今回登場の3機種は、まだまだ小手調べの段階
アップルは、これからほぼ2年で、すべてのMacをApple Siliconに移行するとしている。現行のMacのモデルだけで考えても、MacBook Proの16インチモデル、iMac、iMac Pro、そしてMac Proと、重要なモデルの移行作業が待ち受けている。こうしたMacのラインナップを見渡してみると、今回の3機種は、ローエンドよりのモデルだとわかる。何倍にもなったCPUやGPU、ニューラルエンジンの純粋なパフォーマンスだけを見れば、ローエンドという言葉はふさわしくないかもしれないが、Macシリーズの中での位置付けとしては、そういうことになる。これは、さらに高性能なMacが、これからどんどん登場すると期待できることも意味している。
今回明らかになったスペックで気になるのは、どのモデルも搭載メモリの上限が16GBになっていること。これは、今回のすべてのモデルが、M1チップに内蔵されたユニファイドメモリを採用していることからくる制限だ。このシステムが、外付けのメモリを採用したものよりも効率的に動作することは容易に想像できる。それでも、特にプロ用、クリエーター用のアプリケーションでは、大容量のメモリを要求するものが少なくない。現行のインテルCPU搭載モデルの最大搭載メモリ容量を挙げると、iMacでも128GB、iMac Proなら256GB、Proならなんと1.5TBだ。文字通り桁が違う。
少なくとも現在のM1を採用する限り、最大搭載メモリが16GBとなるのは間違いない。今後アップルが、これをどうやって拡張するのかはちょっとした見ものだ。1台のマシンに複数のM1を実装するのか、あるいはM2やM3といったチップで対応するのか。何十倍ものメモリを実装するには、外付けで対応しなければならない場合も出てくるだろう。このあたりは、今後に登場するマシンに大きな期待がかかる。
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第21回
Apple
【M1搭載Mac miniレビュー】小型デスクトップの新パフォーマンススタンダード -
第20回
Apple
8GB/16GB、どっちを選ぶ? M1搭載MacBook Proのメモリーの違いによるベンチ結果 -
第19回
Apple
プロユーザーのためのM1エントリーマシン「M1搭載MacBook Pro」レビュー -
第18回
Apple
安心して使える相棒的なマシン「M1版MacBook Air」レビュー -
第17回
Apple
アップル「M1版」MacBook Air、MacBook Pro、Mac miniのパフォーマンスを実アプリベンチでチェック -
第16回
Apple
【バッテリーテスト結果発表】アップル「M1」MacBookは掟破りのバッテリー寿命と言わざるをえない! -
第15回
Apple
Apple Silicon版Chromeが配布開始 Googleマップで明確に体感できる性能差 -
第14回
Apple
【アップル独自M1搭載Mac 3モデルレビュー】1コアあたりのベンチ結果は世界トップクラス -
第13回
Apple
【M1版MacBook Proレビュー】率直に驚いたパフォーマンスと完成度 -
第12回
Apple
11になったmacOS! 「macOS Big Sur」の配信が開始 -
第11回
Apple
アップルのチャレンジは10年先の各社DXの目指すところを示す - この連載の一覧へ