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製造業向けマッチングサービス「ファクトリーエージェント」の狙い

持続的に成⻑する製造業者のためのプラットフォーム

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ファクトリーエージェントが発注者と受注者のあいだに入り、資金回収も代行する

製造業者のためのクラウドマッチングサービス

 今回の業務提携にともなって、金属加工向けのマッチングクラウドサービス「ファクトリーエージェント」が開始された。主にメーカーやスタートアップ企業、研究期間といった発注者と、受注者(製造業者)のあいだをつなぎ、クラウドでマッチングさせることで、最適な受発注を実現させるというものだ。

 合わせて、発注者からの代金回収も代行。ファクトリーエージェントは、受注者から成果報酬を受け取る。代金回収は、製造業の新規取引における最大のリスクとも言われ、この部分がサービスによって担保されるだけに、受注側にとってもメリットは大きい。

受注側から報酬を受け取る仕組みだ

 具体的には、発注者による図面をファクトリーエージェントが精査し、受注者を選定。受注者による見積もりをファクトリーエージェントを通じて発注者が確認し、条件面で折り合いがつけば、発注、製造、図面加工品の納品、支払いという流れになる。

 サービスはインターネットから利用できる。このため、発注者にとっては、手間をかけずに最適な製造業者を選定できるというメリットもある。受注者にとっては、潜在的なニーズに合致した技術を持ちながら、発注者に出会うことができず、発注が増えないという悩みを解消する手段になり得る。

 これだけ多くのマッチングサービスが生まれている時代に、なぜ製造業向けのマッチングサービスが普及していないのか。その理由を両社は、記者会見で、大きく3つに分けて説明した。「根強い下請け構造」「IT投資、普及の遅れ」そしてなにより「製造の現場は数値化、言語化しにくく、ウェブでの完結が難しかった」ことが理由だという。

利用の流れイメージ

 つまり、ITによって効率化支度でも、業種として導入しにくい下地があった。今回、製造業のノウハウを持つ浜野製作所と、製造業者からクラウドサービスの専門企業として分社化され、クラウドサービスの構築に長けているファクトリーエージェントがタッグを組むことで、製造、ITの両面の視点を持った、製造業者に特化したマッチングクラウドサービスが誕生したことになる。

 このサービスが軌道に乗れば、生産規模、価格の面で業者を見つけられないスタートアップ企業や研究期間にとって、まず頼りたくなるサービスになるだろう。また、受注者にとっても機会損失を抑制でき、経営の安定化につながる可能性がある。

 この記事を読んで、サービス内容にピンときた読者は、ぜひファクトリーエージェントの公式サイトをのぞいてほしい。なお現在では板金加工とプレス加工のみをマッチングさせているが、近日にも研削加工、切削加工に対応する予定だ。

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