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日本在住ラーメン大好きアメリカ人による「ラーメンアドベンチャー」 第15回

アメリカ人が新幹線をキャンセルして食べたラーメン 人類みな麺類(大阪府・大阪市淀川区)

2020年06月05日 12時00分更新

文● ブライアン・マクダクストン 編集●ラーメンWalker

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 このラーメンを食べるために大阪に残った。

 予約していた東京行きの新幹線を急遽キャンセルする。よくあることだ。

 日曜の夕方、1時間ほどの大行列。有名店の証なのだから仕方がない。

 全品800円。とてもシンプルだが、どれも個性的なメニュー名だ。

 「らーめん 原点」はこの店の原点というべき、懐かしい味の醤油ラーメン。

 「らーめん micro」は醤油本来の旨味・苦味・酸味・塩味を生かした、しっかり味の醤油ラーメン。

 「らーめん macro」はアサリやシジミといった貝の旨味を閉じ込め、あっさりテイストに仕上げた淡口醤油ラーメン。

 一番人気という「らーめん macro」も気になったが、やはりここは「らーめん 原点」をオーダーした。

 この店「人類みな麺類」の名を一気に押し上げた一杯だ。原点に帰ろう。

 カツオの風味が鼻腔をくすぐる、じんわりと深い味わいのスープ。

 日本人がなぜこの味を「懐かしい」と称するのか、自分にも何となくわかる気がするのが不思議だ。

 この厚切りでボリューミーな豚肉を見てくれ! 新幹線をキャンセルして本当に良かったと思える瞬間だ。

 それにしても、大阪のラーメンは何でこんなにも美味しいのだろうか。東京と比べて店の数は少ないかもしれないが、どの店もすごく美味しい。この街が自分に合っているのかもしれない。

 そして気になるのは残ったネギではなく、丼にも記されたこの店名だ。

 「人類みな麺類(Human beings everybody noodles)」

 この店の母体はUNCHI株式会社というところで、他にもいくつかラーメン店を経営している。なぜか変わったネーミングの店が多く、丁寧に英語も併記されているのが味わい深い。

 例をあげよう。

「くそオヤジ最後のひとふり(The old man's best swing)」
「世界一暇なラーメン屋(The most deserted ramen bar in the world)」
「担担麺の掟を破る者(The soul of Japan)」
「ラーメン大戦争(The Ramen War)」

 面白い。これが大阪のセンスなのだろうか。

 最後にTips。

 日本では予約をした新幹線に乗れなくても(乗らなくても)、当日中であれば自由席で振替をすることが可能だ。

 ラーメンを食べるためだけに予定を変更する事が多い私にとって、このシステムはとても有難い。

 今回も無事に東京に帰ることができた。

※本記事は本人からの許諾を取り、以下の英語ブログに最新情報を加え日本語に翻訳したものです

人類みな麺類 (Jinrui in Osaka)
http://www.ramenadventures.com/2019/03/jinrui-in-osaka.html

ブライアン・マクダクストン Brian Macduckston (ラーメンブロガー)

日本在住のラーメン大好きなアメリカ人。ラーメンを英語で発信するラーメンブログ「Ramen Adventures」は世界的な人気を獲得。2015年には書籍「最強アメリカ・ラーメン男 東京 極ウマ50店を食べる(K&Bパブリッシャーズ)」も刊行。現在はラーメン店の世界進出時のコンサル等も担当している。

百麺人(https://ramen.walkerplus.com/hyakumenjin/

本人ブログ http://www.ramenadventures.com/

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