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miniも登場! iPhone 12、ASCII徹底大特集 第49回

美味しく撮るための「iPhone 12 Pro Max」 大型センサーで写真はどう変わる?

2020年11月10日 08時00分更新

文● 本田雅一 編集●飯島恵里子

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絵作りはほぼ同じ、センサーの違いへのこだわりは"感じる"かどうか

 マルチカメラ搭載のスマートフォンでは、使うカメラによって画質が大きく異なることがある。ここでいうのは"品位"ではなく、絵の質。トーンカーブや発色などがまるで違って、違うカメラを持ち替えて使ってるような気分になるが、iPhone 12シリーズに関しては、どの端末のどのカメラを使っても、発色やトーンカーブ、とりわけシャドウへの引き込みのグレデーションなどに差は感じない。

 では違いはというと、最も違いを感じたのはレンズの描写だ。

iPhone 12 Pro Max:絞り値 1.3561、露出時間 1/50、焦点距離 5.1 mm、ISO感度 250、F値 f/1.6、測光モード パターン

 食事の写真ではないが、ティーカップを写した写真を見て欲しい。これは26mmの広角カメラで撮影したものだが、ワイドマクロ(広角のまま被写体に寄って撮影すること)の映像表現がうまく行った例だと思う。明るいF1.6のレンズと大きくなったセンサーフォーマットを使い、背景を適度にボカして立体的な映像にできた。

 似たような絵はポートレートモード、あるいは他社製スマートフォンの類似機能でもできなくはないだろうが、ティーカップの縁のフォーカスが、奥と手前で微妙にずれつつ連続的に繋がっていることや、そこから感じられる自然な立体感は、画像処理だけでは得られないものだ。

 年内に追加されるというApple ProResを用いることで、さらに自由な現像処理が可能になるだろうが、その際に重要なことはセンサー自身のノイズ特性だ。

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