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GIGABYTEのGeForce RTX 3070をMini-ITXケースに入れて性能チェック

文●林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII

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 2020年10月28日にアッパーミドルであるGeForce RTX 3070を採用したビデオカードの販売が解禁された。例によってKTU氏による最新パーツ性能チェックで、濃密なベンチマーク検証が行われているが、本稿では比較的小型のケースにGeForce RTX 3070を組み込んでみた様子をお伝えする。

 ベンチマークについては動作確認がてら定番のアプリケーションを実行。加えて、温度と消費電力、GPUを酷使する写真/動画編集向けのプラグインでもいくつか実効性能をチェックしている。

 使用するビデオカードは、GIGABYTEの「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」だ。編集部から「お前のTwitter用PCに入るサイズであろう!」ということで届いた。

 筆者のエントリースペックなTwitter用PCは、プライベートを楽しむためのPCとして組んだのに、すっかり仕事用の試験環境となっている気がするが、このビデオカードは筆者がちょうど買おうかどうしようか悩んでいた製品なので、これは渡りに船。というわけで喜んで検証させてもらった。

GIGABYTE「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」。価格は7万4580円

 ちなみに、筆者がGIGABYTEの「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」に目をつけたのは、各社のGeForce RTX 3070搭載ビデオカードの中でも、とりわけ細くて長いスリムなボディだからだ。筆者が使うPCケースはmini-ITX/DTXに対応するNZXT「H210」。mini-ITX/DTX向けとしては大きいケースに分類されるが、内部のスペースはわりと狭い。しかし、だからといって短いビデオカードだとミッシリ感が足りない。エアフローとのバランスを考えると「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」がちょうどいいと判断した。

 果たして、GeForce RTX 3070はコンパクトなPCケースでも性能を発揮できるだろうか? エアフローや電源容量が足りるかも含めて、性能をチェックしていきたい。

同じGeForce RTX 3070でも
製品によってサイズがバラバラ

 各社のGeForce RTX 3070を見てみると、サイズが豊富だ。上位モデルであるGeForce RTX 3080の筐体を流用しているものもあれば、ZOTACのようにカード長を230mm台に抑えたものもある。そこで、比較的コンパクトなGeForce RTX 3070をいくつか挙げてみる。

各ビデオカードのサイズ比較
メーカー 製品名 サイズ
GIGABYTE GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G 282×115×41mm
ASUS DUAL-RTX3070-O8G 267×135×52mm
MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X 232×124×52mm
MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 3X 305×121×52mm
ZOTAC ZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Twin Edge 231.9×141.3×41.5mm

 ヒートシンクの容積を稼ぐためか全体的に大型路線なのだが、長さで稼ぐか厚みで稼ぐか、それとも幅で稼ぐか、もしくは複数要素の合わせ技かといった具合だ。そのなかでGIGABYTEの「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」は、幅が115mmでPCIブラケットのサイズからはみ出ておらず、比較的スタンダードなサイズといえる。そのため、スリムなケースにも実装しやすい。

GIGABYTEおなじみのクーラー
WINDFORCE 3Xを搭載

 GIGABYTE「GeForce RTX 3070 EAGLE OC 8G」はオーバークロックモデルだ(スペックは後述)。GIGABYTEのGeForce RTX 3070搭載カードは、非オーバークロック版も用意されているが、筐体は共通している。上位モデルであるGeForce RTX 3080 EAGLE 10Gをひと周り小さくしたビジュアルであり、濃いめのグレーとライトブルーを基調色としている点も共通しているほか、立体的な形状の採用もポイント。サイズは282×115×41mmで、細く長いが、上記の形状からより小型に見えやすい。

 ファンは3基搭載してしており、中央ファンは左右のファンとは逆回転し冷却効率を高めるオルタネートスピニングファンを採用している。ファンコントロールを見ると、左右のファンと中央のファンは独立しており、一定温度以下になるとファンは停止するセミファンレス仕様だ。またバックプレートの後部には大きな開口部があり、想定されるエアフローはファウンダリーエディションに近い。

中央ファンを左右のファンと逆に回転させることで気流を最適化し、冷却効率を高める仕組みだ

ファンの寿命を2.1倍に延ばすという、グラフェンナノ潤滑剤を使用している

従来の基板表面に見られるはんだコネクターの鋭い突起がないのが特徴だ。そのため組み立て時に指先を切ったり、不注意にでコンポーネントが損傷したりするのを防げる

ファンは3基搭載。EAGLEの文字周辺はクリアパーツを採用している

堅牢性と放熱性能を向上させる金属製のバックプレートを装備。開口部も確認できるが、GeForce RTX 3080よりも控えめだ

インターフェースはDisplayPort 1.4a×2、HDMI 2.1×2となる

後部はクローズされていて、なにもない

銅色のパーツはヒートパイプ。これらはGPUから直接熱を運ぶ役割をもっている

補助電源は6+8ピンとなっており、カタログスペック上にある推奨電源容量は650Wとなる

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