miniも登場！ iPhone 12、ASCII徹底大特集 第49回

美味しく撮るための「iPhone 12 Pro Max」 大型センサーで写真はどう変わる？

iPhone 12 Pro Maxのカメラ部は、レンズが他モデルよりも突出部が大きい。純正ケースはカメラベゼル部が高く盛り上げられて保護する構造になっている

センサーシフト式手ぶれ補正

　さて、冒頭でも述べたセンサー式手ぶれ補正。広角カメラのみに採用されている機能だ。他の製品（あるいはiPhone 12/12 mini/12 Pro）では採用されなかった理由は明快で、カメラ周りのサイズが大きくなるからだろう。

　実際、iPhone 12 Pro Maxのカメラ部はレンズが他モデルよりも突出部が大きく、純正ケースはカメラベゼル部が高く盛り上げられて保護する構造になっている。サードパーティ製のケースも、同様にレンズ部保護の枠が高くなっている。

　個人的には、この程度の出っ張りであれば、あまり気にせずに使えると思っているが、気になるならば実物を確認した方がいいだろう。

　さて、このセンサーシフト式手ぶれ補正。従来はレンズシフト式だったわけだが、一般論で言うならば広角領域はセンサーシフトの方が有利と言われる。逆に望遠になるほどレンズシフト式の方が有利だ。

　また従来は毎秒1000回のサイクルで補正をかけていたのに対し、センサーシフト式では毎秒5000回もの補正を行うことで精度を高めているという。なお、補正軸の数は公開されておらず、現時点では不明だ。

　結論から言えば、iPhone 12 Pro Maxの広角レンズは、おおよそ1段分、手ぶれ補正効果が高まっている。きちんとホールドしていれば、おおよそ2秒程度までは手持ちでの撮影も可能だろう。

　この手ぶれ補正とセンサーサイズ拡大の合わせ技により、ナイトモードへと切り替わるタイミングも他モデルより遅く、暗い場所でもほとんどの場合、通常モードでの撮影になる（もちろん手動でナイトモードに切り替えた場合は別だ）。

　ナイトモードは素晴らしい効果はあるものの、動きものには弱いという弱点もある。

iPhone 12 Pro Max：絞り値 1.3561、露出時間 1/9、焦点距離 5.1mm、ISO感度 800、F値 f/1.6、測光モード スポット

iPhone 12 Pro Max：絞り値 2.275、露出時間 1/31、焦点距離 7.5mm、ISO感度 800、F値 f/2.2、測光モード パターン

　サンプルで撮影したバーのシーンは、いずれもナイトモードではない（ボトルがクローズアップしている写真は65mmカメラ）。ISO800までゲインアップしての撮影だが、レンズの明るさも手伝って、素晴らしい画質が得られた。