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ほかのプレイヤーとつながり、お互いを助け合うシステムが魅力

「DEATH STRANDING」は、人とのつながりを疑似体験できる「人間賛歌=人間参加」型オープンワールドゲームの傑作

2020年07月22日 22時45分更新

文● 市川 ●編集 ASCII

配達を妨害する存在と戦うべきか、それとも避けるべきか

アクションゲームということもあり、非殺傷武器から殺傷武器まで、幅広い種類の武器が登場する。そのなかでも個人的に気に入っているのが「ストランド(縄)」である

タイミングよく攻撃を見切ればストランドで拘束することができる

 もちろんアクション的な要素も用意されてはいる。非殺傷武器から殺傷武器まで、幅広い種類の武器が登場する。敵を殺傷するか、非殺傷するかはプレイヤー次第となっている。

 個人的に気に入っているのはサムが常備する「ストランド(縄)」である。武器ではないのだが、サムを妨害する存在を拘束する際に役立つ。人の命を奪うことなく制圧できるため、自称平和主義者の私からすれば"神器"といってもいいぐらいだ。本作に登場する縄は、崖を上り下りする際の移動用ツールのほか、本作のテーマを象徴するメタファーとしても強い印象を与える。実に興味深いツールだ。

サムの配達を妨害する存在の1つである「ミュール」。配達依存症を患った集団で、サムが配達する荷物を強奪しようと襲いかかってくる

ミュールの集団に追われている様子

 武器があるということは、サムを邪魔する存在がいることを表している。最初に紹介する配達依存症を患った集団「ミュール」は、配達中の荷物を奪うべく、サムを襲撃する厄介な存在である。"敵"とみなす人もいるだろうが、彼らの背景を知った途端、敵と呼称しにくくなった。ミュールたちが抱える事情を重く受け止めた私は、平和主義を貫くことにした(メインミッションは除く)。

 従来のオープンワールド・アクションと違い、非暴力を貫くプレイが推奨されているように感じた。もし殺傷武器でミュールを倒してしまうと、死体から「BT」が発生するほか、場合によっては"恐ろしい事態"に発展する場合もあるからだ。平和主義を貫くもう1つの理由はここにあった。

突然降りだす「時雨(タイムフォール)」はBTが出現する予兆

人影のようなものがBT。座礁地帯を突破する際、しゃがみ移動および息を止める行動が必須となる。BTに接触すると恐ろしい事態に見舞われる

 配達中、BTがはびこる「座礁地帯」を突破する事態に何度も遭遇するはずだ。そもそもBTとは、あの世の住人的存在、いわば死者の存在である。生者を捕食(接触)することで辺り一帯が消滅する「対消滅(ヴォイド・アウト)」を発生させる。先ほど述べた恐ろしい事態とはこのことだ。

 座礁地帯を突破する際、しゃがみ移動で忍びつつ、BTに接近しすぎたら息を止める必要がある(ちなみに、ストーリーを進めていくと対BT兵器を入手できる)。

座礁地帯に足を踏み入れると、「オドラデク」というセンサーが起動。BTの存在を指し示してくれる便利なデバイスだ

 BTは目に見えないが、「オドラデク」というセンサーがBTの存在を指し示す。これを頼りに座礁地帯を突破しなければならない。見えない脅威が蔓延るエリアを歩くのがあまりに怖く、この一時だけはホラーゲームをプレイしているような気分になった。サムと同じタイミングでこちらも思わず息を止めてしまうことも。

冥界の能力を悪用してサムたちを妨害するテロリストも存在

 BTやミュールなどの存在に共通する対処法は、戦うか避けるかの二択となっている。戦うことで報酬が得られるが、デスストのストーリーに没入すると、苦労して戦う必要なんてないのではと思ってしまう。自身と相反する存在とどう向き合うか、はたまたどう対処するかはプレイヤー次第である。

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