貸付投資のファンズが電通と資本業務提携、新たなファンコミュニティー施策を発表
個人と企業がつながる「FinCommunity Marketing」
ファンズは8月4日、電通との資本業務提携を発表した。今後両社共同で、ファンズが運営する貸付投資プラットフォームと個人投資家ネットワークを活用し、日本初という貸付型ファンドを通じて、個人と企業がつながる新たなファンコミュニティー施策「FinCommunity Marketing」(フィンコミュニティーマーケティング)を開発・展開していく。
インターネットの普及による情報過多、商品過多の状況下において、企業が発信する商品・サービスの情報は以前にも増して生活者に届きづらくなっているという。加えて、少子高齢化や人口減少により物理的な潜在顧客数は低減し、新規顧客の開拓にのみフォーカスしたマーケティング活動だけでは今後安定的な成長を見込むことが困難になると同社は予想。そのような中で、熱心に企業活動を応援し、継続的に商品・サービスの購買を期待できる”ファン”の重要性が増しているという。
しかし、ファンになってもらうために必要な共感、愛着、信頼を醸成するためには、頻度の高いコミュニケーションが不可欠で、多忙な生活者に耳を傾けてもらうためには相応の工夫や理由づくりが必要だという。
FinCommunity Marketingは、そうした生活者との接点づくりに課題感を持つ企業に対して、投資を通じたファンコミュニティー形成のきっかけを提供する新しいマーケティング手法としている。電通が有するマーケティングノウハウを活用し、個人との新たな関係づくりを希望する企業に対してファン形成のための支援を実施。企業が求めるファン像や目的に応じてオリジナルファンドを組成。2万人以上の優良投資家ネットワークを持つというFundsの貸付投資プラットフォームにて募集することで、投資をきっかけとした企業と個人のファンコミュニティーを形成する。
また、企業のニーズに応じてファンド募集にあたってのPR、イベントの実施、ファン向けメッセージ開発など個人投資家との関係づくり施策なども支援する。
過去事例として、新規店舗出店での実例では、投資家を集めた新メニュー試食会の実施や優待のついた投資家限定カードの発行で、顧客とのエンゲージメント向上につながる取り組みを実施した。
既存商品・サービスでのファンづくりだけではなく、新規事業展開の際にあらかじめファン顧客を得てサービスを開始していくなど、企業の様々な課題に応じてファンドを組成できるとしている。
なお、同社は8月25日に企業向けウェビナー「ファンづくりの新時代 ~業界の第一人者が語る、実践的ファンづくり~」を開催する。ファンづくりやコミュニティーづくりに課題を感じつつも、何から始めれば良いか悩んでいる経営者、マーケティング担当者に向けて、ファンマーケティングの第一線で実績のある大手企業の元CMOや広告会社のクリエイティブディレクターが、過去事例や最新の業界動向などを交えながら、新しい時代のファンマーケティングについて語る予定。今回発表した「FinCommunity Marketing」についても詳細を解説する。
「ファンづくりの新時代 ~業界の第一人者が語る、実践的ファンづくり~」概要
・開催日時:8月25日13時~14時50分
・参加方法:https://funds-b2b-2020-08-25.peatix.com/にて申込み
・登壇者:
電通デジタル執行役員/ECD/ACRCセンター長 佐久間 崇氏
コミュニケーション・ディレクター 佐藤 尚之氏
アクチュアリ代表取締役 中田 華寿子氏
カゴメ財務経理部IRグループ 仲村 亮氏
イートアンドマーケティング戦略部ゼネラルマネジャー 松本 吉浩氏
ファンズ代表取締役 藤田 雄一郎氏 ほか
・参加費:無料