岡村光氏、開発ディレクターであるディライトワークスの池大輔氏によるトークセッションも実施された。セッションでは、「日本、奪還。」「サクラ大戦らしさ」「舞台の熱、脚本に」「全国の乙女たち」「コマンドラインバトル」の5つのテーマをもとにトークを展開。開発の裏話やゲームのポイントなどを聞くことができた。

写真の左から池大輔氏、岡村光氏、木原卓氏

ディライトワークスの熱意を受けて実現したコラボ、また「日本、奪還。」というテーマについて

 木原氏いわく、「『サクラ革命』の制作当初、ちょうど家庭用の新作タイトル(『新サクラ大戦』)が出るということで、この前提があるなら、サクラ大戦の魅力を伝えることを主眼にし、現代につなげるゲームを作ろうと考えていた」という。その際に制作のパートナーを探すことになり、ディライトワークスも候補に挙がっていたが、条件が合わず一度は断ったとのこと。しかし、ディライトワークス側からの熱いプロジェクトの再提案もあり、今回のコラボが実現した。その提案のときから、「日本、奪還。」というテーマは決まっていて、それが現在も続いているという。

 「“日本奪還”というのはかなり強いインパクトのある言葉なのかなと思っていまして。それに加えて、日本奪還という言葉の中には、今回のタイトルのいろいろな意味というか、いろいろな想いが込められているキーワードなんじゃないかなと思っています」と岡村氏。もともと『サクラ大戦』ファンだった池氏は、「日本奪還と聞いたときに、『サクラ大戦』なのに帝都じゃないの?」と思ったとのこと。そして、開発をするなかで、「日本奪還が『サクラ大戦』の世界につながるよう、木原氏や岡村氏とがんばって作ってきた」 という。

まったく新しいものを作る中で考えられた「サクラ大戦らしさ」

 開発が進む中で、「サクラ大戦らしさ」とは何だろうと、木原氏と池氏はかなり話し合ったとのこと。池氏は「『サクラ大戦』は豪華エンターテインメントで、いろんなものが入っている。今回は、スマートフォンで新しいお話しをしましょうね、ということだったので。そこから何か1つ、1つではないかもしれないけど、僕らにとっての“サクラ”を伸ばして、そこを抽出しながら制作してきた感じですね」という。

そして今回は、“乙女たちが今を生きることに対して一生懸命がんばって、舞台に魂をぶつけていく”というところを『サクラ革命』の柱にして作ってきたとのこと。

 また、「『サクラ』としては歌劇というところも外せない」と木原氏は語る。今回、ゲーム開発はディライトワークスが担当し、楽曲に関してはセガが担当しているとのこと。とはいえ、セガが勝手に作るわけにはいかないということで、池氏とディスカッションを重ね、作詞の畑亜貴さんや作曲の田中公平氏にぶつけて作っているという。曲に関しては、かなりこだわっていると熱く語った。

松崎史也氏の舞台の熱さをゲームに――「舞台の熱、脚本に」

 池氏は、「松崎(史也)さんと一緒にやれたことは大きかった」と語る。本作のメインシナリオを担当する松崎史也氏を仲間にできたことで、ゲームの脚本に舞台演劇のリアルさ、舞台に立っている人だから言えるセリフを入れられたと思っているとのこと。

 また、松崎氏は決めのセリフにこだわっているようで、それ読んだ池氏は「ああ、早くこれ舞台でみたい(笑)」と感じているという。なお、松崎氏自身も、『サクラ大戦』のファンとのこと。

名前は全員、花をもじっている! 「全国の乙女たち」

 木原氏によると、「いわゆる帝国華撃団としてメインを張っている3人の女の子たちがいるんですけど、この子たちと敵側にいる大帝國華撃団B.L.A.C.K.の対比がユニークなポイントだと思っていて。帝国華撃団の方は未完の、これから育っていくまだ出来上がっていない女の子たち。それに対して大帝國華撃団B.L.A.C.K.はもう完璧に出来上がっているエリート集団なんですね。この対比も、物語上も意味があるものとして描かれていて。それをどう『サクラ大戦』に落とし込んでいくかというのは、相当、池さんも苦労された部分だと思います」とのこと。

 それを受けて池氏は、「大帝國華撃団B.L.A.C.K.は、乗り越えたくなり、かつ可愛いなと思ってくれるといいな、と話し合いながら作っていった」という。

 なお、しののデザインは、前髪がぱっつんで、眉毛が太いため、「もっと正統派にならないの?」と木原氏に言われたという裏話も。木原氏は変化球を出してきたなと感じたらしいが、池氏とキャラクターデザインのオハラミサオさんはそういった気持ちはなく、これから芽吹いていく女の子として作っていったら、今のビジュアルになったとのことだった。

 また、「しのたち帝国華撃団の3人は、目を見たときにすごく印象が持てるような子にした」という。とくにしのは、目力を強くしたそうだ。

 そして話題は青ヶ島司令部通信 第三話で公開された九州花組に。「九州花組は見た目が特徴的な女の子になりましたよね」と、岡村氏はスクリーンを観ながら印象を述べた。「九州花組は、オハラさん中心でキャラクターデザインをしている」と池氏。「今回も、全キャラ下の名前は花の名前をもじったものなんですね。例えば、長崎だったら長崎を象徴する花と、苗字が地名という組み合わせなっています。ただ、日本の花というと、桜と梅とつつじがめちゃくちゃ多いんですね。なので、みんな同じ名前にならないようにちょっとずつもじっています(笑)」と裏話も語った。

帝国華撃団・九州花組

シミュレーションを遊んだ気持ちで楽しめるターン制RPGができる「コマンドラインバトル」

 今回のバトルシステムは、シミュレーションRPGのシステムをイメージしてスマホでプレイしやすいように考えて生み出されたとのこと。「スマホゲームなので、操作がわかりやすいように作った」と池氏。

 「本作では、良質なシミュレーションを遊んだかのような気持ちでプレイできるターン制RPGのバトルを目指している」とのこと。その部分を楽しんでほしいと語った。

サービス開始への意気込み

 最後に、それぞれが意気込みを語った。「完全に新しい『サクラ大戦』を作るということで、ディライトワークスさんから熱い提案をいただいて、開発チーム一同の『サクラ大戦』への思いと開発力を信じてここまで作ってきました。サービス開始間近です。ご期待のほど、よろしくお願いします」と木原氏。

 岡村氏は「サクラ大戦らしさと何だ、というところを開発メンバーは考えながら新しい『サクラ』――『サクラ革命』として作ってきたタイトルになります。いろんな乙女が出てきます。その中で皆さんのお気に入りの、好きになってもらえるような乙女が1人でもいてくれたらなと思っています」

 最後は池氏が「そろそろリリースということで、開発者一同緊張しながら、今日を迎えています。とにかく、松崎さんと作ってきた物語と、セガの皆さんと考えてきたキャラクターと、そういったところが1人でも多くのお客さんに楽しいと言ってもらえるといいなっていう願いだけでやっています。本作は、『サクラ大戦』のすべてを継承してやっていくことではないかもしれないけれども、我々が感じた『サクラ大戦』のここがよかったっていうところを伸ばしながら開発してきました。これもまた『サクラ』としてはありかな?って思ってもらえたら一番ありがたいと思っています」と、ファンに向けて熱い思いを述べた。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう