厳かな雰囲気の中、お祓いを受ける
基本的には巫女さんの指示通りに!
社殿内は境内とは隔絶された、凜とした空気が漂います。なにより、ご祈祷の作法などまったくわからない筆者はオドオドしっぱなし。ですが巫女さんが「お立ち下さい」「お座りください」などとアナウンスしてくれるので、それに従えば問題ありません。
着席すると、太鼓が叩かれてご祈祷が始まります。最初に受けるのは、神職が祓詞(はらいことば)という短い祝詞を読み、大麻(おおぬさ)で参拝者をお祓いする修祓(しゅばつ)という儀式。参拝者の心身についた罪穢(つみけがれ)を祓うようです。
続いて祝詞奏上(のりとそうじょう)。神職が参拝者に代わって大和言葉(古語)で神様に祈願内容を伝えます。祝辞の間は、頭を下げながら、神職の言葉に耳を傾けます。基本的に何を言っているのかよくわからないのですが、時折自分の名前やバイクのナンバーが聞こえます。その後、巫女から福鈴を授かります。
自分が神様にお祈りをする番がやってきました。玉串拝礼(たまぐしはいれい)です。巫女が琴を奏でる中、まず神職から榊の枝に紙製の紙垂(しで)がついた玉串(たまぐし)を渡されます。玉串を持ってご神前まで進み、玉串に願いを込めて明神様に捧げ、二拝二拍手一拝して参拝します。
拝殿での儀式はこれで終了。通常のご祈祷では、この後に神酒拝戴(しんしゅはいたい)という神様の力が込められた日本酒を頂くようですが、その後、運転することもあり、お酒を頂くことはありません。
続いてバイクが置かれている場所へ向かいます。神職がバイクに大麻(おおぬさ)でお祓い。神職が四方で大麻を振るう姿を見ながら、改めて交通安全を祈願しました。
最後に神職のお話を伺うのですが、担当された宮司さんはかなりバイクがお好きのご様子。しげしげと眺めた後「このバイク、新しいCBR250RR? 41馬力でしょ? 凄いね」とお話されるから驚くではありませんか。さらに「昔、2ストに乗っていたんだけどねぇ。あの音は良かったなぁ。エンジンかけてみてよ」とまで。境内でエンジンかけていいのか? と思いながらもセルを回すと「やっぱり昔と違って静かなんだね」「メーターもデジタル表示なんだね」とも。失礼ながら見た目とイメージで縁遠いと思っていた宮司さんですが、かなりフレンドリーな方でした。
ご祈祷を受けた後、撤下品を受け取ります。これが意外と多くて驚き。紙の手さげ袋をいただいたのですが、小さなバックパックには入らず「どうやって持って帰ろうか」と考えてしまったほどです。気になる中身は、車体に貼る交通安全守のシール、交通安全守、神札のほか、お守り付き免許ケース、神社声援、湯飲み、海苔、各種フリーペーパーなど。交通安全守はクルマのフロントガラスなどへ付ける際に便利な吸盤がついています。ですが、オートバイの車両につけるには……でして、現在クルマのフロントガラスに貼っています。交通安全守のシールは、リアタイヤのフェンダーにペタリ。お札は神棚がないので、玄関の高い場所にお祀りしました。
ご祈祷を受けたからといって、事故に遭わないわけではありません。普段から安全運転の心掛けが何よりも大切。ご祈祷は「神様に安全運転を誓う」行為なのかもしれません。そのような事を思いながら、今日もバイクに乗っています。
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